株式会社第一興商の決算報告書が公開されました。カラオケ機器の製造・販売や飲食店の運営などを手掛けるこの企業は、着実な業績拡大を続けています。今回の決算では、売上高が前年同期比16.2%増、営業利益は55.8%増と大幅な増益となったことが注目ポイントです。
企業情報
企業名: 株式会社第一興商
証券コード: 74580
決算期: 2023年3月31日
株式会社第一興商の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社第一興商の決算期は3月31日です。四半期の決算日は、6月30日、9月30日、12月31日の各四半期末となります。
主な事業
株式会社第一興商は、業務用カラオケ事業、カラオケ店舗・飲食店の運営、音楽ソフト販売など、多角的な事業を展開しています。特に業務用カラオケ機器の「DAM」シリーズは全国的に認知度が高く、同社の主力事業となっています。近年はパーキング事業の拡大にも力を入れており、新たな収益源の育成を目指しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の連結業績は、売上高が109,864百万円(前年同期比16.2%増)、営業利益が15,098百万円(同55.8%増)となりました。経常利益も15,683百万円(同53.2%増)と大幅な増益を達成しています。
売上・利益の推移
同社の業績は、新型コロナの影響を受けながらも堅調に推移しています。前期の売上高は128,156百万円、営業利益は13,601百万円でしたが、今期は上記のとおり大幅な増収増益となっています。特に、カラオケ店舗やパーキング事業の好調な回復が業績を押し上げている様子がうかがえます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は176,636百万円となり、前期末比11,987百万円減少しています。一方、負債は69,932百万円と10,775百万円減少、純資産は106,703百万円と1,212百万円減少となっています。
資産の部
資産の主な内訳は、現金及び預金が52,386百万円、カラオケ賃貸機器が9,319百万円、カラオケルーム及び飲食店舗設備が11,002百万円となっています。前期末と比べると、現金及び預金が大幅に減少しているのが特徴的です。
負債の部
負債の主な項目は、短期借入金が13,154百万円、長期借入金が21,096百万円となっています。前期末と比べると、長期借入金が10,038百万円減少しています。
純資産の部
純資産の主な内訳は、資本金が12,350百万円、利益剰余金が94,313百万円となっています。自己株式が6,571百万円増加していることが特徴的です。
ROAとROE
同社のROA(総資産経常利益率)は当第3四半期で8.9%、ROE(自己資本利益率)は10.0%となっています。前期と比べるとROAは改善傾向にあり、高い収益性を維持できている様子がうかがえます。一方でROEはコロナ禍の影響から減少傾向にあるものの、依然として二桁の水準を保っています。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは14,002百万円の収入となったものの、投資活動によるキャッシュ・フローは8,353百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは25,134百万円の支出となっています。これらにより、当第3四半期末の現金及び預金残高は52,386百万円となりました。
配当の支払額
当期の配当金は、第2四半期(中間配当)が1株当たり28円、期末配当が1株当たり28円の予定です。前期実績は1株当たり57円でしたので、同水準が維持される見込みです。
今後の展望
同社はカラオケ機器販売やカラオケ・飲食店舗運営、音楽ソフト販売などの既存事業に加え、パーキング事業の拡大にも力を入れています。特に、パーキング事業では東京や大阪、沖縄などの主要都市エリアでの出店を進めており、今後の業績拡大に寄与することが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社第一興商は、カラオケ関連事業を中心に着実な業績拡大を遂げています。新型コロナの影響からの回復も順調で、営業利益率が高い水準を維持しているのが特徴的です。今後はパーキング事業の成長にも期待が高まっており、同社の中長期的な企業価値向上が期待されます。
株式会社第一興商の決算日や配当についてまとめました。
株式会社第一興商の決算日は3月31日で、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日に行われています。配当金は第2四半期(中間配当)が1株当たり28円、期末配当も1株当たり28円の予定で、前期並みの水準を維持しています。同社は今後もカラオケ事業を中心に堅調な業績を維持しつつ、パーキング事業の伸長にも期待がかかっています。