TDSE株式会社(東証グロース市場:70460)は、データ解析やAI技術を活用したソリューションサービスを中心に事業を展開する企業です。第11期第3四半期決算では、売上高が1,875,438千円と前年同期比7.3%増加、営業利益は180,083千円と減少したものの、しっかりと成長軌道に乗っています。今後はAIサービスの拡大や新製品投入などにより、さらなる業績拡大が期待されます。
企業情報
企業名: TDSE株式会社
証券コード: 70460
決算期: 3月期
TDSE株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
TDSE株式会社の決算期は3月期で、毎年6月に通期決算、2月に第3四半期決算の報告を行っています。
主な事業
TDSE株式会社は、ビッグデータ・AIソリューション事業を中心に展開しています。具体的には、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するため、データ活用やAI技術を活用したコンサルティングサービスと、自社製品のプロダクトサービスを提供しています。
コンサルティングサービスでは、長年の実績を活かしたデータ解析やAI構築技術を提供し、顧客の課題解決に取り組んでいます。一方、プロダクトサービスでは、SNSアカウントの分析ツール「Quid Monitor」や対話型AIプラットフォーム「Cognigy」など、自社開発の製品群を販売しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の業績は、売上高が1,875,438千円(前年同期比7.3%増)と好調に推移しました。一方で、中期経営計画「MISSION2025」の初年度ということもあり、人件費や研究開発費などの先行投資を行ったことで、営業利益は180,083千円(前年同期比23.0%減)となりました。
利益率についても、売上高営業利益率は9.6%と前年同期の13.4%から低下しましたが、中長期的な成長に向けた先行投資を行っているため、一時的な減少と捉えることができます。
売上・利益の推移
TDSE株式会社の過去3年間の売上高推移は、2022年3月期2,415,940千円、2023年3月期(見込)2,550,000千円と堅調に増加しています。
利益面では、営業利益が2022年3月期267,348千円、2023年3月期(見込)200,000千円と減少傾向にありますが、これは前述の通り、中期的な成長に向けた先行投資を行っているためです。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
当第3四半期会計期間末の総資産は2,259,649千円で、主な内訳は現金及び預金が1,658,784千円、売掛金及び契約資産が269,093千円などとなっています。前事業年度末と比べ、総資産は80,026千円減少しています。
負債の部
負債合計は273,816千円で、前事業年度末と比べ196,551千円減少しています。主な内訳は、買掛金が35,409千円、未払金が16,886千円などとなっています。
純資産の部
純資産は1,985,832千円で、前事業年度末比116,524千円増加しています。主な内訳は、利益剰余金が888,131千円となっています。
ROAとROE
TDSE株式会社のROA(総資産利益率)は5.5%、ROE(自己資本利益率)は6.2%となっています。前期と比較すると、ROAは0.8ポイント、ROEは1.2ポイントそれぞれ減少しています。これは利益の減少に伴う影響であり、今後の収益性の改善に期待がかかっています。
キャッシュフロー
当第3四半期累計期間における現金及び現金同等物の期末残高は1,658,784千円で、前事業年度末から116,788千円減少しています。これは主に、運転資金の増加や固定資産の取得などによるものです。
TDSEはこの潤沢なキャッシュを活用し、中期経営計画に沿った新製品開発や設備投資などに活用していく方針です。
配当の支払額
TDSE株式会社は、年間配当10円の方針を掲げています。当第3四半期累計期間では、期初に20,683千円の配当を実施しました。今後も安定した配当の継続を目指しつつ、事業拡大のための内部留保にも力を入れていく方針です。
今後の展望
TDSE株式会社は、中期経営計画「MISSION2025」の初年度を順調にスタートさせたものの、先行投資の影響で利益は減少傾向にあります。
しかし、今後はプロダクトサービスの拡充やコンサルティングサービスの深耕により、中長期的な成長が期待できます。特に、SNSアカウントの分析ツールや対話型AIプラットフォーム、さらには新製品の投入など、製品ラインナップの拡充に注力しています。
今後も、DXを推進する企業に対して、同社のデータ活用やAI技術を活かしたソリューションを提供し、業績の拡大を目指していくものと考えられます。
編集部のまとめ
TDSE株式会社は、データ解析やAIを活用したソリューションサービスを展開する企業です。第11期第3四半期の業績は堅調に推移し、売上高が前年同期比7.3%増加しました。一方で、中期経営計画の初年度ということもあり、先行投資を行い一時的に利益は減少しています。
今後は、プロダクトラインナップの拡充やコンサルティングサービスの深耕により、中長期的な成長が期待できます。豊富なキャッシュを活かし、DXを推進する企業への提案力を一層強化していくことが鍵となりそうです。
TDSE株式会社の決算日や配当についてまとめました。
TDSE株式会社の決算期は3月期で、毎年6月に通期決算、2月に第3四半期決算を行っています。
また、年間配当金は10円を維持する方針で、当第3四半期では20,683千円の配当を実施しました。今後も安定配当と事業成長のためのバランスの取れた配当政策を目指しています。