株式会社シー・エス・ランバーの2023年6月1日から2024年2月29日までの第3四半期決算報告書をご紹介します。木材のプレカット加工や建築請負、不動産賃貸などを手掛ける同社は、ウッドショックの影響を受けつつも、新規事業展開や業務改善に取り組み、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益が減少したものの、堅調な業績を維持しています。
企業情報
企業名: 株式会社シー・エス・ランバー
証券コード: E33497
決算期: 5月31日
株式会社シー・エス・ランバーの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社シー・エス・ランバーは、5月31日を決算日とする企業です。定時株主総会は毎年8月に開催されており、通常の株主総会日程で決算が行われています。
主な事業
株式会社シー・エス・ランバーは、木材のプレカット加工と建築請負事業、不動産賃貸事業を主要な事業としています。木材加工事業では、在来工法やツーバイフォー工法に対応したプレカット加工を行い、木造住宅メーカーや工務店などに供給しています。また、建築請負事業では、木造戸建住宅や木造一般建築物の建築工事を手掛け、不動産賃貸事業では、主に保育所や福祉施設の賃貸を行っています。
今期の業績と利益率は?
第3四半期連結累計期間の業績は、売上高15,831百万円、営業利益1,736百万円、経常利益1,690百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益1,159百万円となりました。前年同期比で売上高は16.7%減、営業利益は33.5%減、経常利益は34.6%減、四半期純利益は36.4%減と減少しましたが、依然として高い収益性を維持しています。
売上・利益の推移
売上高は、プレカット事業の売上が減少したものの、建築請負事業が伸長したことで、前年同期比では減少したものの、高水準を維持しています。一方、利益面では、原材料価格の高騰や人件費の増加などの影響を受けたものの、生産効率の向上や適正利潤の確保に努めたことで、前年同期比で減少したものの、依然として高い水準を確保しています。
四半期連結貸借対照表について
同社の財務状況は健全に推移しています。資産合計は22,763百万円と前期末比で1.8%増加しており、負債合計は12,755百万円と4.6%減少しています。純資産は10,007百万円と11.3%増加しており、自己資本比率は44.0%と安定した財務基盤を維持しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が減少したものの、賃貸不動産が増加したことなどから、資産合計は前期末比1.8%増加しました。
負債の部
負債の部では、未払法人税等や長期借入金が減少したことなどから、負債合計は前期末比4.6%減少しました。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金の増加により、純資産合計は前期末比11.3%増加しました。自己資本比率は44.0%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは前年同期比で3.5ポイント低下の7.4%、ROEは1.9ポイント低下の11.6%となりましたが、依然として高水準を維持しています。これは、売上高と利益の減少により、資産効率が低下したことが主な要因です。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは1,064百万円のプラスとなりました。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは750百万円のマイナスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは647百万円のマイナスとなりました。全体としては、333百万円の減少となりました。
配当の支払額
株式会社シー・エス・ランバーは、株主還元の一環として、年2回の配当を実施しています。第3四半期連結累計期間では、1株当たり80円の配当を実施し、配当総額は148百万円となりました。
今後の展望
株式会社シー・エス・ランバーは、新設した建設事業部の強化や、不動産賃貸事業の拡大などに取り組むことで、事業ポートフォリオの多様化を図り、2025年5月期には連結売上高290億円の達成を目指しています。また、生産性の向上や適正利潤の確保にも注力し、収益力の維持・向上に取り組んでいきます。
編集部のまとめ
株式会社シー・エス・ランバーは、木材加工や建築請負、不動産賃貸を主軸とする多角的な事業展開を行っており、堅調な業績と健全な財務基盤を維持しています。ウッドショックの影響を受けつつも、新事業の立ち上げや業務改善に取り組み、収益性を確保している点が評価できます。今後は、新規事業の強化や不動産賃貸事業の拡大を通じて、さらなる成長を期待できる企業といえるでしょう。
株式会社シー・エス・ランバーの決算日や配当についてまとめました。
株式会社シー・エス・ランバーの決算日は5月31日で、定時株主総会は毎年8月に開催されています。また、年2回の配当を実施しており、第3四半期連結累計期間では1株当たり80円の配当を行っています。今後も安定した収益力と財務基盤を維持しつつ、事業の多角化を図ることで、株主還元の拡大も期待できると考えられます。