この度、住信SBIネット銀行株式会社の第3四半期決算報告書が公開されました。同社は、モバイルアプリやインターネットを通じた預金や貸出、クレジットカード業務などの金融サービスを提供している銀行です。この度の決算では、堅調な業績を確認できましたので、ご報告いたします。
企業情報
企業名: 住信SBIネット銀行株式会社
証券コード: 71630
決算期: 2023年4月1日~2024年3月31日
住信SBIネット銀行株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
住信SBIネット銀行株式会社の決算日は、3月31日です。また、第3四半期の決算報告書は、2024年2月9日に公表されました。
主な事業
住信SBIネット銀行株式会社は、主にデジタルバンク事業、BaaS事業、THEMIX事業を展開しています。デジタルバンク事業では、主にモバイルアプリやインターネットを通じた預金業務や貸出業務、クレジットカード業務などの金融サービスを提供しています。BaaS事業では、提携先に銀行機能を提供する事業を行っています。また、THEMIX事業では広告事業などの非金融事業にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の経常収益は853億円、経常利益は250億円と、いずれも前年同期比で増加しました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は182億円と大幅に伸長しました。これにより、利益率も高水準を維持していることが確認できます。
売上・利益の推移
住信SBIネット銀行株式会社の過去3年間の売上高と利益の推移をみると、売上高は年々増加しており、利益も順調に拡大している様子が窺えます。特に、直近の第3四半期では、経常利益が大幅に増加したことが注目されます。こうした業績の堅調な推移は同社の事業基盤の強さを示しているといえるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
同社の当第3四半期連結貸借対照表をみると、資産総額は10兆3,431億円と前期末から大きく増加しています。この背景にはデジタルバンク事業の中核商品である住宅ローンの順調な伸長があります。一方、負債総額も10兆1,964億円と増加しましたが、預金が9兆2,054億円と大幅に増加していることがその要因です。純資産は1,467億円と、利益の積み上がりにより前期末から150億円増加しました。
資産の部
資産の部では、現金預け金が1兆7,805億円、貸出金が7兆5,462億円と大幅に増加しています。これは、預金が順調に集まったことと、住宅ローンの実行が好調だったことによるものです。一方で、有価証券は5,510億円と若干減少しています。
負債の部
負債の部では、預金が9兆2,054億円と大幅に増加しています。また、コールマネー及び売渡手形が2,560億円、借用金が5,000億円と、資金調達も順調に推移しています。
純資産の部
純資産の部では、利益の積み上がりにより利益剰余金が115,841百万円まで増加しました。また、その他の包括利益累計額も△13,734百万円となっています。全体としては、純資産が1,467億円と、前期末から150億円増加しています。
ROAとROE
住信SBIネット銀行株式会社のROA(総資産経常利益率)は0.24%、ROE(自己資本利益率)は18.54%となっています。ROAは低めですが、ROEは高水準を維持しており、株主に対する収益性が高いことが分かります。今後も事業基盤の強化と生産性の向上により、両指標の向上が期待されます。
キャッシュフロー
同社のキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローが大幅な増加となっています。これは主に、預金の増加と貸出金の増加によるものです。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは減少傾向にあります。全体としては、良好なキャッシュ・ポジションを維持していると言えるでしょう。
配当の支払額
当第3四半期において、同社は1株当たり7円50銭の中間配当を実施しました。これは前年同期比で増加しており、株主還元の強化が図られています。今後も安定した配当を維持していくことが期待されます。
今後の展望
住信SBIネット銀行株式会社は、デジタルバンク事業、BaaS事業、THEMIX事業の3つの柱を軸に、事業の拡大と収益力の向上に努めていく方針です。特にデジタルバンク事業においては、住宅ローンの伸長に加え、決済関連手数料の増加が期待されます。また、BaaS事業では提携先の拡大による収益の安定化が見込まれます。THEMIX事業においても、新規事業の立ち上げが注目されます。今後も、これらの事業を通じて、同社の業績拡大と企業価値の向上が期待できるでしょう。
編集部のまとめ
今回の決算報告を概観すると、住信SBIネット銀行株式会社は順調な業績拡大を遂げていることが分かります。特に、デジタルバンク事業の好調や、BaaS事業、THEMIX事業などの新規事業の進展が、同社の業績を牽引しています。また、健全な財務基盤も確認できます。今後も、同社の持続的な成長が期待されます。
住信SBIネット銀行株式会社の決算日や配当についてまとめました。
住信SBIネット銀行株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期の決算報告書は2024年2月9日に公表されました。また、同社は1株当たり7円50銭の中間配当を実施しており、株主還元の強化に取り組んでいます。今後も、同社の安定した業績と配当の継続が期待されます。