キヤノンの2024年第1四半期決算が発表されました。当社の業績は順調に推移しており、売上高は前年同期比1.8%増と健闘しています。特に半導体製造装置などのインダストリアル事業が好調に推移したことに加え、円安の影響により増収となりました。営業利益も堅調で、前年同期比5.2%減と微減ながらも高水準を維持しています。
企業情報
企業名: キヤノン株式会社
証券コード: E02274
決算期: 12月
キヤノン株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
キヤノンの決算は12月期で、第1四半期は3月31日が決算日となっています。四半期決算は3月、6月、9月、12月の年4回実施しており、通期の決算は12月末に行われます。
主な事業
キヤノンはプリンティング、メディカル、イメージング、インダストリアルの4つの主要事業を展開しています。プリンティング事業では複合機やレーザープリンター、メディカル事業ではCT装置や超音波診断装置を手掛け、イメージング事業ではデジタルカメラやネットワークカメラ、インダストリアル事業では半導体や有機EL製造装置を提供しています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の業績は増収増益となりました。売上高は9,885億円と前年同期比1.8%増、営業利益は801億円と5.2%減となりました。売上総利益率は48.4%と前年同期を1.6ポイント上回りました。また、当社株主に帰属する四半期純利益は599億円と6.3%増加しています。
売上・利益の推移
売上高は前期の9,711億円から9,885億円と1.8%増加しました。一方で営業利益は845億円から801億円と5.2%減少しましたが、高水準を維持しています。また、当社株主に帰属する四半期純利益も564億円から599億円と6.3%増加しています。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期末の総資産は5兆7,412億円となり、前期末の5兆4,166億円から3,246億円増加しました。これは主に現金及び現金同等物や棚卸資産の増加によるものです。一方、負債は2兆620億円と前期末から2,512億円増加しています。
資産の部
資産の部では、現金及び現金同等物が4,013億円、棚卸資産が8,949億円と大きな割合を占めています。前期末と比べて現金及び現金同等物が401億円、棚卸資産が980億円増加しています。
負債の部
負債の部では、短期借入金及び1年以内返済長期債務が4,679億円、買入債務が3,642億円となっています。前期末と比べて短期借入金及び1年以内返済長期債務が811億円、買入債務が542億円増加しています。
純資産の部
純資産の部では、株主資本が3兆4,261億円、非支配持分が2,530億円となっています。前期末と比べて株主資本が731億円、非支配持分が4億円増加しています。
ROAとROE
キヤノンのROA(総資産利益率)は前期が6.0%、当第1四半期は年換算で5.5%となりました。また、ROE(自己資本利益率)は前期が7.5%、当第1四半期は年換算で6.6%となっています。両指標とも高水準を維持しており、収益性と効率性が良好な状態にあると言えます。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローが772億円の収入、投資活動によるキャッシュフローが875億円の支出、財務活動によるキャッシュフローが1,060億円の収入となりました。これにより、現金及び現金同等物は前期末から1,082億円増加し、5,095億円となりました。
配当の支払額
当第1四半期の配当金の支払額は691億円となりました。前年同期と比べて81億円増加しています。1株当たりの配当金は70円で、前年同期の60円から10円増加しています。
今後の展望
キヤノンは新型コロナウイルスの影響が続く中でも、堅調な業績を維持しています。今後は半導体製造装置や有機EL製造装置などのインダストリアル事業の拡大に加え、プリンティング事業やメディカル事業の新製品投入などにより、さらなる業績向上が期待されます。また、自社株買いを行い、株主還元の強化にも取り組む方針です。
編集部のまとめ
キヤノンの2024年第1四半期決算は増収増益となり、好業績を維持しています。売上高は前年同期比1.8%増の9,885億円、当社株主に帰属する四半期純利益は6.3%増の599億円となりました。インダストリアル事業の好調や円安による増収効果などが業績を押し上げました。今後も新製品の投入や事業領域の拡大などにより、持続的な成長が期待できる企業です。
キヤノン株式会社の決算日や配当についてまとめました。
キヤノンの決算は12月期で、第1四半期は3月31日が決算日となっています。配当金は1株当たり70円で、前年同期比10円増加しました。今後も積極的な株主還元に取り組むことが期待されます。