株式会社いつも(以下、いつも)の2023年12月期第3四半期決算は順調でした。売上高は10,094百万円と前年同期比で14.2%増と大幅な増収を達成しました。営業利益も262百万円と大きく伸長し、前年同期に計上した減損損失の影響がなくなったことで親会社株主に帰属する四半期純利益は276百万円と大幅な黒字に転換しました。
企業情報
企業名: 株式会社いつも
証券コード: E36123
決算期: 3月31日
株式会社いつもの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社いつもは3月31日を決算期末としており、決算短信は毎年4月中旬に発表されます。また、四半期決算も6月30日、9月30日、12月31日を基準に四半期報告書を提出しています。
主な事業
株式会社いつもは、「日本の未来をECでつくる」をミッションに掲げ、メーカー企業向けEC事業の総合支援サービスと、D2C・ECブランドのM&A・成長支援サービスを提供しています。Oneコマースサービス、協業ブランドパートナーサービス、共創・自創バリューアップサービスの3つのサービス区分で事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が10,094百万円と前年同期比で14.2%の増収となりました。営業利益は262百万円と大幅な増益となり、経常利益も265百万円と好調に推移しています。四半期純利益も276百万円と黒字に転換しました。
売上・利益の推移
近年の売上高は順調に拡大しており、2022年3月期は12,310百万円と過去最高を記録しました。利益面でも、2023年3月期の営業利益は293百万円と大幅な増益となっています。当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比14.2%増の10,094百万円と引き続き好調に推移しています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、8,336百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,738百万円増加しています。一方、負債合計は5,849百万円と1,449百万円の増加となりました。純資産は2,487百万円と、前連結会計年度末比288百万円の増加となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が2,200百万円、売掛金が1,735百万円、商品が2,504百万円となっています。また、固定資産も1,729百万円と一定の水準を維持しています。
負債の部
負債の部では、買掛金が1,592百万円、短期借入金が1,000百万円、1年内返済予定の長期借入金が784百万円、長期借入金が1,715百万円となっています。
純資産の部
純資産の部では、資本金が748百万円、資本剰余金が736百万円、利益剰余金が1,002百万円となっています。純資産合計は2,487百万円と一定の水準を維持しています。
ROAとROE
株式会社いつものROA(総資産経常利益率)は3.2%、ROE(自己資本利益率)は11.1%となっています。ROAは前年同期比で大幅に改善し、ROEも高い水準を維持しています。これは収益性の向上とともに、財務基盤の安定化が進んでいることを示しています。
キャッシュフロー
株式会社いつもの営業活動によるキャッシュ・フローは525百万円のプラスとなりました。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは△574百万円と支出超過となり、財務活動によるキャッシュ・フローは1,330百万円のプラスとなっています。全体としては現金及び現金同等物の期末残高は2,200百万円と、財務基盤が安定的に推移しています。
配当の支払額
株式会社いつもは過去3年間、無配で推移してきましたが、今後は企業成長と財務体質の強化に注力し、配当政策についても検討していく方針としています。配当性向や配当時期などの詳細は今後の経営戦略に応じて決定される予定です。
今後の展望
株式会社いつもは、EC市場の拡大傾向を捉え、Oneコマースサービス、協業ブランドパートナーサービス、共創・自創バリューアップサービスの3つのサービス区分を拡充していく方針です。メーカー企業のEC事業支援と、D2C・ECブランドの育成・M&Aを通じた事業拡大を目指しています。今後も中長期的な成長が期待できる企業といえるでしょう。
編集部のまとめ
株式会社いつもの2023年12月期第3四半期決算は、売上高、利益ともに大幅な増加となりました。EC市場の拡大を背景に、同社の3つの主要サービス区分が順調に推移している様子がうかがえます。財務面でも資産、負債、純資産が堅調に推移しており、収益性も改善傾向にあります。今後も中長期的な成長が期待できる企業だと評価できるでしょう。
株式会社いつもの決算日や配当についてまとめました。
株式会社いつもの決算日は3月31日で、四半期決算も6月30日、9月30日、12月31日に発表しています。配当については過去3年無配でしたが、今後は企業成長と財務体質の強化に注力し、配当政策についても検討していく方針とのことです。株主の皆様には、今後の業績動向に注目していただきたいと思います。