白銅株式会社の第3四半期決算が発表されました。売上高は前年同期比9.4%減の429億円と減少しましたが、素材需要が減速する中で営業利益は18億円と健闘しています。半導体や工作機械関連の販売が低迷したものの、航空・宇宙業界などの受注が好調に推移しています。更に、自社のWEBサイトやオンラインサービスの機能を強化し、顧客満足度の向上に努めています。海外事業の拡大にも意欲的で、安定した収益基盤の構築に取り組んでいます。
企業情報
企業名: 白銅株式会社
証券コード: E03332
決算期: 3月期
白銅株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
白銅株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期決算は12月31日に締め切り、2月9日に四半期報告書を提出しています。
主な事業
白銅株式会社は、アルミニウム、伸銅、ステンレスなどの金属製品およびプラスチック製品を製造・販売しています。半導体製造装置、工作機械、OA機器などの産業機器分野を中心に、航空・宇宙、自動車分野にも注力しています。国内はもちろん、中国、タイ、米国などにも拠点を持ち、グローバルに事業展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の売上高は429億円と前年同期比9.4%減少しました。一方で営業利益は18億円と前年同期比40.4%減少しました。売上高の減少に加え、原材料価格の高騰や各種コスト上昇の影響を受けたものの、比較的健闘していると言えます。
売上・利益の推移
前期の連結売上高は616億円でしたが、当第3四半期累計では429億円と9.4%減少しました。半導体や工作機械関連の需要低迷が響いています。一方で当第3四半期の営業利益は18億円と比較的良好な水準を維持しています。これは前期の営業利益37億円から40.4%減少したものの、同業他社の状況を見ると健闘していると評価できるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
白銅株式会社の四半期連結貸借対照表をみると、資産合計は401億円となっています。前期末から30億円減少しました。主な要因は売上債権の減少や在庫の圧縮などによるものです。
資産の部
流動資産は303億円で前期末から34億円減少。受取手形・売掛金の減少や在庫の圧縮が主な要因です。固定資産は97億円で4億円増加しています。
負債の部
流動負債は180億円と前期末から37億円減少。主に支払手形・買掛金や未払法人税などが減少しました。固定負債は1億円と17億円減少しています。
純資産の部
純資産は219億円と前期末から7億円増加しました。利益剰余金の積み上がりなどが要因です。自己資本比率は54.7%に改善しています。
ROAとROE
ROAは前期の5.4%から当第3四半期では4.5%に低下しています。これは利益率の低下と資産の圧縮により、総資産利益率が低下したためです。一方でROEは前期の11.0%から当第3四半期で7.8%と減少していますが、依然として高い水準を維持しています。これは自己資本が充実しているためです。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュフローは開示されていませんが、前期実績では営業CF43億円、投資CF△21億円、財務CF△19億円でした。手許流動性は堅調に維持されていると言えます。
配当の支払額
白銅株式会社は年2回の配当を実施しています。直近の中間配当は1株当たり35円で、期末配当と合わせると年間86円の配当を予定しています。安定した配当政策を続けています。
今後の展望
当期の業績は半導体や工作機械向けの需要減少の影響を受けましたが、航空・宇宙やEV関連など新しい成長分野への取り組みや、自社ECサイトの機能拡充などを通じて、収益力の向上と新たな収益源の開拓に努めています。また、海外事業の強化にも積極的に取り組んでおり、今後の事業拡大が期待できそうです。
編集部のまとめ
白銅株式会社は金属素材の卸売業界のリーディング企業です。当期の業績は一時的な需要減少の影響を受けましたが、収益力は比較的健全な水準を維持しています。また、新たな成長分野への投資や海外事業の拡大など、中長期的な成長に向けた取り組みも評価できます。株主還元面でも、安定した配当政策を継続しており、株主重視の姿勢が窺えます。
白銅株式会社の決算日や配当についてまとめました。
白銅株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は12月31日となります。また、年2回の配当を行っており、直近の中間配当は1株当たり35円、年間では86円の配当を見込んでいます。安定した収益基盤と株主還元策を維持しています。