ナガイレーベン株式会社の2023年9月期第1四半期決算が発表されましたので、その内容を分析してご紹介します。ナガイレーベンは医療・介護施設向けの衣料品メーカーで、トップシェアを誇っています。
企業情報
企業名: ナガイレーベン株式会社
証券コード: 74470
決算期: 8月31日
ナガイレーベン株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ナガイレーベン株式会社の決算日は8月31日です。9月から翌年8月までが会計年度で、第1四半期は9月1日から11月30日までとなります。
主な事業
ナガイレーベン株式会社は、医療・福祉施設向けのユニフォームやドクターウェアなど、メディカルウェアの製造・販売を主な事業としています。特に病院や介護施設向けの製品が売上の85%以上を占めています。高品質な製品と豊富な品揃えが同社の強みで、国内トップシェアを誇っています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の売上高は3,048百万円と前年同期比3.2%増となりました。利益面では、営業利益が657百万円、経常利益が676百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が464百万円と、いずれも前年同期比4%前後の増加となっています。利益率も営業利益率21.6%、経常利益率22.2%、四半期純利益率15.2%とそれぞれ高水準を維持しています。
売上・利益の推移
ナガイレーベンの売上高は過去5年間、1,700億円前後で推移してきました。一方で利益面では、経常利益が32億円~33億円、当期純利益が22億円~23億円程度で安定的に推移しています。利益率も20%前後と高水準を維持しており、収益性の高い企業といえます。
四半期連結貸借対照表について
ナガイレーベンの四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計が45,001百万円、負債が3,787百万円、純資産が41,213百万円となっています。流動資産は36,652百万円、固定資産は8,348百万円と、資産の大部分が流動資産で占められています。
資産の部
資産の部では、流動資産が前期末から2,342百万円減少しました。主な要因は、現金及び預金の減少1,810百万円、受取手形及び売掛金の減少730百万円、電子記録債権の減少316百万円などです。一方で、棚卸資産が1,033百万円増加しました。
負債の部
負債の部では、流動負債が前期末から347百万円減少しました。主な要因は、未払法人税等の減少639百万円です。一方で、支払手形及び買掛金が129百万円増加しました。
純資産の部
純資産の部では、前期末から2,000百万円減少しました。主な要因は、配当金の支払1,926百万円、自己株式の取得555百万円などです。一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益が464百万円計上されました。この結果、自己資本比率は91.6%となっています。
ROAとROE
ナガイレーベンのROAは過去5年間7%前後、ROEは7%~8%前後で推移しています。ともに高水準を維持しており、収益性と資本効率が高い企業といえます。営業利益率が20%前後と高く、財務体質も健全なことが、高いROAとROEの背景にあります。
キャッシュフロー
ナガイレーベンのキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローが毎年30億円以上を確保しています。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは工場設備投資などで5億円前後の支出があります。この結果、フリー・キャッシュ・フローは25億円前後を維持しています。
配当の支払額
ナガイレーベンは、株主還元として年間配当金60円を継続して実施しています。当第1四半期では、1株当たり60円の期末配当を行っています。高い収益力を背景に、安定的な配当政策を維持しています。
今後の展望
ナガイレーベンは、医療・介護分野の需要が堅調に推移することから、売上高・利益ともに増加基調を維持できると期待されています。また、新たな成長分野として、患者ウェアの売上が順調に拡大するなど、事業の裾野を広げていくことが期待されます。引き続き、高い収益性と健全な財務体質を活かし、着実な成長を遂げていくと見られます。
編集部のまとめ
ナガイレーベンは、医療・介護分野向けのメディカルウェアのトップメーカーです。当第1四半期の業績は堅調に推移し、売上高・利益ともに前年同期比で増加しています。また、財務体質も安定しており、高い収益性を維持しています。今後も医療・介護分野の需要が見込まれることから、ナガイレーベンの業績は順調に推移していくと期待されます。
ナガイレーベン株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ナガイレーベンの決算日は8月31日で、第1四半期は9月1日から11月30日までとなります。配当は年間1株当たり60円を継続して実施しており、高い収益力を背景に、安定的な株主還元を行っています。