新家工業株式会社の2023年12月期の決算報告書を分析したので、お知らせします。
新家工業株式会社は大阪に本社を置く鉄鋼製品メーカーで、鋼管関連事業を中心に自転車関連事業などを展開しています。今回の決算では、売上高は前年同期比で減少したものの、収益性は維持できているようです。今後の事業展開にも注目が集まりそうですね。
企業情報
企業名: 新家工業株式会社
証券コード: 73050
決算期: 2023年3月期
新家工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
新家工業株式会社の決算期は3月期で、毎年3月31日が決算日となっています。第3四半期の決算報告書は2月の中旬頃に提出されます。
主な事業
新家工業株式会社は鋼管関連事業が主力で、普通鋼製品やステンレス鋼製品の製造・販売を行っています。また、自転車関連事業や不動産等賃貸事業も手がけており、多角的な事業展開を行っています。鋼管関連事業は同社の主要な収益源となっています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の売上高は33,944百万円で、前年同期比で3.1%減少しました。一方、営業利益は1,693百万円となり、前年同期比で55.9%減少しています。利益率は低下しているものの、依然として高い水準を維持できています。
売上・利益の推移
過去3年間の業績を見ると、売上高は46,426百万円から33,944百万円まで減少傾向にあります。一方、経常利益は4,946百万円から2,081百万円へと減少しており、売上高ほど大きな落ち込みとはなっていません。利益率の維持に努めている様子がうかがえます。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の総資産は56,294百万円で、前期末比で2,254百万円増加しています。主な増加要因は、売上債権の増加や投資有価証券の時価上昇です。一方、負債は22,157百万円で、前期末比で336百万円増加しています。純資産は34,137百万円と、前期末比で1,917百万円増加しました。
資産の部
流動資産は34,101百万円で、前期末比で882百万円増加しています。主な増加要因は電子記録債権の増加です。固定資産は22,192百万円で、前期末比で1,372百万円増加しており、その主な要因は投資有価証券の増加です。
負債の部
流動負債は17,046百万円で、前期末比で49百万円増加しています。主な増加要因は支払手形及び買掛金の増加です。固定負債は5,110百万円で、前期末比で287百万円増加しており、その主な要因は繰延税金負債の増加です。
純資産の部
純資産は34,137百万円で、前期末比で1,917百万円増加しています。この主な要因は、その他有価証券評価差額金の増加と利益剰余金の増加です。
ROAとROE
新家工業株式会社のROA(総資産利益率)は前期の6.1%から4.9%へ低下しています。一方、ROE(自己資本利益率)は前期の9.9%から5.9%へと減少しました。これは売上高の減少や利益率の低下により、ROA、ROEともに悪化したためです。今後の業績回復と収益性の改善が課題となっています。
キャッシュフロー
四半期連結キャッシュ・フロー計算書は開示されていないため、詳細な情報は確認できませんが、経常利益の減少に伴い営業活動によるキャッシュ・フローも減少傾向にあるものと考えられます。今後の設備投資や株主還元などに影響を与える可能性があるため、キャッシュ・フローの動向にも注目が必要です。
配当の支払額
新家工業株式会社は、年2回の配当を実施しています。直近の配当金は、1株当たり100円で、前期に比べて増額されています。今後も安定した配当政策を継続する方針であり、株主還元に意欲的な企業だと言えるでしょう。
今後の展望
新家工業株式会社は、鋼管関連事業を中心に事業展開を行っています。建設需要の回復や、半導体製造装置分野での需要増加に期待しつつ、生産性の向上と収益性の確保に取り組んでいく必要があります。また、自転車関連事業やリース事業などの収益性向上も課題となっています。今後の業績動向には注目が集まりそうです。
編集部のまとめ
新家工業株式会社の2023年12月期決算では、売上高は前年同期比で減少したものの、利益率の確保に努めています。資産や純資産も堅調に推移しており、財務基盤は安定しています。今後の課題は、主力の鋼管関連事業での収益力向上と、自転車関連事業などの収益性改善です。株主還元にも積極的で、株主の皆様にとっても魅力的な企業だと言えるでしょう。
新家工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
新家工業株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期の決算報告は2月に提出されます。また、同社は年2回の配当を実施しており、最近の1株当たり配当金は100円と、株主還元にも積極的な企業です。今後の事業展開や業績動向にも注目が集まりそうです。