株式会社リコーの2023年12月期第3四半期決算が発表されました。グローバルでのオフィスサービスの好調な推移や、M&Aを通じた事業拡大により、売上高、利益ともに大幅に増加しました。今後も、デジタル化への対応や新規事業領域の開拓など、さらなる成長が期待されています。
企業情報
企業名: 株式会社リコー
証券コード: 7752
決算期: 3月期
株式会社リコーの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社リコーの決算日は3月31日です。決算発表は通常4月下旬頃に行われ、四半期決算は1、4、7、10月頃に発表されます。
主な事業
株式会社リコーは、デジタルサービス、デジタルプロダクツ、グラフィックコミュニケーションズ、インダストリアルソリューションズなどの事業を展開しています。特に、オフィスサービスを中心としたデジタルサービス事業が成長の牽引役となっています。また、M&Aを活用しながら事業領域を拡大し、ワークプレイスの変革に貢献しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は1兆6,976億円と前年同期比11.1%増加しました。利益面でも営業利益371億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は302億円と、いずれも前年同期を上回る好業績となっています。売上総利益率は35.1%となり、価格転嫁や付加価値販売の推進などにより収益性も改善しています。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高は2.1兆円前後で推移しており、2023年3月期には2.1兆円を記録しました。利益面では、前期において一時的なコスト増加等により減益となったものの、当期は増益に転じています。今後は、オフィスサービス事業の成長やコスト管理の強化により、売上拡大と収益性向上が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は2.2兆円となり、前期末比578億円の増加となりました。主な増加要因は、買収に伴うのれんや無形資産の増加です。一方、負債合計は1.2兆円で、前期末比22億円の増加にとどまっています。
資産の部
流動資産は1.2兆円で、主な内訳は現金及び預金1.8兆円、棚卸資産3,265億円などです。また、のれんや無形資産が4,010億円となっており、M&Aによる成長戦略の成果が表れています。
負債の部
流動負債は8,718億円で、主な内訳は営業債務2,718億円、社債及び借入金2,009億円などです。また、非流動負債は3,223億円で、主に退職給付に係る負債が含まれています。
純資産の部
親会社の所有者に帰属する持分は9,879億円と、前期末比563億円増加しました。自己資本比率は44.7%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは前期の2.5%から当期3.0%に改善し、ROEは前期の5.8%から当期6.2%に上昇しています。これは、利益の増加や資産効率の向上など、収益力の改善によるものです。今後もさらなる収益性の向上が期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のフリーキャッシュフローは86億円の支出となりました。これは、M&Aなどの投資活動によるキャッシュアウトが大きかったものの、営業活動によるキャッシュインフローが増加したことによるものです。今後はさらなる事業成長に向けた投資が見込まれますが、財務基盤は健全に維持されています。
配当の支払額
当社は年間2回の配当(中間配当と期末配当)を実施しています。当第3四半期では、前期に比べ配当金総額が増加し、1株当たり配当額も18円と増加しました。今後も、株主還元の充実を図っていく方針です。
今後の展望
株式会社リコーは、第21次中期経営戦略において、「はたらく人の創造力を支えるデジタルサービスの会社」を目指すとしています。オフィスサービスを中心としたデジタルサービスの拡大に加え、現場・社会へのサービス領域の拡大を進めていきます。また、M&Aも活用しながら事業ポートフォリオの変革を加速し、収益性の向上と持続的な成長の実現を目指しています。
編集部のまとめ
株式会社リコーは、2023年12月期第3四半期において、売上高、利益ともに前年同期を大幅に上回る好業績を達成しました。オフィスサービス事業の好調な推移に加え、M&Aによる事業領域の拡大により、収益力の向上が進んでいます。今後も、デジタル化への対応と新規事業開発を通じて、持続的な成長を目指していくことが期待されます。
株式会社リコーの決算日や配当についてまとめました。
株式会社リコーの決算日は3月31日で、通常4月下旬に決算発表を行っています。配当については年2回(中間配当、期末配当)実施しており、当第3四半期では前期に比べ配当金総額が増加しています。今後も、株主還元の充実を図っていく方針です。