ユーピーアール株式会社の2024年5月期第3四半期決算を発表しましたね。売上高は11,806百万円と前年同期比で5.0%の増加となり、引き続き好調な業績を維持しています。特に主力の物流事業の売上が増加したことが大きな要因です。利益面でも、経常利益は789百万円となり、20.8%の減少となりました。経費増加などが利益を圧迫したようですが、全体としては堅調な決算と言えそうです。
企業情報
企業名: ユーピーアール株式会社
証券コード: E31743
決算期: 8月
ユーピーアール株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ユーピーアール株式会社は8月決算の企業です。第3四半期決算は2024年5月31日が基準日となっています。
主な事業
ユーピーアール株式会社は、パレットレンタルなどの物流事業と、車載器やICTソリューションなどのコネクティッド事業の2つの事業を展開しています。主力の物流事業では、「2024年問題」と呼ばれる物流業界の課題にレンタルパレットで貢献しつつ、販売事業も好調に推移しています。一方のコネクティッド事業では、IoTソリューションなどの新規事業の立ち上げに注力しています。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期の業績は、売上高11,806百万円、経常利益789百万円と前年同期比でそれぞれ5.0%増、20.8%減となりました。利益率は経常利益率6.7%となり、前年同期の8.9%から低下しています。経費の増加などを背景に利益率は低下したものの、全体としては好調な業績と言えるでしょう。
売上・利益の推移
ユーピーアール株式会社は、直近3年間で売上高が順調に推移しており、2024年5月期第3四半期の売上高は11,806百万円と、前年同期比5.0%の増加となりました。一方で利益面では、経常利益が減少傾向にあり、2024年5月期第3四半期の経常利益は789百万円と前年同期比20.8%の減少となっています。売上は伸びているものの、コストの増加などにより利益率が低下している状況です。
四半期連結貸借対照表について
ユーピーアール株式会社の2024年5月期第3四半期末の総資産は21,608百万円となり、前期末比709百万円の増加となりました。主な増加要因は、現金及び預金の増加やレンタル資産の増加などです。一方、負債は12,705百万円で、前期末比312百万円増加しています。長期借入金の増加が主な要因です。
資産の部
資産の部では、流動資産が6,434百万円、固定資産が15,174百万円となっています。流動資産の主な増加は現金及び預金の増加、固定資産の主な増加はレンタル資産の増加です。全体として資産が着実に積み上がっていることが分かります。
負債の部
負債の部では、流動負債が4,127百万円、固定負債が8,577百万円となっています。流動負債の主な減少は買掛金の減少、固定負債の主な増加は長期借入金の増加が要因です。今後の事業展開のためのファイナンスが進んでいるといえるでしょう。
純資産の部
純資産の部では、8,902百万円と前期末比396百万円増加しています。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加によるものです。自己資本比率は40.78%となっています。
ROAとROE
ユーピーアール株式会社のROA(総資産利益率)は4.3%、ROE(自己資本利益率)は5.7%となっています。前年同期と比べてROAは0.8ポイント、ROEは1.1ポイント低下しています。これは、利益の減少を背景に、資産効率や自己資本効率が低下したことによるものです。今後は利益の確保と資産効率の改善に取り組む必要がありそうです。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが1,924百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが2,117百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが665百万円の収入となっています。全体としては473百万円の増加となり、手許の資金が充実してきています。
配当の支払額
ユーピーアール株式会社は、2023年10月に1株当たり14円の期末配当を実施する予定です。前期の年間配当は26円でしたので、今期は若干減少する見込みです。配当性向は約23%となる見込みです。今後も株主還元を重視した配当政策を継続していくと考えられます。
今後の展望
ユーピーアール株式会社は、引き続き物流事業での「2024年問題」への対応と、コネクティッド事業の新規事業の立ち上げに注力していく方針です。物流事業ではレンタルパレットの需要増加に着実に対応し、コネクティッド事業ではIoTソリューションなどの新製品の販売拡大を目指します。また、生産性向上や収益性改善にも取り組み、中長期的な事業基盤の強化を進めていきます。
編集部のまとめ
ユーピーアール株式会社の2024年5月期第3四半期決算は、売上高は前年同期比増加し11,806百万円と好調に推移しました。一方、経常利益は789百万円と20.8%減少しており、コストの増加により利益率が低下していることが課題として見受けられます。しかし、物流事業の「2024年問題」への対応や、IoTを活用したコネクティッド事業の拡大など、中長期的な成長に向けた取り組みを着実に進めています。今後の業績動向に注目していきたいと思います。
ユーピーアール株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ユーピーアール株式会社は8月決算の企業で、第3四半期決算は2024年5月31日が基準日となっています。また、同社は2023年10月に1株当たり14円の期末配当を実施する予定で、前期より若干減少しますが、配当性向は約23%と株主還元を重視した配当政策を継続しています。今後も事業の成長と収益力の向上に期待しましょう。