ジャパンクラフトホールディングス株式会社の決算報告書が公開されましたね。手工芸用品専門店「クラフトハートトーカイ」のチェーン展開を手がけるグループ企業の業績を要チェックです。
企業情報
企業名: ジャパンクラフトホールディングス株式会社
証券コード: E36969
決算期: 2023年6月期
ジャパンクラフトホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ジャパンクラフトホールディングスの決算期は6月末です。年に2回、第2四半期(12月)と通期(6月)の決算が行われます。
主な事業
ジャパンクラフトホールディングスは、手芸用品の小売事業と出版・教育事業を展開しています。同社が運営する「クラフトハートトーカイ」は全国311店舗を展開する大手手芸店チェーンです。また、グループ企業の日本ヴォーグ社が発行する「手づくりマルシェ」などの出版物や、ヴォーグ学園での手芸講座なども手がけています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高74億34百万円、営業損失9億44百万円、経常損失9億39百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失12億40百万円と、前年同期比で減収・悪化しています。業績不振の背景には、手芸人口の減少や物価高による消費者の買い控えなどが影響しているようです。
売上・利益の推移
同社は2022年6月期、2023年6月期と2期連続で営業損失、経常損失、純損失を計上。売上高も10.7%減と大きな減収となりました。足元の経営環境が厳しい中で、不採算店舗の閉鎖や人件費の削減など構造改革に取り組んでいますが、業績の回復には時間がかかりそうです。
四半期連結貸借対照表について
当第2四半期連結会計期間末の財務状況は、総資産124億93百万円、負債86億95百万円、純資産37億97百万円となっています。前連結会計年度末と比べ、総資産は2億19百万円減少、負債は10億10百万円増加、純資産は12億29百万円減少しています。
資産の部
流動資産は80億7百万円で、前期末比1億49百万円減少しています。現金及び預金が減少した一方で、商品及び製品が増加しています。固定資産は44億85百万円で、前期末比69百万円減少しています。
負債の部
流動負債は61億45百万円で、前期末比11億32百万円増加しています。短期借入金が14億円増加したことが主な要因です。固定負債は25億50百万円で、前期末比122百万円減少しています。
純資産の部
純資産は37億97百万円で、前期末比12億29百万円減少しています。これは親会社株主に帰属する四半期純損失12億40百万円を計上したことが主因です。
ROAとROE
ジャパンクラフトホールディングスのROA(総資産利益率)とROE(自己資本利益率)は低水準で推移しています。損失計上が続いていることから、ROAは-9.5%、ROEは-32.8%と非常に厳しい状況にあります。今後、構造改革を進めて収益力を改善し、黒字経営に転換することが課題となっています。
キャッシュフロー
当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナス15億73百万円となり、前年同期と比べマイナス幅が拡大しています。投資活動とfinancingによって得られたキャッシュは一部をカバーしたものの、現金及び現金同等物は前期末比3億74百万円減少の16億83百万円となりました。業績悪化に伴う資金流出が続いている状況です。
配当の支払額
ジャパンクラフトホールディングスは、当第2四半期連結累計期間および前連結会計年度において、配当金の支払いは行っていません。業績悪化に伴い、配当は見送られている状況です。今後の業績回復に合わせて、配当再開に期待が寄せられます。
今後の展望
ジャパンクラフトホールディングスは、構造改革による収益力の改善に取り組んでいます。不採算店舗の閉鎖や人員の適正化を進め、同時にBtoB事業の強化や新規顧客開拓にも注力しています。また、業務提携先との協業を深化させることで、収益基盤の強化を図る方針です。課題は多いものの、この先の業績回復に期待が高まります。
編集部のまとめ
ジャパンクラフトホールディングスの決算は厳しい結果となりました。業績不振の背景にある手芸市場の構造変化に、同社はようやく対応し始めた段階といえそうです。これからの「構造改革」の成果次第で、業績の回復が期待できます。今後の経営改善に注目が集まりそうです。
ジャパンクラフトホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ジャパンクラフトホールディングスの決算日は6月末で、年2回の決算(第2四半期と通期)が行われます。また、当期および前期は配当金の支払いはありませんでした。業績の回復に合わせて、配当再開が期待されます。