今期の第3四半期決算を発表したフィードフォースグループ株式会社。2023年5月期第3四半期の決算では売上高3,130百万円、営業利益885百万円と前年同期比で大幅な増収増益となり、好調な業績を維持しています。この決算報告を詳しく見ていきましょう。
企業情報
企業名: フィードフォースグループ株式会社
証券コード: 70680
決算期: 5月
フィードフォースグループ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
フィードフォースグループ株式会社の決算期は5月となっており、通常の日本企業と同様、4月から翌年3月までの期間を1年としています。第3四半期決算では、2023年12月1日から2024年2月29日までの3ヶ月間の業績が発表されました。
主な事業
フィードフォースグループ株式会社は、「『働く』を豊かにする。〜B2B領域でイノベーションを起こし続ける〜」をミッションに掲げ、「プロフェッショナルサービス事業」「SaaS事業」「DX事業」の3つのセグメントで事業を展開しています。デジタルマーケティングサービスやサブスクリプション型ツール提供サービス、EC事業支援サービスなどを行っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高3,130百万円(前年同期比7.9%増)、営業利益885百万円(前年同期比28.8%増)と順調に推移しました。各事業セグメントともに増収増益となり、特にSaaS事業とDX事業が好調でした。利益率も高水準を維持しており、経常利益率は27.2%と高い収益性を示しています。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高と営業利益の推移を見ると、売上高は毎期堅調に増加しており、2023年5月期第3四半期で2,901百万円、当第3四半期で3,130百万円と7.9%の増収となっています。営業利益も28.8%増の885百万円と、高い収益性を維持しています。同社の事業領域であるデジタルマーケティング市場やEC市場の成長に伴い、順調に業績を拡大しているといえます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は6,380百万円と前期末に比べ739百万円減少しました。流動資産は4,981百万円となり、主に現金及び預金の減少により267百万円減少しています。固定資産は1,399百万円と減少しており、のれんや顧客関連資産の減少によるものです。
資産の部
流動資産の主な内訳は現金及び預金2,360百万円、売掛金1,490百万円となっています。固定資産ではのれん274百万円、顧客関連資産638百万円などが主な資産です。
負債の部
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は3,682百万円で、前期末に比べ931百万円増加しました。流動負債が3,473百万円と大部分を占めており、主に1年内返済予定の長期借入金の増加によるものです。固定負債は209百万円と大幅に減少しています。
純資産の部
当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は2,697百万円となり、前期末に比べ193百万円減少しました。利益剰余金は281百万円増加した一方で、自己株式の取得や消却により資本剰余金が減少したことが主な要因です。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前年同期の23.5%から13.3%に低下しましたが、これは主にのれんの減損損失の計上によるものです。一方でROE(自己資本利益率)は前年同期の2.9%から10.5%に大幅に上昇しており、自己資本の効率的な運用が進んでいると言えます。今後も高い収益性を維持しながら、自己資本の活用を図っていくことが期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが460百万円の収入となる一方で、投資活動によるキャッシュ・フローが187百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが507百万円の支出となりました。全体としては235百万円の減少となっています。営業活動の収支が黒字を維持しつつ、M&Aや自己株式の取得などに投資を行っている状況がうかがえます。
配当の支払額
当社は、現時点で配当を実施しておりません。今後の事業成長と財務基盤の強化を優先しつつ、株主への利益還元についても検討していく方針としています。事業基盤のさらなる拡大と収益力向上を目指し、株主還元と財務の健全性のバランスを取っていくことが重要だと思われます。
今後の展望
フィードフォースグループ株式会社は、引き続きデジタルマーケティング支援やEC事業支援などの事業領域で強みを発揮し、収益力の向上と財務基盤の強化を図っていく方針です。中期的にはIPOの検討も進めていく予定で、リソースの最適配分と効率的な経営体制の構築によって、企業価値のさらなる向上を目指しています。今後の業績推移に注目が集まります。
編集部のまとめ
フィードフォースグループ株式会社の2023年5月期第3四半期決算では、売上高、営業利益ともに前年同期を大幅に上回る好業績となりました。デジタルマーケティングやEC支援などの成長分野で順調に事業を拡大しており、収益力の高さが際立っています。財務面でも健全性が維持されており、今後のIPO検討なども含めて、同社の成長戦略に注目していきたいと思います。
フィードフォースグループ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
フィードフォースグループ株式会社の決算期は5月で、第3四半期の決算では2023年12月1日から2024年2月29日までの3ヶ月間の業績が発表されました。また、現時点では配当は実施していませんが、事業基盤の強化と株主還元のバランスを取りながら検討していく方針としています。今後の業績推移と株主還元策に期待が高まります。