株式会社ネットプロテクションズホールディングスの直近の四半期決算が公表されました。同社はBtoB/BtoC向け決済サービスを提供する企業で、2023年12月期第3四半期の業績は好調な結果となりました。
企業情報
企業名: 株式会社ネットプロテクションズホールディングス
証券コード: 73830
決算期: 3月期
株式会社ネットプロテクションズホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
同社の決算期は3月期です。具体的な決算日は3月31日で、その後6月中に四半期報告書を提出しています。
主な事業
同社の主な事業は、BtoB/BtoC向けの決済サービスの提供です。代表的なサービスには、「NP後払い」「NP掛け払い」「atone」などがあり、EC事業者や企業間取引を中心に幅広い顧客層に向けて決済ソリューションを提供しています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の営業収益は15,773百万円と、前年同期比9.3%の増加となりました。また、営業利益は146百万円と黒字化しています。この背景には、主力の決済サービスにおけるGMV(取扱高)の増加が寄与しているほか、コストコントロールの成果も出ています。
売上・利益の推移
同社の売上高は年々増加傾向にありますが、利益面では計画の未達成が続いています。前期の営業損失から黒字化に転じたものの、最終的な目標である営業利益率10%までには至っていないのが現状です。今後は、新サービスの立ち上げやコスト管理の強化など、収益性の改善に向けた取り組みに注目が集まるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
同社の財務体質は健全な状況にあります。2023年12月末時点の総資産は61,776百万円、純資産は18,109百万円となっています。負債は主に営業債務が中心で、リスクは限定的です。
資産の部
資産の大部分は営業債権が占めています。決済サービスの特性上、顧客への与信が膨らむ一方で、その回収も短期間で完了するため、資産の大半が流動的な性質となっています。
負債の部
負債の中心は、決済サービスに伴う営業債務です。短期的な債務が大半を占めており、金融機関からの借り入れなど、長期的な資金調達は限定的になっています。
純資産の部
純資産は18,109百万円と、総資産の29.2%を占めています。自己資本比率は健全な水準を維持しており、財務基盤は安定しています。
ROAとROE
同社のROA(総資産利益率)は低水準で、前期は-0.8%でした。一方でROE(自己資本利益率)は前期-4.6%と赤字続きでしたが、収益性の改善に伴い今期は改善傾向にあります。今後は収益力の向上とともに、資産効率化にも取り組む必要があるでしょう。
キャッシュフロー
同社の営業キャッシュ・フローは3,916百万円の黒字となりました。主な要因は、営業債権の増加によるキャッシュ流出を、営業債務の増加によるキャッシュ流入で上回ったためです。投資活動によるキャッシュ・フローは1,380百万円の使途超過、財務活動によるキャッシュ・フローは2,952百万円の使途超過となっています。
配当の支払額
同社は過去数期連続して無配となっています。利益水準の低迷により、配当の実施が難しい状況が続いています。今後の収益力強化と共に、株主還元の実施も期待されるところです。
今後の展望
同社は引き続き決済サービスの拡充に注力する方針です。BtoC向けのatoneサービスや、企業間取引のNP掛け払いサービスの収益寄与が期待されています。また、コスト管理の強化にも取り組み、営業利益率の向上を目指しています。今後の事業展開と業績動向に注目が集まるでしょう。
編集部のまとめ
株式会社ネットプロテクションズホールディングスは、EC市場を中心とした決済サービスを提供する企業です。直近の決算では、BtoC向けのatone、BtoB向けのNP掛け払いなどの新サービスが躍進し、営業収益が前年同期比9.3%増加しました。一方で、利益面では課題が残るものの、収益性改善に向けた取り組みが進んでいます。今後の事業展開と業績動向に期待が高まるところです。
株式会社ネットプロテクションズホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
同社の決算期は3月期で、決算日は3月31日です。配当については、過去数期連続して無配となっています。利益水準の低迷により、配当の実施が難しい状況が続いていますが、今後の収益力強化と共に、株主還元の実施も期待されるところです。