ベルトラ株式会社(コード:70480)の2024年第1四半期決算は、業績が順調に推移していることを示しました。売上高が前年同期比80.4%増加するなど、COVID-19の影響から徐々に回復の兆しが見られます。また、旅行需要の回復を背景にオンラインツアー予約サービス(OTA事業)やチケットプラットフォーム事業が好調に推移しているようです。今後は、新規サービス開発やM&Aなどで事業を拡大し、さらなる成長を目指していくことが期待されます。
企業情報
企業名: ベルトラ株式会社
証券コード: 70480
決算期: 12月期
ベルトラ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ベルトラ株式会社の決算日は12月31日です。第1四半期の決算発表は5月に行われ、その後2四半期(8月)、3四半期(11月)、本決算(翌年5月)と年間4回の決算発表を行っています。
主な事業
ベルトラ株式会社は、国内外の旅行関連サービスを提供する企業です。主力事業は、オンラインツアー予約サービス(OTA事業)で、日本語サイト「VELTRA」と英語サイト「Hawaii Activities」を運営しています。また子会社のリンクティビティ株式会社では、チケットプラットフォーム事業も行っています。これらの事業を通じて、国内外の旅行需要に応えています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の業績は、売上高980,091千円(前年同期比80.4%増)を記録しました。収益区分別にみると、OTA事業が770,106千円(前年同期比77.5%増)、観光IT事業が209,984千円(前年同期比92.3%増)と、ともに大幅な増収となりました。一方で、営業利益は27,227千円にとどまり、経常損失は10,474千円となりました。これは、旅行需要の回復に伴う広告宣伝費の増加や為替差損の影響などが響いたためです。
売上・利益の推移
ベルトラ株式会社の業績は、COVID-19の影響により2020年以降大きく落ち込みましたが、足元では売上高、営業利益ともに回復傾向にあります。2024年第1四半期は売上高が980,091千円と前年同期比80.4%の大幅増収を果たしました。一方で、営業利益は27,227千円にとどまり、経常損失も10,474千円となっています。人員増強や広告宣伝費の増加など先行投資が響いているようです。
四半期連結貸借対照表について
ベルトラ株式会社の2024年3月末時点の四半期連結貸借対照表は以下の通りです。
資産の部
総資産は7,991,862千円と、前連結会計年度末比1,525,417千円増加しました。現金及び預金が932,757千円、営業未収入金が516,800千円それぞれ増加したことが主な要因です。
負債の部
負債合計は6,092,496千円と、前連結会計年度末比986,201千円増加しました。営業未払金が665,174千円、前受金が258,520千円それぞれ増加したことが主な要因です。
純資産の部
純資産合計は1,899,366千円と、前連結会計年度末比539,216千円増加しました。これは主に、資本金及び資本剰余金がそれぞれ254,289千円増加したことによるものです。
ROAとROE
ベルトラ株式会社の2024年第1四半期のROAは0.4%、ROEは-1.0%となっています。ROAは改善傾向にあるものの、ROEはマイナスとなっています。これは、売上の増加に対し利益が伸び悩んでいることが影響しているようです。今後は、売上拡大に合わせた収益力の向上が課題となっています。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュフローの状況は以下の通りです。営業活動によるキャッシュ・フローは1,331,250千円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローは70,813千円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは377,688千円のプラスとなりました。この結果、現金及び現金同等物は932,757千円増加し、当第1四半期末には4,628,416千円となっています。
配当の支払額
ベルトラ株式会社は、現在のところ配当を実施していません。創業以来、内部留保の活用によって事業の成長に注力してきましたが、今後、収益力の向上や財務体質の強化などを踏まえ、株主還元策の導入を検討していくことが期待されます。
今後の展望
ベルトラ株式会社は、海外アクティビティ事業の強化を目的に株式会社JTBと資本業務提携を行うなど、事業拡大に向けた取り組みを進めています。また、子会社のリンクティビティ株式会社でも、東京地下鉄株式会社との資本業務提携を通じて、インバウンド需要に対応したサービスの提供を目指しています。今後は、これらの提携を活かし、新規サービス開発やM&Aなどでさらなる事業成長を実現していくことが期待されます。
編集部のまとめ
ベルトラ株式会社の2024年第1四半期決算は、旅行需要の回復を受けて売上が大幅に増加したものの、収益面では課題が残る結果となりました。今後は、人員増強や広告宣伝費増加などの先行投資に加え、新規サービス開発やM&Aなどにより、さらなる事業拡大と収益力の向上を図っていくことが重要となっています。株主還元策の導入や財務体質の強化など、中長期的な視点での経営課題にも引き続き取り組んでいくことが期待されます。
ベルトラ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ベルトラ株式会社の決算日は12月31日で、年4回の決算発表を行っています。また、同社は現在のところ配当を実施しておらず、内部留保の活用によって事業の成長に注力してきました。今後は、収益力の向上や財務体質の強化を踏まえ、株主還元策の導入についても検討していくことが期待されます。