ジーエルサイエンス株式会社の2023年12月期第3四半期決算報告書が公開されました。同社は分析機器、半導体、自動認識の3つのセグメントを展開する総合計測機器メーカーです。今回の決算では、売上高が26,314百万円と前年同期比4.9%減となりましたが、営業利益は4,031百万円、経常利益は4,260百万円と安定した収益力を維持しています。
企業情報
企業名: ジーエルサイエンス株式会社
証券コード: E02320
決算期: 3月期
ジーエルサイエンス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ジーエルサイエンス株式会社の決算期は3月期で、毎年6月に定時株主総会を開催し、決算報告を行っています。また、四半期決算については、2月、5月、8月、11月に決算発表を行っています。
主な事業
ジーエルサイエンス株式会社は、主に分析機器事業、半導体事業、自動認識事業の3つのセグメントを展開しています。分析機器事業では、クロマトグラフ、質量分析計などの各種分析機器を製造・販売しています。半導体事業では、半導体製造用の石英製品やシリコン製品を供給しています。自動認識事業では、RFID関連の製品を手掛けています。これらの事業を通じて、幅広い産業分野に製品を提供しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間における売上高は26,314百万円と前年同期比4.9%の減収となりました。一方で、営業利益は4,031百万円、経常利益は4,260百万円と前年同期比減少したものの、高水準の収益性を維持しています。分析機器事業と自動認識事業は堅調に推移しましたが、半導体事業では出荷調整の影響が見られました。
売上・利益の推移
ジーエルサイエンス株式会社は、売上高と各種利益指標ともに前年同期に比べて減少した一方で、依然として高い収益性を維持しています。分野別では、分析機器事業と自動認識事業が好調で、半導体事業の減収をカバーしています。今後も各事業の経営効率化と成長への取り組みで、企業価値の向上を目指していくと期待できます。
四半期連結貸借対照表について
ジーエルサイエンス株式会社の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は53,210百万円と前期末比2,198百万円の増加となっています。流動資産は31,437百万円、固定資産は21,772百万円となっています。負債合計は14,642百万円と前期末比790百万円の減少、純資産合計は38,567百万円と前期末比2,988百万円の増加となりました。
資産の部
資産の部では、現金及び預金の増加や原材料及び貯蔵品の増加などにより、全体としての資産が増加しています。特に、流動資産が増加したことが特徴的です。一方で、売上債権の減少もありました。
負債の部
負債の部では、短期借入金が増加した一方で、未払法人税等や賞与引当金が減少したことで、全体としての負債が減少しました。長期借入金も減少傾向にあります。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金や有価証券評価差額金、為替換算調整勘定の増加などにより、純資産が38,567百万円と大幅に増加しています。自己資本比率も60.6%と高水準を維持しています。
ROAとROE
ジーエルサイエンス株式会社のROA(総資産利益率)は、前期末の6.8%から当第3四半期では5.5%に低下しています。一方で、ROE(自己資本利益率)は前期末の9.8%から8.1%に低下しています。これは、売上減少により一時的に利益水準が低下したことによるものと考えられます。今後は、各事業の収益力向上により、ROA、ROEともに改善していくことが期待されます。
キャッシュフロー
ジーエルサイエンス株式会社の四半期連結キャッシュ・フロー計算書を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローが3,042百万円のプラスとなっています。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローが1,059百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローが496百万円のマイナスとなっています。全体としては、現金及び現金同等物が479百万円増加しており、健全な財務体質を維持できているといえます。
配当の支払額
ジーエルサイエンス株式会社は、2023年6月22日開催の定時株主総会において、1株当たり65円の期末配当を決議しました。配当性向は29.5%となっています。同社は株主還元にも積極的に取り組んでおり、業績に応じた安定的な配当を実施しています。
今後の展望
ジーエルサイエンス株式会社は、分析機器事業と自動認識事業の好調な業績を背景に、収益性の高い企業として評価されています。一方で、半導体事業では出荷調整の影響があるものの、長期的な成長が期待できるテクノロジー分野です。今後は、これらの事業を組み合わせることで、より安定した収益基盤の構築を目指していくと考えられます。また、2月9日にはテクノクオーツ株式会社との経営統合についても発表されており、さらなる事業拡大と経営効率化が期待できるでしょう。
編集部のまとめ
ジーエルサイエンス株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、減収ながらも高水準の収益性を維持していることが確認できました。分析機器事業と自動認識事業が好調に推移する一方、半導体事業では出荷調整の影響が見られました。しかし、財務状況は強固で、株主還元にも積極的に取り組んでいます。また、テクノクオーツとの経営統合については、さらなる成長につながることが期待できます。今後も同社の動向に注目していきましょう。
ジーエルサイエンス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ジーエルサイエンス株式会社の決算期は3月期で、定時株主総会は毎年6月に開催しています。また、四半期決算については、2月、5月、8月、11月に発表しています。同社は株主還元にも積極的で、2023年6月に1株当たり65円の期末配当を決議しました。配当性向は29.5%と、安定的な株主還元を行っています。