日野自動車株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。売上高は1兆1,415億12百万円と前年同期比2.8%増加しました。しかし、原材料価格の上昇などの影響により、営業利益は46億68百万円と81.8%減少しています。一方、親会社株主に帰属する四半期純損失は102億67百万円と前年同期比134億53百万円の増益となりました。
企業情報
企業名: 日野自動車株式会社
証券コード: 72050
決算期: 2023年3月期
日野自動車株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日野自動車株式会社の決算期は3月31日です。四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日の3つの時期に行われています。
主な事業
日野自動車株式会社は、トラック・バスの製造・販売を主な事業としています。国内外で自社ブランド車両の販売、およびトヨタ自動車向けの車両生産も行っています。商用車のリーディングカンパニーとして、環境を意識したクルマづくりに取り組んでおり、次世代の物流をリードしていきます。
今期の業績と利益率は?
日野自動車の2023年12月期第3四半期の業績は、売上高が前年同期比2.8%増加の1兆1,415億12百万円となりました。しかし、原材料価格の高騰などの影響により、営業利益は46億68百万円と81.8%減少しています。一方で、特別損失の減少により、親会社株主に帰属する四半期純損失は102億67百万円と134億53百万円の改善が見られました。
売上・利益の推移
日野自動車の売上高は年々増加傾向にあり、前期は1兆5,073億36百万円を記録しました。一方、利益面では原材料価格の高騰などの影響で、経常利益は25,093百万円と大幅に減少しています。今後の原材料価格の動向が利益率に大きな影響を与えるとみられます。
四半期連結貸借対照表について
日野自動車の2023年12月末の総資産は1兆4,046億89百万円となり、前期末から429億53百万円増加しました。これは、棚卸資産が451億72百万円増加したことなどが要因です。一方、負債は9,671億94百万円と388億67百万円増加し、純資産は4,374億94百万円と40億85百万円増加しています。
資産の部
流動資産は7,648億88百万円、固定資産は6,399億円となっています。流動資産の主な内訳は、現金及び預金868億2百万円、棚卸資産の増加等です。固定資産の主な内訳は、有形固定資産が4,492億55百万円となっています。
負債の部
流動負債は8,138億24百万円、固定負債は1,533億70百万円となっています。流動負債の主な内訳は、支払手形及び買掛金の減少、短期借入金の増加等です。固定負債の主な内訳は、社債と長期借入金の合計が352億86百万円となっています。
純資産の部
純資産合計は4,374億94百万円となっています。この内訳は、資本金727億17百万円、利益剰余金1,511億55百万円などとなっています。また、自己資本比率は26.2%と前期末から0.8ポイント低下しています。
ROAとROE
日野自動車のROAは前期末の1.2%から0.3%に低下し、ROEは前期末の△27.0%から△2.4%に改善しています。これは、売上高が増加したものの、利益が大幅に減少したためです。収益性の改善に向けた取り組みが必要とされています。
キャッシュフロー
日野自動車の営業キャッシュフローは413億72百万円の流入となっています。一方で、投資キャッシュフローは245億79百万円の流出となりました。これは主に、有形固定資産の取得によるものです。財務キャッシュフローは239億30百万円の流入となっています。全体としては、現金及び現金同等物の残高は868億2百万円と、前期末から46億52百万円増加しました。
配当の支払額
日野自動車は無配となっています。業績の回復と収益性の改善が課題となっており、今後の配当再開に期待が高まっています。
今後の展望
日野自動車は、SDGs経営の推進やデジタル化、商品力向上などに取り組んでいきます。また、不正問題への対応と信頼回復にも注力し、収益力の向上と株主還元の実現を目指していきます。中長期的には、成長戦略の推進と事業基盤の強化により、収益力と企業価値の向上を図っていく方針です。
編集部のまとめ
日野自動車は商用車分野での大手メーカーとして、国内外で高い評価を得ている企業です。今期は原材料価格高騰の影響を受け、営業利益が大幅に減少しましたが、特別損失の減少などで純損失は改善しています。今後は収益性の回復と、不正問題への対応、SDGs経営の推進などに取り組み、企業価値の向上を目指していきます。
日野自動車株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日野自動車の決算期は3月31日で、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日に行われています。今期の業績は、売上高が増加したものの、利益は大幅に減少しました。配当は無配となっており、業績回復と収益性の改善が課題になっています。今後は、SDGs経営の推進やデジタル化、商品力向上などに取り組み、企業価値の向上を目指していきます。