コーナン商事株式会社の2024年3月期第1四半期決算報告をご紹介します。当社は家庭用品、DIY用品、園芸用品など生活関連商品の販売を行う小売業大手です。今回の決算では、外部環境の変化による一時的な影響がありましたが、店舗拡大を中心とした成長戦略が奏功し、好業績を維持しています。
企業情報
企業名: コーナン商事株式会社
証券コード: 75160
決算期: 2024年2月期
コーナン商事株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
コーナン商事の決算は、年間を通して4つの四半期で行われています。今回の決算は2024年3月1日から2024年5月31日までの第1四半期の業績で、2024年7月12日に四半期報告書が提出されました。
主な事業
コーナン商事の主な事業は、家庭用品、DIY用品、園芸用品などの生活関連商品の小売です。全国に603店舗を展開し、主に「コーナンホーム」や「コーナンドライブ」などのブランド名で店舗運営を行っています。また、建材販売子会社の「株式会社建デポ」や、ベトナムでの出店も行っています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の売上高は1,255億円と前年同期比9.1%の増収となりました。一方で、物価上昇の影響もあり営業利益は78億円、前年同期比4.5%減となりました。しかし、経常利益は72億円と健全な水準を維持しており、引き続き安定した収益性を確保できています。
売上・利益の推移
過去3年の売上高と利益の推移を見ると、売上高は着実に増加しており、前期の472,655百万円から今期は125,505百万円となっています。一方、利益面でも経常利益は14,054百万円と高水準を維持しており、安定した収益基盤を築いています。今後も同様の成長が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
2024年5月31日時点の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は4,748億円と前期末から163億円増加しています。一方、負債合計は3,156億円と前期末から143億円増加しました。純資産は1,592億円で、自己資本比率は33.5%となっています。
資産の部
資産の部では、売掛金が46億円増加し、商品及び製品が80億円増加しています。これは主に事業拡大に伴う在庫の増加によるものです。また、有形固定資産も29億円増加しており、積極的な設備投資を行っていることがわかります。
負債の部
負債の部では、買掛金が96億円増加し、長期借入金が158億円増加しています。これは事業規模の拡大に伴う運転資金需要の高まりが背景にあると考えられます。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が増加し、自己資本比率は33.5%となっています。堅実な収益基盤に支えられ、財務体質も健全に保たれていると言えます。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期の3.1%から当期3.0%と若干減少しましたが、ROE(自己資本利益率)は9.1%と高い水準を維持しています。これは、着実な収益力と財務基盤の強さを示しています。今後も更なる利益成長とバランスの取れた経営が期待されます。
キャッシュフロー
当第1四半期の連結キャッシュ・フローの状況は開示されていません。しかし、これまでの実績から、営業活動によるキャッシュ・フローは堅調に推移し、設備投資などの投資活動に活用されると考えられます。また、財務活動では、計画的な資金調達が行われ、安定した財務基盤の確保が期待できます。
配当の支払額
コーナン商事は、株主への利益還元として、年間配当金を1株当たり48円としています。当第1四半期においても、この方針に沿って1株当たり48円の配当を実施しました。株主の皆様への利益還元に注力していることがわかります。
今後の展望
コーナン商事は、2021年に公表した「第3次中期経営計画」に沿って、店舗網の拡大と収益力の強化に取り組んでいます。当第1四半期にも8店舗を新規出店し、グループ全体で603店舗を展開しています。また、顧客ニーズに合わせた商品ラインナップの充実や、オムニチャネル戦略の推進にも注力しており、中長期的な成長が期待できます。
編集部のまとめ
今回のコーナン商事の決算では、外部環境の変化による一時的な影響があったものの、店舗拡大や収益力強化に向けた取り組みが奏功し、引き続き堅調な業績を維持しています。特に、売上高や経常利益の安定した推移、財務基盤の健全性は評価できる点です。今後も、中期経営計画の着実な実行により、さらなる成長が期待できるでしょう。
コーナン商事株式会社の決算日や配当についてまとめました。
コーナン商事の決算は年4回の四半期ごとに行われ、今回は2024年3月1日から5月31日までの第1四半期の業績でした。配当については、1株当たり年間48円を実施しており、株主への利益還元に力を入れています。今後も堅実な事業展開と収益基盤の強化が期待されます。