ジャパンクラフトホールディングス株式会社は、主に手芸品の小売事業と出版・教育事業を手がける企業です。少子高齢化や消費者の趣味の多様化で手芸人口が減少するなか、2023年6月期、2024年6月期と続けて営業損失を計上しましたが、経営改革にも取り組んでいます。セグメント別に見ると、出版・教育事業は減収も損失は縮小。一方、小売事業は減収減益も損失は減少したことがわかります。財務面では、現金同等物が減少したものの、運転資金の安定的な調達体制を整えています。中期的には、新商品開発やBtoB事業の強化で収益改善を目指すようです。
企業情報
企業名: ジャパンクラフトホールディングス株式会社
証券コード: 71350
決算期: 2024年6月期
ジャパンクラフトホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ジャパンクラフトホールディングス株式会社の決算期は2024年6月期です。第3四半期連結累計期間(2023年7月1日~2024年3月31日)の決算が今回の報告内容となっています。
主な事業
ジャパンクラフトホールディングス株式会社は、主に手芸品の小売事業と出版・教育事業を行っています。藤久株式会社が運営する「クラフトハートトーカイ」ブランドの店舗やECサイト、株式会社日本ヴォーグ社の出版物、ヴォーグ学園の教育サービスなどを手がけています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は118億56百万円と前年同期比で8.8%減少しました。一方、営業損失は11億87百万円と前年同期から33.2%改善しています。親会社株主に帰属する四半期純損失も16億55百万円と前年同期から若干縮小しました。
売上・利益の推移
2022年6月期、2023年6月期と続けて営業損失となっていますが、当第3四半期連結累計期間では前年同期比で33.2%改善しました。特に小売事業の損失が縮小したことが影響しています。出版・教育事業でも微減収ながら損失は縮小する好転ぶりが見られます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は122億33百万円で、前連結会計年度末に比べ4億79百万円減少しました。流動資産は3億29百万円減少し、固定資産も1億49百万円減少しています。一方、負債は88億35百万円と11億49百万円増加しました。
資産の部
流動資産は商品及び製品が4億21百万円減少したことが主な要因です。固定資産では差入保証金が97百万円減少しました。
負債の部
流動負債は短期借入金が20億円増加した一方で、契約負債などが減少したことにより15億88百万円増加しました。固定負債は長期借入金や社債が減少し、4億38百万円減少しています。
純資産の部
純資産は33億98百万円と前連結会計年度末に比べ16億28百万円減少しました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純損失を計上したことによるものです。
ROAとROE
ジャパンクラフトホールディングス株式会社の収益性を示す指標であるROA(総資産利益率)とROE(自己資本利益率)はマイナスで推移しています。これは継続して営業損失を計上しているためで、経営改善への取り組みが課題と言えるでしょう。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなっています。これは主に税金等調整前四半期純損失を計上したことによるものです。一方、財務活動によるキャッシュ・フローは短期借入金の増加によりプラスの水準を確保できています。
配当の支払額
現在、ジャパンクラフトホールディングス株式会社は配当を実施していません。赤字決算が続いていることから、配当よりも経営改善に注力していると考えられます。
今後の展望
ジャパンクラフトホールディングス株式会社は、不採算店舗の閉鎖やBtoB事業の強化など、構造改革に取り組んでいます。また、資本業務提携先からの資金支援も見込めるなど、手元流動性の確保にも注力しています。今後は、新商品開発やマーケティング強化などにより売上の回復を図り、2024年6月期の黒字化を目指します。
編集部のまとめ
ジャパンクラフトホールディングス株式会社は、手芸品の小売事業と出版・教育事業を手がける企業です。少子高齢化や消費者の趣味の多様化で手芸人口が減少するなか、2022年6月期、2023年6月期と続けて赤字決算となっています。しかし、当第3四半期では営業損失の縮小や財務体質の強化にも取り組んでおり、構造改革の成果が徐々に出始めています。今後は新商品開発やBtoB事業の強化で収益改善を図り、2024年6月期の黒字化を目指していくようです。
ジャパンクラフトホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ジャパンクラフトホールディングス株式会社の決算期は2024年6月期で、第3四半期連結累計期間(2023年7月1日~2024年3月31日)の決算が今回の報告内容となっています。また、同社は現在、赤字決算が続いていることから配当を実施していません。経営改善に注力しているようです。