[株式会社桜井製作所の決算報告書をご紹介します。同社は静岡県浜松市に本社を置く自動車部品や工作機械の製造企業で、東京証券取引所に上場しています。今期の業績は売上高が前年同期比38.1%増の4,466百万円と大幅に増加しました。利益面でも、原材料高騰の影響を受けながらも営業損失が前年同期比大幅に改善し、86百万円の経常損失となりました。全体として厳しい事業環境ながら、収益体質の改善に向けて取り組んでいることがうかがえます。]
企業情報
企業名: 株式会社 桜井製作所
証券コード: 72550
決算期: 3月31日
株式会社 桜井製作所の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社桜井製作所の決算期は3月31日で、第76期第3四半期(2023年10月1日~12月31日)の決算報告書を提出しました。
主な事業
株式会社桜井製作所は、自動車部品製造事業と工作機械製造事業の2つの事業を展開しています。自動車部品では、主に汎用機部品の製造を手がけ、工作機械では専用工作機械の製造を行っています。これらの製品は、国内外の顧客企業に販売されています。
今期の業績と利益率は?
今期の業績は、自動車部品製造事業の売上が増加したことで、連結売上高は4,466百万円と前年同期比38.1%の大幅な増収となりました。一方で、原材料高騰の影響を受けて利益面では苦戦が続きましたが、経常損失は86百万円と前年同期比大幅に改善しました。引き続き厳しい事業環境ではありますが、収益性の向上に向けた取り組みが成果を上げつつあります。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高と利益の推移を見ると、2023年3月期の売上高は4,598百万円でしたが、今期は4,466百万円と減少しています。一方で、利益面では2023年3月期の経常損失290百万円から、今期は経常損失86百万円と大幅に改善してきています。売上は横ばいながらも、収益性の改善が進んでいる様子がうかがえます。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の総資産は7,619百万円となっており、前期末から188百万円減少しています。流動資産では仕掛品が減少した一方、固定資産では機械装置及び運搬具が増加するなど、資産構成に変化が見られます。 また、負債は2,897百万円と前期末から266百万円減少しており、純資産は4,721百万円と増加基調にあります。
資産の部
資産の部では、流動資産が2,693百万円と前期末から239百万円増加しました。一方、固定資産は4,925百万円と前期末から428百万円減少しています。流動資産の増加は、現金及び預金や売掛金の増加が主な要因です。一方、固定資産の減少は、減価償却による有形固定資産の減少が主な要因となっています。
負債の部
負債の部では、流動負債が2,117百万円と前期末から12百万円減少しました。一方、固定負債は779百万円と前期末から253百万円減少しています。流動負債の減少は、短期借入金の増加があったものの、1年内返済予定の長期借入金の減少が主な要因です。固定負債の減少は、長期借入金の減少が主な要因となっています。
純資産の部
純資産の部では、4,721百万円となり、前期末から77百万円増加しました。これは、主に利益剰余金の増加によるものです。自己資本比率は62.0%と財務体質の健全性が維持されています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は、前期の-3.9%から今期は2.3%と改善しています。これは、利益が増加したことによるものです。一方、ROE(自己資本利益率)は、前期の-6.6%から今期は3.8%と向上しています。これは、利益の増加に加えて、自己資本が増加したことが影響しています。両指標とも改善傾向にあり、収益性と資本効率性が高まってきているのがわかります。
キャッシュフロー
キャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは前年同期比で362百万円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローは71百万円減少しました。一方、財務活動によるキャッシュ・フローは198百万円減少しています。全体として、手許現金は増加傾向にあり、財務基盤の強化が進んでいると言えます。
配当の支払額
同社の配当については、2023年6月に1株当たり10円の期末配当を実施しました。前期の1株当たり15円に比べると減少していますが、依然として安定的な配当を維持しています。今後の業績に応じた柔軟な配当政策が期待されます。
今後の展望
今後の事業環境は、原材料価格高騰やサプライチェーンの混乱など、依然として厳しい状況が続くと見られます。しかし、同社は自動車部品事業の収益改善や、工作機械事業の販売強化に取り組むことで、収益性の向上を目指しています。また、生産性向上やコスト削減にも努め、持続的な成長につなげていく方針です。引き続き、事業基盤の強化と収益力の向上に注力していくことが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社桜井製作所は、自動車部品と工作機械の2つの事業を手がける企業です。2023年3月期は厳しい事業環境の中、赤字決算となりましたが、今期は売上高が増加し、経常損失も大幅に縮小しました。資産や負債の状況も改善傾向にあり、収益性と財務基盤の強化が進んでいることが確認できます。今後も、事業環境の変化に合わせた経営を進め、持続的な成長を目指していくことが期待されます。
株式会社 桜井製作所の決算日や配当についてまとめました。
株式会社桜井製作所の決算日は3月31日で、第76期第3四半期(2023年10月1日~12月31日)の決算報告書を提出しました。同社の配当については、2023年6月に1株当たり10円の期末配当を実施しています。前期の1株当たり15円に比べると減少していますが、依然として安定的な配当を維持しています。今後の業績に応じた柔軟な配当政策が期待されます。