株式会社トップカルチャーの最新の決算報告書を読んでみました。2023年11月1日から2024年4月30日までの第2四半期連結累計期間の業績が公表されたのですね。同社は「蔦屋書店」を中核事業とする総合文化企業で、今期は新たな中期経営計画の初年度に当たるそうです。
企業情報
企業名: 株式会社トップカルチャー
証券コード: 76400
決算期: 10月31日
株式会社トップカルチャーの決算日・決算時期(スケジュール)は?
同社は毎年10月31日を決算日としており、四半期決算も公表しています。今回は第2四半期の決算内容が公表されたということですね。
主な事業
同社は「蔦屋書店」事業を中核としつつ、「ゲーム・トレーディングカード事業」「スポーツ関連事業」「訪問看護事業」「飲食事業」など、多角的な事業展開を行っています。近年は文化・生活提案型の企業として、書店を拠点とした新しいサービスの創出に取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期の連結売上高は9,792百万円と前年同期比で95.4%となりました。また、営業損失は162百万円と前年同期に比べて改善しています。収益性の高い店舗モデルの再構築や、様々なサービス連携によるシナジー効果の創出に努めているようです。
売上・利益の推移
同社の主力の蔦屋書店事業は、店舗数の減少などの影響から売上高が前年同期比で89.9%となりました。一方で、子会社化したタリーズコーヒーの飲食事業などが好調で、全体としては改善傾向にあると言えるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
同社の総資産は前連結会計年度末比112百万円増加の17,349百万円となりました。主な変動は、現金預金の増加166百万円、商品の増加145百万円などです。一方、負債は436百万円増加の15,163百万円で、買掛金が1,249百万円増加しているものの、その他の流動負債や長期借入金などが減少しています。
資産の部
資産の部では、現金預金が前期末比166百万円増加し1,737百万円、商品も145百万円増加の7,413百万円となりました。一方で、未収入金やその他の流動資産が減少しています。
負債の部
負債の部では、買掛金が1,249百万円増加の3,938百万円となった一方で、その他の流動負債や長期借入金などが減少しました。
純資産の部
純資産の部では、親会社株主に帰属する四半期純損失218百万円の計上や、配当金の支払109百万円などにより、前期末比324百万円減少の2,186百万円となりました。
ROAとROE
同社のROA(総資産利益率)は前回の決算で1.1%と低水準でしたが、今期は黒字化に向けた取り組みが進んでおり、徐々に改善傾向にあります。ROE(自己資本利益率)についても、自己資本比率が低下した影響もあり、現時点では低い水準にあります。今後の業績回復に伴い、収益性と財務体質の改善が期待されます。
キャッシュフロー
営業キャッシュフローは1,107百万円のプラスとなり、前年同期比424百万円の増加となりました。これは仕入債務の増加などによるものです。一方で、投資キャッシュフローは18百万円のプラス、財務キャッシュフローは958百万円のマイナスとなっています。全体として現金及び現金同等物は前期末比536百万円減少の1,727百万円となりました。
配当の支払額
同社は期末配当を実施しており、普通株式1株につき3円、A種優先株式1株につき4,000円、B種優先株式1株につき500円の配当を行う予定です。
今後の展望
同社は2024年10月期を初年度とする3カ年の中期経営計画を策定し、「持続可能な書店創りへのチャレンジ」を掲げています。新しい売上の創出、不採算店の早期撮退、グループ企業との連携強化などに取り組み、早期の黒字化を目指すとしています。デジタル化やサービス連携などを通じて、書店を中心としたライフスタイル提案型企業への変革を図っていくことが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社トップカルチャーは、これまでの書店事業を中心に事業領域を広げ、新しい価値を生み出す企業として注目されています。当期は厳しい業績ではありましたが、中期的な視点での成長戦略を描いており、今後の業績改善に期待が高まります。また、株主還元面でも安定した配当政策を維持しており、株主にとっても魅力的な銘柄といえるでしょう。
株式会社トップカルチャーの決算日や配当についてまとめました。
株式会社トップカルチャーの決算日は毎年10月31日で、四半期決算も公表しています。今回は2023年11月1日から2024年4月30日までの第2四半期決算の内容が報告されました。配当については、普通株式1株につき3円、A種優先株式1株につき4,000円、B種優先株式1株につき500円の期末配当を予定しています。今後の成長に期待が高まる企業といえるでしょう。