株式会社かんなん丸の決算報告書が公開されました!
今回の決算では、コロナ禍によって落ち込んでいた外食需要の回復が見られ、徐々に業績の改善に向かっているようです。一方で原材料費の高騰や人手不足など、経営環境は依然として厳しい状況にあるようですが、コストの見直しや新規事業の展開など、様々な改善策に取り組んでいる様子がうかがえます。今後の動向に注目です。
企業情報
企業名: 株式会社かんなん丸
証券コード: E03306
決算期: 2023年6月期
株式会社かんなん丸の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社かんなん丸の決算日は6月30日で、第47期の決算報告書は2024年2月13日に提出されています。
主な事業
株式会社かんなん丸は、居酒屋や大衆料理店などの飲食店経営を主な事業としています。主力ブランドとして「庄や」「日本海庄や」などの和食居酒屋を全国に展開しており、近年は「じんべえ太郎」「VANSАН」などのイタリアンキッチンやカラオケルームも手がけています。
また、新たに「FURDI」という女性専用のAIパーソナルフィットネスジムの運営にも乗り出しており、事業ポートフォリオの拡大に努めています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期の売上高は815,822千円と前年同期比で35.9%の大幅な増加となりました。また、経常損失は96,491千円と前年同期から大幅に改善されています。
これは、コロナ禍による外食需要の回復が実感できたことに加え、コスト構造の見直しなどが奏功したためと考えられます。利益率も徐々に改善傾向にあり、今後の業績回復に期待がかかっています。
売上・利益の推移
直近の業績推移を見ると、売上高は前年同期比で35.9%増加しています。一方、経常損失は96,491千円と前年同期から大幅に改善されています。
コロナ禍の影響で業績が低迷していた過去数期からは、徐々に回復基調にあるようですが、まだ黒字転換には至っていない状況です。今後の更なる収益改善に期待が高まっています。
四半期連結貸借対照表について
株式会社かんなん丸の四半期貸借対照表を確認すると、総資産は1,541,867千円となっています。内訳として、流動資産は641,329千円、固定資産は900,538千円となっています。
一方、負債合計は789,880千円で、その内訳は流動負債が225,016千円、固定負債が564,864千円となっています。純資産は751,986千円となっています。
資産の部
株式会社かんなん丸の資産の部では、現金及び預金が554,086千円と大半を占めています。また、建物等の有形固定資産も607,634千円と大きな割合を示しています。これらの資産が、同社の事業運営の基盤となっています。
負債の部
負債の部では、長期借入金が466,259千円と大きな割合を占めています。また、買掛金や未払消費税などの流動負債も一定の水準となっています。これらの負債は、事業運営に必要な資金調達に充てられていると考えられます。
純資産の部
純資産の部では、資本金が50,000千円、利益剰余金が1,001,201千円となっています。これらの純資産が、経営の安定化に寄与していると考えられます。
ROAとROE
株式会社かんなん丸のROA(総資産利益率)とROE(自己資本利益率)を見ると、前年同期と比較して大幅に改善されています。
ROAは前年同期の-12.9%から-6.3%へと改善し、ROEも前年同期の-24.9%から-13.8%へと改善されています。
これは、売上高の回復や収益性の向上などが寄与したものと考えられます。今後も業績の回復に伴い、この指標も改善が期待されます。
キャッシュフロー
株式会社かんなん丸のキャッシュフローを確認すると、当第2四半期累計期間において営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスの91,907千円となっています。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローはマイナスの142,005千円、財務活動によるキャッシュ・フローはマイナスの20,483千円となっており、全体としてキャッシュ・ポジションが減少しています。
今後は、営業キャッシュ・フローの改善や資金調達などを通じて、キャッシュ・ポジションの維持・向上に努める必要がありそうです。
配当の支払額
株式会社かんなん丸は、当第2四半期累計期間において配当を行っていません。前年同期は1株当たり6円の配当を実施していましたが、当期は無配となっています。
これは、コロナ禍の影響による業績悪化に伴い、内部留保の充実や財務基盤の強化を優先したためと考えられます。今後の業績回復に合わせて、配当再開に期待が高まっています。
今後の展望
株式会社かんなん丸は、今後の更なる業績回復に向けて、事業ポートフォリオの組み替えや既存店の活性化など、様々な施策に取り組んでいく方針です。
特に、新たに展開した「FURDI」事業など、新規事業への注力や、デジタル化の推進などにも力を入れていく予定です。
また、原材料費や人件費の高騰などの課題にも、効率化やコスト管理の強化などで対応していく考えです。
これらの施策が着実に進めば、同社の業績は今後さらに改善されることが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社かんなん丸の決算報告では、コロナ禍による外食需要の回復と、収益構造の改善によって、業績は徐々に改善傾向にあることがわかりました。
一方で、原材料費や人件費の高騰といった課題もあり、今後の業績動向には注意が必要です。
同社は新事業への取り組みや既存店の活性化など、さまざまな施策に着手しており、今後の成長に期待がかかっています。株主の皆様には、引き続き同社の動向を注視していただければと思います。
株式会社かんなん丸の決算日や配当についてまとめました。
株式会社かんなん丸の決算日は6月30日で、第47期の決算報告書は2024年2月13日に提出されています。
配当については、前年同期は1株当たり6円の配当を実施していましたが、当期は無配となっています。同社は内部留保の充実や財務基盤の強化を優先したものと考えられますが、今後の業績回復に合わせて配当再開が期待されます。