HOYA株式会社の2023年12月期第3四半期決算報告書を詳しくみていきましょう。HOYAは医療機器や光学製品などを製造する大手企業です。近年はメガネやコンタクトレンズ事業も強化しており、業績も順調に推移しています。
企業情報
企業名: HOYA株式会社
証券コード: 7741
決算期: 3月
HOYA株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
HOYA株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期決算は毎年12月末時点でまとめられ、2月初めに四半期報告書が提出されます。
主な事業
HOYA株式会社はライフケア事業と情報・通信事業の2つの主力事業を展開しています。ライフケア事業では、メガネレンズやコンタクトレンズなどのヘルスケア製品、および医療用内視鏡や眼内レンズなどのメディカル製品を製造・販売しています。一方、情報・通信事業では、半導体用フォトマスクやガラス基板などのエレクトロニクス製品の製造を手がけています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の連結業績は、売上収益5,658億円、税引前四半期利益1,645億円と前年同期比で増収増益となりました。利益率は29.1%と、高水準を維持しています。特に、メガネレンズやコンタクトレンズなどのヘルスケア製品の販売が好調に推移したことが業績の拡大につながっています。
売上・利益の推移
HOYA株式会社の売上高は、ここ数年着実に増加傾向にあります。2023年3月期には7,236億円と過去最高を更新しました。一方、利益面でも2,158億円の税引前当期利益を計上するなど、高い収益性を維持できています。製品ポートフォリオの最適化や事業の選択と集中により、業績は堅調に推移しています。
四半期連結貸借対照表について
HOYA株式会社の財務状況は非常に健全です。総資産は1兆1,010億円と前期末比で7.1%増加しています。特に、現金及び現金同等物が4,506億円と手元流動性が厚く、自己資本比率も80.0%と高水準を維持しています。設備投資や事業投資にも積極的に取り組んでいる様子がうかがえます。
資産の部
資産の部では、有形固定資産が1,857億円、のれんが498億円となっており、設備投資や買収を通じた事業拡大に力を入れている様子がわかります。また、棚卸資産が1,158億円と前期末から増加しているのは、需要の回復に備えた在庫積み増しが行われた影響と考えられます。
負債の部
負債の部では、短期・長期借入金が259億円と低水準を維持しており、仕入債務が669億円となっています。健全な財務体質が維持できている様子がうかがえます。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が7,489億円、自己資本が8,808億円と、堅実な利益計上と株主還元により、着実に積み上がってきています。自己資本比率は80.0%と業界トップクラスの水準を維持しています。
ROAとROE
HOYA株式会社のROA(総資産利益率)は約15%前後で推移しており、高い収益性を維持できています。また、ROE(自己資本利益率)は約21%と、株主資本の運用効率も高い水準にあります。同業他社と比べても高い収益性と資本効率を誇っているといえるでしょう。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは1,569億円の収入となりました。投資活動では228億円の支出、財務活動では1,093億円の支出となりました。この結果、現金及び現金同等物の残高は4,506億円まで増加しています。手元流動性が厚く、設備投資や買収などにも柔軟に対応できる財務状況にあると評価できます。
配当の支払額
HOYA株式会社は、株主還元の一環として積極的な配当政策を実施しています。2023年12月期の中間配当は1株当たり45円、通期では年間110円を予想しており、着実な増配を続けています。業績の向上に合わせて、株主還元も強化されていると言えるでしょう。
今後の展望
HOYA株式会社は、既存事業の強化に加え、新規事業分野への取り組みを推進しています。特にヘルスケア事業の成長に期待が高まっており、メガネレンズやコンタクトレンズ、医療機器分野での事業拡大が見込まれます。一方、情報・通信事業では、半導体市況の回復と新製品の投入により、業績の改善が期待されています。総合的に見ると、今後も堅調な業績推移が続くと考えられます。
編集部のまとめ
HOYA株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、売上高、利益ともに前年同期を上回る好決算となりました。特に、メガネレンズやコンタクトレンズなどのヘルスケア製品の好調さが目立ちます。一方で、情報・通信事業の一部製品は不振が続いているものの、全体としては健全な経営状態を維持しています。今後も成長が期待できる同社の業績に、引き続き注目していきたいと思います。
HOYA株式会社の決算日や配当についてまとめました。
HOYA株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期決算は毎年12月末時点でまとめられ、2月初めに四半期報告書が提出されます。また、同社は株主還元の一環として、1株当たり年間110円の配当を実施しており、着実な増配を続けています。業績の向上に合わせて、株主還元も強化されていると言えるでしょう。