全国保証株式会社は、住宅ローンの債務保証事業を中心に展開する金融サービス会社です。この度、同社は2023年12月期の第3四半期決算を発表しました。主要な事業であるシーンで好調な業績を維持しており、安定した財務基盤の中で着実に成長を続けています。
企業情報
企業名: 全国保証株式会社
証券コード: 7640
決算期: 3月期
全国保証株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
全国保証株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は12月31日に行います。4月1日から翌年3月31日までが会計年度になります。
主な事業
全国保証株式会社は、住宅ローンの債務保証を主力事業としています。住宅ローンを利用する顧客に対して、万が一返済に支障が生じた場合に保証を行い、金融機関の貸し倒れリスクを軽減するという役割を担っています。その他にも、RMBS(住宅ローン担保証券)の発行やECサイトでの住宅ローンシミュレーションサービスなど、住宅関連の金融サービスを幅広く提供しています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、営業収益31,904百万円、経常利益25,113百万円と好調に推移しました。経常利益率は78.7%と高水準を維持しており、安定した収益基盤が確立されています。
売上・利益の推移
最近の3年間の売上高と利益の推移を見ると、2022年3月期の売上50,272百万円、経常利益41,456百万円から、2023年3月期は売上が微増し、経常利益もほぼ横ばいで推移しています。2023年12月期第3四半期では売上が前年同期比2.7%増、経常利益が0.1%増と、堅調な成長を維持しています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末の総資産は448,169百万円で、前期末から5,224百万円増加しています。これは投資有資産の増加などが主な要因です。一方、負債合計は234,353百万円と前期末から3,072百万円減少しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が135,582百万円、固定資産が312,586百万円となっています。流動資産は前期末比26.0%減少しましたが、固定資産は20.3%増加しました。この背景には、現金及び預金の減少と投資有価証券の増加があります。
負債の部
負債の部では、流動負債が28,121百万円、固定負債が206,231百万円となっています。流動負債は前期末比12.7%減少し、固定負債は0.5%増加しました。これは主に未払法人税等の減少と長期前受収益の増加によるものです。
純資産の部
純資産の部では、213,816百万円と前期末比4.0%の増加となりました。利益剰余金の積み上がりなどにより、自己資本比率は47.7%と高水準を維持しています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期の9.3%から当期第3四半期では8.9%と若干低下しています。一方でROE(自己資本利益率)は前期の14.4%から当期第3四半期では14.5%と微増しています。これは、高い収益性と健全な財務体質を示す指標であり、企業価値向上に寄与していると評価できます。
キャッシュフロー
2023年12月期第3四半期のキャッシュフローについては、有価証券の取得などにより現金及び預金が50,463百万円減少しています。一方で、営業活動によるキャッシュ・フローは23,478百万円の収入となっており、安定的な収益力を示しています。
配当の支払額
2023年6月の定時株主総会で決議された2023年3月期の期末配当は、1株当たり148円となりました。前期から15円増配となっており、株主還元の強化に取り組んでいます。
今後の展望
全国保証株式会社は、住宅ローン債務保証事業の拡大に注力するとともに、新規事業領域への進出にも積極的に取り組んでいく方針です。特に、FinTech分野での新しいサービス提供や、M&Aによる事業拡大など、中期的な成長につなげていくことが期待されます。
編集部のまとめ
全国保証株式会社は、安定した収益性と健全な財務体質を維持しながら、着実に成長を遂げています。住宅ローン債務保証事業を核に、新たな事業領域への挑戦にも注力しており、今後の更なる業績拡大が期待できる企業だと評価できます。
全国保証株式会社の決算日や配当についてまとめました。
全国保証株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は12月31日に行います。また、2023年6月の定時株主総会で決議された2023年3月期の期末配当は、1株当たり148円と前期から15円の増配となっています。今後も安定した収益力を背景に、株主還元の強化に取り組んでいくことが期待されます。