プレシジョン・システム・サイエンス株式会社の2023年度第3四半期決算報告をお届けします。同社は、バイオ検査装置の製造・販売を手掛ける企業で、コロナ禍の影響を大きく受けながらも、着実な収益基盤の再構築に取り組んでいます。
企業情報
企業名: プレシジョン・システム・サイエンス株式会社
証券コード: 77070
決算期: 2023年6月期
プレシジョン・システム・サイエンス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
プレシジョン・システム・サイエンス株式会社の決算期は6月末となっており、通常の決算スケジュールに沿って、年1回の決算を行っています。
主な事業
プレシジョン・システム・サイエンス株式会社は、バイオ検査装置の製造・販売を主力事業としています。特に、自動化システムインテグレーションサービス事業に注力しており、遺伝子解析やPCR検査などに使用される全自動検査装置やその周辺機器、関連する試薬・消耗品の提供を行っています。同社は、研究施設や医療機関向けの製品開発に強みを持っています。
今期の業績と利益率は?
2023年度第3四半期の業績は、売上高2,941百万円、営業損失639百万円、経常損失685百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失657百万円と、前年同期から大幅な減収減益となりました。
主な要因は、コロナ禍の影響によって自社ブランド製品の販売が大幅に減少したことです。一方で、研究開発費や人件費の削減などによりコスト削減に努めています。
売上・利益の推移
プレシジョン・システム・サイエンス株式会社の売上高は、2022年6月期に5,278百万円を記録したものの、2023年度第3四半期で2,941百万円と大幅に減少しています。利益面でも、2022年6月期に1,324百万円の当期純損失を計上し、2023年度第3四半期でも657百万円の四半期純損失を計上しています。経営環境の悪化により業績が低迷しているものの、販売費・管理費の削減などにより、収益性の改善に向けた取り組みを進めています。
四半期連結貸借対照表について
プレシジョン・システム・サイエンス株式会社の2024年3月31日時点の四半期連結貸借対照表をみると、資産合計は6,758百万円となっています。現金・預金は2,110百万円、売上債権は892百万円、棚卸資産は1,151百万円となっています。一方、負債合計は2,177百万円で、有利子負債は768百万円と大幅に減少しています。純資産は4,581百万円となっています。
資産の部
流動資産は4,829百万円で、前連結会計年度末から1,042百万円の減少となっています。現金・預金が2,110百万円、商品及び製品が892百万円と大きな割合を占めています。固定資産は1,929百万円で、前連結会計年度末から1,960百万円の減少となっています。
負債の部
流動負債は1,815百万円で、前連結会計年度末から191百万円減少しています。主な内訳は、買掛金が225百万円、短期借入金が500百万円となっています。固定負債は362百万円で、前連結会計年度末から2,170百万円減少しています。
純資産の部
純資産合計は4,581百万円で、前連結会計年度末から640百万円減少しています。主な要因は、2023年11月7日付で実施した4,543百万円の資本金の減少によるものです。
ROAとROE
プレシジョン・システム・サイエンス株式会社のROA(総資産経常利益率)とROE(自己資本利益率)については、2022年6月期にROAが-6.6%、ROEが-25.3%と大幅なマイナスを記録しています。2023年度第3四半期時点では、引き続き赤字が続いているため、ROA、ROEともに低水準となっています。主な要因は、コロナ禍の影響による売上の落ち込みと、それに伴う利益の悪化です。今後、収益性の改善に向けて、販売費・管理費の削減や新製品の投入などによる収益力アップに期待がかかっています。
キャッシュフロー
プレシジョン・システム・サイエンス株式会社の2023年度第3四半期のキャッシュ・フローでは、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナス560百万円となりました。一方、投資活動による支出が17百万円、財務活動による支出が2,218百万円となっています。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は2,110百万円となっています。
配当の支払額
プレシジョン・システム・サイエンス株式会社は、2023年度第3四半期まで配当を行っていません。当社は現在、収益性の回復と財務基盤の強化に注力しており、短期的な配当の支払いは控えている状況です。今後の業績改善により、配当再開に向けた検討が行われることが期待されます。
今後の展望
プレシジョン・システム・サイエンス株式会社は、自社ブランド製品の販売回復と収益性の改善に向け、新製品の投入や販売費・管理費の削減などに取り組んでいきます。特に、コロナ禍の影響を受けた自社ブランド製品の早期回復が重要な課題となっています。
同時に、既存のOEM先との関係強化や新規顧客開拓にも注力し、事業基盤の安定化を図っていく考えです。さらに、人件費の抑制など経営全般の効率化にも取り組み、早期の黒字化を目指します。
編集部のまとめ
プレシジョン・システム・サイエンス株式会社は、新型コロナウイルス感染症の影響により大きな打撃を受けましたが、収益性の改善に向けて、販売費・管理費の削減や新製品の投入などに取り組んでいます。今後は、自社ブランド製品の回復と事業基盤の安定化を図り、早期の黒字化を目指すことが課題となっています。
プレシジョン・システム・サイエンス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
プレシジョン・システム・サイエンス株式会社の決算期は6月末となっており、年1回の決算を行っています。配当については、現在収益性の回復に注力しているため、2023年度第3四半期まで配当を行っていません。今後の業績改善により、配当再開に向けた検討が行われることが期待されます。