コーユーレンティア株式会社の2024年度第1四半期決算報告を分析しました。ここ数年、建設需要と企業イベントの回復により売上が堅調に推移しており、四半期ではもう一度増収増益を果たしました。仕入コストの高騰などの課題もありますが、経営基盤の強化と新規事業の創出に取り組むなど、企業価値の向上に向けて着実に前進しています。
企業情報
企業名: コーユーレンティア株式会社
証券コード: E35139
決算期: 12月期
コーユーレンティア株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
コーユーレンティア株式会社の決算期は12月期です。具体的な決算日は毎年3月末となっています。第1四半期の決算は5月に発表されます。
主な事業
コーユーレンティア株式会社は、レンタル関連事業、スペースデザイン事業、物販事業、ICT事業の4つのセグメントを展開しています。建設現場やイベントなどのレンタル事業が収益の柱となっており、オフィス向けの家具・備品の販売やICTソリューションの提供など、幅広い事業に取り組んでいます。
今期の業績と利益率は？
当第1四半期の業績は、売上高8,300百万円（前年同期比11.8%増）、営業利益765百万円（前年同期比0.1%増）、経常利益772百万円（前年同期比1.0%増）となりました。増収はできましたが、仕入コストの上昇などの影響で利益率が伸び悩んだのが課題です。
売上・利益の推移
コーユーレンティア株式会社は、新型コロナウイルス感染症の影響で一時的に落ち込んだ売上も、建設需要とイベント需要の回復により再び伸長してきており、直近の四半期決算では増収となっています。利益面でも、経常利益は前年同期比で1%増加しているなど、業績は順調に推移しています。
四半期連結貸借対照表について
コーユーレンティア株式会社の当第1四半期連結会計期間末の総資産は20,255百万円となり、前期末から992百万円増加しました。負債合計は10,434百万円で、前期末から947百万円増加しています。純資産は9,820百万円と、前期末から44百万円増加しました。
資産の部
資産の部では、流動資産が9,962百万円と前期末から704百万円増加し、固定資産が10,293百万円と前期末から287百万円増加しました。主な増加は受取手形及び売掛金や賃貸用備品などです。
負債の部
負債の部では、流動負債が9,750百万円と前期末から1,039百万円増加し、固定負債が684百万円と前期末から92百万円減少しました。主な増加は支払手形及び買掛金と短期借入金などです。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が7,760百万円と前期末から28百万円増加しました。自己資本比率は48.0%と、引き続き健全な財務体質を維持しています。
ROAとROE
コーユーレンティア株式会社のROA（総資産利益率）は2.3%、ROE（自己資本利益率）は4.5%となっています。前年同期と比較して少し低下しているものの、堅調な業績を背景に、投下資本の効率性も保たれていると言えます。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが72百万円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローが△554百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローが△207百万円のマイナスとなっています。設備投資や借入れ返済などによりキャッシュは減少したものの、営業活動によるキャッシュ・インフローは確保できていることが確認できます。
配当の支払額
コーユーレンティア株式会社は、2024年3月28日開催の定時株主総会で1株当たり55円の期末配当を決議しました。前年同期比では10円増配となっており、株主還元も着実に行われています。
今後の展望
コーユーレンティア株式会社は、新中期経営計画に基づき、ESG経営の深化と新規事業の創出に取り組んでいます。建設や企業イベント向けの需要が堅調な中、サステナビリティに配慮しつつ、デジタル技術を活用したサービスの拡充など、企業価値の向上に努めていく方針です。今後の業績推移にも注目が集まります。
編集部のまとめ
今回のコーユーレンティア株式会社の決算では、建設現場向けや企業イベント向けの需要が好調に推移したことにより増収増益を達成したものの、仕入コストの上昇などによりマージンは伸び悩む結果となりました。一方で、サステナビリティ経営の深化や新規事業への取り組みなど、中長期的な企業価値の向上に向けた施策にも期待が持てる内容でした。引き続き、同社の動向に注目していきたいと思います。
コーユーレンティア株式会社の決算日や配当についてまとめました。
コーユーレンティア株式会社の決算期は12月期で、第1四半期の決算発表は例年5月となっています。2024年3月28日開催の定時株主総会で、1株当たり55円の期末配当が決議されました。前年同期比10円の増配となっており、株主還元の充実にも取り組んでいることがわかります。
