佐鳥電機株式会社の2023年第3四半期決算が発表されました。同社は半導体や電子部品の輸入販売など、産業機器向けを中心とした事業を展開しています。企業の業績やキャッシュフロー、配当状況など、決算内容の注目ポイントをご紹介します。
企業情報
企業名: 佐鳥電機株式会社
証券コード: 74200
決算期: 2023年6月1日~2024年5月31日
佐鳥電機株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
佐鳥電機株式会社の決算は年に4回行われ、中間配当と期末配当の払い出しも年2回行われます。第3四半期までの四半期決算を経て、最終的には5月末日を基準に本決算が実施されます。
主な事業
佐鳥電機株式会社は、産業機器向けの半導体や電子部品の輸入・販売を主力事業としています。具体的には、主に産業インフラ、エンタープライズ、モビリティ、グローバルの4つのセグメントで事業を展開しています。
中でもモビリティ事業は自動車向け半導体が好調で、売上高が大きく伸長しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高1,073億57百万円、営業利益35億12百万円と前年同期比でそれぞれ0.1%減、10.0%増となりました。
利益率は、経常利益率2.4%、親会社株主に帰属する四半期純利益率1.5%と堅調な水準を維持しています。
売上・利益の推移
売上高は前年同期比微減となりましたが、各セグメントがバランス良く貢献しています。
利益面では円安の影響もあり、全ての利益指標で増益となりました。特にモビリティ事業の好調が目立ちます。
四半期連結貸借対照表について
佐鳥電機の財務体質は健全な水準を維持しています。当第3四半期末の総資産は782億93百万円で、前期末比32億63百万円の減少となりました。負債は445億56百万円と20億54百万円減少し、自己資本比率は41.4%と安定した水準を保っています。
資産の部
主な変動は、受取手形及び売掛金が11億40百万円減少、商品及び製品が18億59百万円減少したことなどです。
減少要因は主に、PC需要の減少に伴う電子部品の売上減少によるものです。
負債の部
流動負債のその他が25億26百万円減少したことが主な要因です。これは主に社債の償還等によるものです。
純資産の部
自己株式の取得による減少(31億78百万円)があったものの、為替換算調整勘定の増加(9億18百万円)などにより、純資産は337億36百万円と前期末から12億8百万円の減少となりました。
ROAとROE
ROAは2.1%、ROEは4.9%となっています。前年同期から小幅に低下していますが、依然として高水準を維持しています。これは主に今期の増益基調により自己資本が伸長したことが要因です。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュフロー情報は開示されていませんが、過去の実績から見ると営業活動によるキャッシュ・フローは安定的に確保されていると考えられます。今後の設備投資やM&Aなどの資金需要にも十分対応できる水準にあると見られます。
配当の支払額
当期は中間配当が1株当たり30円、期末配当が1株当たり44円の年間配当74円が予定されています。前期の72円から増配となっており、業績の伸長を反映した配当水準となっています。
今後の展望
同社は今後も産業機器向けの半導体・電子部品事業を中核に据え、さらなる業績拡大と企業価値向上に取り組むことが期待されます。
特にモビリティ事業の成長が目覚ましく、同分野への注力が重要となっています。また、欧州市場やアジア市場での事業拡大にも注力していく方針です。
編集部のまとめ
今期の佐鳥電機株式会社は、全体的に堅調な業績を残しています。特に自動車向けの半導体販売が好調で、営業利益も前年同期を上回りました。
財務面では、自己資本比率が41.4%と健全な水準を維持しており、安定した収益基盤を築いているといえるでしょう。
今後も産業機器事業を中核に据えつつ、モビリティ分野での成長に期待が集まります。
佐鳥電機株式会社の決算日や配当についてまとめました。
佐鳥電機株式会社の決算は年4回実施され、中間配当と期末配当が年2回行われます。
当期の年間配当は1株当たり74円と増配となっており、財務基盤の強さと成長性を示しています。今後の更なる事業展開と業績拡大に期待が高まります。