株式会社ティムコの最新の四半期決算報告書を分析したので、その結果をご紹介します。ティムコは釣具・アウトドア用品の製造・販売を手掛ける老舗企業です。この度の決算では、一時的な売上減少や利益減少が見られましたが、経営陣は新たな挑戦を続けており、今後の業績に注目が集まっています。
企業情報
企業名: 株式会社ティムコ
証券コード: 75010
決算期: 11月期
株式会社ティムコの決算日・決算時期(スケジュール)は?
ティムコの決算期は11月で、通常の決算スケジュールを採用しています。決算は毎年2月に公表されており、今回の四半期報告書は2024年4月に提出されたものです。
主な事業
ティムコは、釣具やアウトドア用品の製造・販売を主な事業としています。釣竿、リール、ルアー、フライフィッシング用品などのフィッシング事業と、アウトドアウェアやキャンプ用品などのアウトドア事業を展開しています。両事業が同社の主力事業となっており、安定した収益基盤を築いてきました。
今期の業績と利益率は?
今期の売上高は7億39百万円と前年同期比で6.9%の減少となりました。一方、営業損失は38百万円、経常損失は37百万円、四半期純損失は43百万円と減益となっています。これは主に、コロナ禍の反動減や記録的な暖冬によるアウトドア関連商品の販売不振が影響しているようです。
売上・利益の推移
ここ数年の売上高は3,400百万円前後で推移しており、経常利益も100百万円程度を確保してきました。しかし、今期は売上が減少し、経常損失に転じています。これは、釣具及びアウトドア用品市場の低迷が一時的なものと考えられ、中長期的な成長のためには新製品の開発や海外市場の開拓などに取り組んでいく必要がありそうです。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
流動資産は3,904百万円と前期末比で35百万円増加しています。これは主に商品が2億48百万円増加したことによるものです。一方、固定資産は1,873百万円と前期末比で9百万円減少しています。
負債の部
流動負債は944百万円と前期末比で98百万円増加しています。これは主に支払手形及び買掛金が1億84百万円増加したことによるものです。固定負債は237百万円と前期末比で1百万円増加しています。
純資産の部
純資産は4,596百万円と前期末比で74百万円減少しています。これは主に四半期純損失の計上と配当支出によるものです。自己資本比率は79.6%と高水準を維持しています。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は前期の0.2%から今期は▲0.7%に低下しました。ROE(自己資本当期純利益率)も前期の0.9%から今期は▲0.9%に悪化しています。これは、経常損失や四半期純損失の計上により、収益性が低下したことが主な原因です。今後は、収益力の回復が課題となっています。
キャッシュフロー
今期の営業活動によるキャッシュ・フローは△31百万円と減少しています。これは主に、税引前四半期純損失の計上と仕入債務の増加によるものです。投資活動及び財務活動によるキャッシュ・フローについても、大きな変動はありませんでした。全体としては、現金及び現金同等物が28百万円減少しています。
配当の支払額
ティムコは、株主への利益還元として安定した配当を行っています。直近の1株当たり配当金は12円で、配当性向は約27%となっています。今後も、業績の動向を見ながら、株主還元を継続していく方針のようです。
今後の展望
ティムコは、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復に加え、ウクライナ情勢や円安の進行など、先行きの不透明感が続いています。しかし、同社は釣具やアウトドア用品の開発力と販売力を維持しており、中長期的な成長に向けて、新製品の投入や海外展開の強化などに取り組んでいく方針です。今後の動向に引き続き注目が集まるでしょう。
編集部のまとめ
ティムコの今回の決算は、売上減少と利益の減少という厳しい内容となりました。これは主に、コロナ禍の影響からの反動減や記録的な暖冬によるアウトドア関連商品の不振が原因と考えられます。ただし、同社は長年にわたって築き上げてきた強固な経営基盤を活かし、新しい挑戦にも取り組んでいる様子です。今後の業績回復と成長に期待が高まっています。
株式会社ティムコの決算日や配当についてまとめました。
ティムコの決算期は11月で、毎年2月に決算を公表し、4月に四半期報告書を提出しています。また、同社は株主還元として安定した年間12円の配当を行っており、配当性向は約27%となっています。今後も、業績の動向を見ながら、株主還元を継続していく方針のようです。