株式会社ナンシンの四半期決算報告がアップされましたね。キャスターや物流機械などを手がける同社は、海外展開にも積極的で国内外の需要をしっかりと取り込んでいる様子です。今期の業績も一定の成長を遂げており、今後の展望にも期待が高まります。
企業情報
企業名: 株式会社ナンシン
証券コード: 73990
決算期: 3月期
株式会社ナンシンの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ナンシンは3月期決算を行っています。年次の有価証券報告書は6月下旬に提出され、四半期報告書は2月、5月、8月、11月に順次提出されます。
主な事業
株式会社ナンシンの主な事業は、キャスターや物流機械の製造・販売です。自動車用から産業用まで幅広い用途のキャスターや、フォークリフトなどの物流関連機器を手掛けています。国内外の顧客に製品を供給しており、特に中国やマレーシアなどアジア市場でも大きな存在感を発揮しています。
今期の業績と利益率は?
当四半期の売上高は6,470,413千円と前年同期比で9.7%減少しました。一方で、営業利益は162,098千円と19.0%増加しており、経常利益も203,269千円と14.2%減少ながらも堅調な水準を維持しています。利益率も改善傾向にあり、同社の収益力の高さが窺えます。
売上・利益の推移
直近3年間の業績を見ると、売上高は年間約100億円前後で推移してきました。また、経常利益は2億円強と安定した収益を上げています。コロナ禍の影響を受けつつも、海外市場の開拓や新製品投入などにより、同社は堅実な事業展開を続けています。
四半期連結貸借対照表について
直近の四半期末時点の総資産は15,630,542千円で、前期末比2.5%減少しています。一方、負債は4,218,291千円と8.6%減少しており、自己資本比率は73.0%と高水準を保っています。健全な財務体質を維持しつつ、必要な投資も行えるバランスが取れた経営が行われていると評価できます。
資産の部
流動資産は10,689,749千円で、前期末比4.3%減少しています。主な内訳は現金及び預金4,691,188千円、受取手形及び売掛金2,387,012千円です。固定資産は4,940,793千円と1.9%増加しており、今後の成長投資にも余力があると考えられます。
負債の部
流動負債は3,150,526千円と10.6%減少しています。支払手形及び買掛金が958,213千円、短期借入金が1,750,000千円となっています。固定負債は1,067,764千円と2.1%減少しており、全体として負債の圧縮が進んでいます。
純資産の部
純資産は11,412,251千円で、前期末比0.0%増加しています。利益剰余金が8,834,947千円と大半を占めており、堅実な内部留保を構築しています。自己資本比率も高水準の73.0%を維持しており、財務基盤は健全であると評価できます。
ROAとROE
ROAは1.3%、ROEは2.2%となっています。前年同期と比べて改善傾向にありますが、さらなる収益性の向上が課題といえます。海外事業の拡大や新製品投入などによる売上拡大に加え、資産効率の改善にも注目が集まります。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは+398,462千円と好調です。投資活動によるキャッシュ・フローは-270,233千円で、生産設備投資などに充てられています。財務活動によるキャッシュ・フローは-152,495千円と、借入の返済や配当金の支払いなどによる資金流出となっています。全体としては、手許現金が充実しており、今後の設備投資や成長投資に活用できる好状況といえます。
配当の支払額
株式会社ナンシンは年2回の配当を行っています。直近の中間配当は1株当たり10円、期末配当は1株当たり20円を実施しました。今後も安定的な配当を続けていく方針のようで、株主還元にも注力しています。
今後の展望
世界的な物流需要の高まりを背景に、株式会社ナンシンの事業環境は概して良好です。国内外での新製品開発や海外事業の拡大により、持続的な成長が期待されます。また、財務基盤の強化と株主還元の両立も図っており、総合的に見て株式会社ナンシンの中長期的な企業価値向上が期待できそうです。
編集部のまとめ
株式会社ナンシンは物流機器メーカーとして高い競争力を発揮しています。国内外の需要取り込みを進め、収益性も改善傾向にあります。財務基盤も健全で、今後の成長投資と株主還元の両立が可能な状況です。引き続き注目していきたい企業といえるでしょう。
株式会社ナンシンの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ナンシンは3月期決算を行っており、年次の有価証券報告書は6月下旬に、四半期報告書は2月、5月、8月、11月に提出されます。また同社は年2回の配当を行っており、中間配当は1株当たり10円、期末配当は1株当たり20円を実施しています。安定的な配当政策を続けるとともに、事業の成長にも力を入れている様子がうかがえます。