マルシェ株式会社の直近の四半期決算が公表されました。安定した業績と収益力の回復を確認できる内容でした。売上高は前年同期比4.7%増加し、経常利益も前年同期の赤字から黒字に転換するなど、着実な成長を遂げています。
企業情報
企業名: マルシェ株式会社
証券コード: 75240
決算期: 3月期
マルシェ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
マルシェ株式会社の決算期は3月期です。具体的な決算日は3月31日です。年4回の四半期決算も実施しており、今回公表されたのは第3四半期累計期間(2023年4月1日~12月31日)の決算となります。
主な事業
マルシェ株式会社は外食産業を中心に事業を展開しており、主力ブランドとして「酔虎伝」「八剣伝」「居心伝」などのレストラン事業を展開しています。また、フランチャイズ事業も手がけ、積極的な出店と既存店の収益性向上に取り組んでいます。その他、食材・酒類の販売などの事業も行っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の業績は、売上高3,597,338千円(前年同期比4.7%増)、営業利益98,462千円(前年同期は366,289千円の営業損失)、経常利益95,334千円(前年同期は347,245千円の経常損失)と、大幅な業績改善が見られました。四半期純利益も70,041千円となり、黒字転換を果たしています。
売上・利益の推移
マルシェ株式会社は、新型コロナウイルス感染症の影響により、前年度までは4期連続で営業損失、経常損失、当期純損失を計上していました。しかし、今期に入り経営改善の成果が表れ始めたことで、売上高、営業利益、経常利益、四半期純利益ともに大幅な改善が見られています。今後も安定した業績の継続が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
マルシェ株式会社の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産が前事業年度末比330,791千円増加し3,979,178千円となりました。一方、負債は前事業年度末比32,489千円減少し3,553,551千円となっています。この結果、純資産は425,627千円となり、前事業年度末比363,281千円の増加となりました。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が2,529,525千円と大幅に増加しているほか、売掛金が386,965千円、未収入金が120,668千円と、短期的な債権が増加しています。これらは売上高の増加に伴うものと考えられます。
負債の部
負債の部では、買掛金が491,473千円と大幅に増加していますが、一方で未払消費税等が97,387千円減少、株主優待引当金が53,437千円減少するなど、負債の削減にも努めています。
純資産の部
純資産の部では、四半期純利益70,041千円の計上により、純資産が425,627千円と大幅に増加しました。この結果、自己資本比率は10.7%と財務体質の改善が見られます。
ROAとROE
マルシェ株式会社のROA(総資産利益率)は、前事業年度末が1.7%だったのに対し、当第3四半期末では1.8%と若干改善しています。また、ROE(自己資本利益率)も前事業年度末の4.7%から7.5%に上昇しており、収益性の向上が確認できます。今後も事業の成長とコスト削減を進め、さらなる収益力の向上が期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期累計期間のキャッシュフローについては、四半期財務諸表の作成を省略しているため詳細は不明ですが、現金及び預金残高が2,529,525千円と大幅に増加していることから、営業活動によるキャッシュ・インフローが大きかったことがうかがえます。今後の設備投資や借入返済、株主還元などに活用されると考えられます。
配当の支払額
マルシェ株式会社は、当第3四半期累計期間における配当の支払いはありませんでした。業績の回復途上にあるため、内部留保の確保を優先しているものと思われます。今後、収益力が一層強化されれば、株主還元の検討も課題となるでしょう。
今後の展望
マルシェ株式会社は、新型コロナウイルス感染症の影響から回復基調にあるものの、資源価格の上昇や為替変動による物価上昇、ウクライナ情勢の長期化などの影響により、先行きは不透明な状況が続いています。しかし、コスト削減や既存事業の再構築、デリバリーサービスの強化などに取り組むことで、更なる業績向上と財務体質の改善が期待されます。今後の動向に注目が集まります。
編集部のまとめ
マルシェ株式会社の直近の四半期決算は、売上高、営業利益、経常利益、四半期純利益のいずれも黒字転換を達成し、大幅な業績改善が見られました。新型コロナウイルス感染症の影響から脱却しつつあり、コスト削減や既存事業の再構築などの経営改善策が功を奏しているようです。今後も安定した収益基盤の構築に向けて、さらなる成長が期待されます。
マルシェ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
マルシェ株式会社の決算期は3月期で、決算日は3月31日です。当第3四半期累計期間では、配当の支払いはありませんでした。業績の回復途上にあるため、内部留保の確保が優先されているものと考えられます。今後は収益力の一層の強化を図り、株主還元についても検討が期待されます。