愛知時計電機株式会社の2023年度第3四半期決算が発表されました。売上高は372億9千万円と前年同期比5.6%増と堅調に推移。経常利益は33億9千万円と前年同期比41.7%増と大幅な増益となりました。業績が好調なことがうかがえます。この企業の今後の動向に注目していきたいと思います。
企業情報
企業名: 愛知時計電機株式会社
証券コード: 77230
決算期: 3月31日(毎年3月末)
愛知時計電機株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
愛知時計電機株式会社の決算日は3月31日です。つまり、第4四半期の決算発表は6月下旬に行われます。そして、中間配当は11月下旬、期末配当は6月下旬に支払われる予定です。
主な事業
愛知時計電機株式会社は主に計測器関連事業を展開しています。具体的には、ガス・水道関連機器、民需向けセンサー・システム、計装機器の製造・販売を行っています。特に、ガス・水道メーターや住宅用センサーなどで強い技術力を持っています。また、一部特機事業にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
愛知時計電機株式会社の第3四半期連結累計期間の業績は売上高372億9千万円、営業利益29億8千6百万円、経常利益33億9千9百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益25億4千4百万円となりました。前年同期と比べ増収増益で好調な結果となっています。営業利益率は8.0%、経常利益率は9.1%と高い水準を維持しています。
売上・利益の推移
愛知時計電機株式会社の過去3年間の売上高と利益の推移を見ると、2022年度第3四半期は売上高353億1千2百万円、2023年度第3四半期は372億9千万円と増収基調を維持しています。利益面では、2022年度第3四半期の営業利益は19億3千9百万円から、2023年度第3四半期は29億8千6百万円と大幅に増益となりました。特に経常利益は、2022年度第3四半期が23億9千9百万円から、2023年度第3四半期は33億9千9百万円と大幅に伸びています。
四半期連結貸借対照表について
愛知時計電機株式会社の2023年12月末時点の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は563億1百万円となっています。前期末比17百万円減少しています。流動資産は355億8千5百万円、固定資産は207億1千6百万円となっています。負債合計は148億8千万円と前期末比30億3千9百万円減少しました。純資産は414億2千万円と前期末比30億2千1百万円増加しています。
資産の部
資産の部では、受取手形、売掛金及び契約資産が131億5千万円から128億5千万円に減少しました。一方で、製品が15億5千6百万円から17億1千万円、仕掛品が90億9千8百万円から106億8千1百万円に増加しています。これは製造活動が活発になったことを示しています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が77億9千8百万円から60億2千3百万円に減少しました。また、未払法人税等が9億7千2百万円から1億3千9百万円に減少しています。これは仕入や税金の支払いが進んだためと考えられます。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が321億3千2百万円から336億7千9百万円に増加しています。また、その他有価証券評価差額金が20億5千3百万円から30億9千5百万円に増加しています。これは保有する株式の時価評価が改善したためです。この結果、自己資本比率は73.6%となり、財務体質は良好です。
ROAとROE
愛知時計電機株式会社のROA(総資産経常利益率)は、2022年度第3四半期の6.8%から、2023年度第3四半期は6.0%と若干低下しています。一方、ROE(自己資本当期純利益率)は、2022年度第3四半期の5.7%から、2023年度第3四半期は6.5%と上昇しています。これは、自己資本が増加したことで、自己資本当期純利益率が改善したためです。総資産の回転率が低下したものの、自己資本利益率は向上しており、企業の収益性は高まっていると評価できます。
キャッシュフロー
愛知時計電機株式会社の第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは開示されていませんが、前年同期は営業活動によるキャッシュ・フローが22億3千9百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが4億4千8百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが12億2千9百万円の支出となりました。全体としては5億6千2百万円の資金増加となっています。今期も前年同様、営業活動によるキャッシュ・インフローが確保できているものと考えられます。
配当の支払額
愛知時計電機株式会社は、中間配当と期末配当の年2回、株主への配当を行っています。2023年6月には1株当たり34円の期末配当を実施し、2023年11月には1株当たり31円の中間配当を実施しました。前期に比べ、配当金が増額されています。株主還元の充実に努めている様子が窺えます。
今後の展望
愛知時計電機株式会社は、2021年度から2023年度までの3カ年を対象とした「中期経営計画2023」に基づき、事業の拡大と収益力の向上に取り組んでいます。特に、ガス・水道関連機器や民需センサー・システムが好調で、公共投資と民間設備投資も底堅く推移しているため、引き続き業績の改善が期待できます。今後も、市場拡大やデジタル化への対応など、成長戦略の推進に注目が集まります。
編集部のまとめ
愛知時計電機株式会社の2023年度第3四半期決算は、売上高、各利益とも前年同期比で増加し、好業績となりました。製品構成の改善やコスト管理の効果が出ている模様です。今後も、ガス・水道関連機器やセンサー・システムの売上拡大が期待されます。財務面では、自己資本比率が73.6%と健全で、株主還元にも力を入れています。今後の業績や中期計画の進捗にも注目していきましょう。
愛知時計電機株式会社の決算日や配当についてまとめました。
愛知時計電機株式会社の決算日は3月31日で、中間配当は11月下旬、期末配当は6月下旬に支払われます。2023年度は1株当たり34円の期末配当と31円の中間配当が支払われ、増配となっています。経営陣が株主還元に熱心に取り組んでいる様子がうかがえます。引き続き、同社の業績と株主還元の動向に注目していきたいと思います。