株式会社壽屋の2023年12月決算が発表されました。美少女フィギュアなどのホビー製品を手がける同社は、国内外でプロモーション活動に注力し新製品を次々と発売してきました。今期は競合企業の増加による競争激化や原材料費の上昇などの影響を受けたものの、訪日外国人客の増加など明るい材料もみられます。今後もプラモデル、フィギュアなどの製品力を強化し海外展開を加速することが期待されています。
企業情報
企業名: 株式会社壽屋
証券コード: E33392
決算期: 2023年6月期
株式会社壽屋の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社壽屋の決算期は6月決算で、8月頃に本決算短信を発表しています。第2四半期(2023年12月期)の決算では2月に四半期決算短信を開示しました。
主な事業
株式会社壽屋は、主力のホビー関連品製造販売事業を中心に事業を展開しています。国内外でプラモデルやフィギュアなどの製品開発・製造・販売を手がけています。また、全国に直営店舗も展開し、オリジナルIPを活用した製品の販売にも注力しています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期累計期間の業績は、売上高が7,376,647千円と前年同期比24.9%減と大きく減少しました。一方で営業利益は466,178千円、経常利益は430,454千円、四半期純利益は293,043千円と大幅な減益となっています。
売上・利益の推移
売上高は前年同期比で2桁の減少となりましたが、利益面では第2四半期累計期間ベースで前年同期比で大幅な減益となっています。主要因は、プラモデル製品の売上が伸び悩む中で、原材料費の上昇などが利益率を圧迫したためです。一方で、訪日外国人客の回復などにより直営店舗の売上が増加しています。
四半期連結貸借対照表について
株式会社壽屋は四半期連結財務諸表を作成していないため、四半期単体の貸借対照表について説明します。
資産の部
当第2四半期会計期間末の総資産は11,305,774千円となり、前事業年度末に比べ205,037千円減少しました。流動資産は7,420,210千円と前事業年度末比で305,646千円減少し、固定資産は3,885,563千円と100,608千円増加しています。
負債の部
負債合計は4,900,523千円となり、前事業年度末比で254,074千円減少しました。流動負債は2,650,617千円と微増、固定負債は2,249,905千円と261,690千円の減少となっています。
純資産の部
純資産は6,405,251千円で、前事業年度末比49,035千円の増加となりました。これは四半期純利益の計上293,043千円があった一方で、配当金の支払246,953千円があったためです。
ROAとROE
当第2四半期のROA(総資産利益率)は3.8%、ROE(自己資本利益率)は4.6%となりました。前年同期に比べROAは2.5ポイント、ROEは3.2ポイント低下しています。売上減少と原材料費上昇などが利益を押し下げ、収益性が悪化したことが主な要因です。
キャッシュフロー
当第2四半期の営業キャッシュフローは612,032千円の収入となり、前年同期比では343,088千円の減少となりました。投資キャッシュフローは743,006千円の支出で、前年同期比49,750千円の増加となっています。財務キャッシュフローは113,700千円の収入と前年同期から536,480千円減少しました。
配当の支払額
当事業年度の期末配当金は1株当たり90円(うち記念配当10円)を予定しています。前事業年度は同80円の配当でしたので、増配となる見込みです。内部留保の確保と株主還元のバランスを取っていくことが重要です。
今後の展望
ホビー関連市場は競争が激しくなる中で、同社はオリジナルIP(知的財産)を活用した新製品開発やグローバル展開の強化、直営店舗の活性化などに取り組んでいきます。特にアジア市場での販売拡大や訪日外国人客向けの商品開発に注力し、収益力の向上を目指します。また、原材料高騰への対応策としても、製造プロセスの効率化や仕入先の見直しなどに取り組む予定です。
編集部のまとめ
株式会社壽屋は、プラモデルやフィギュアなどのホビー関連製品で知られる企業です。今期は競争激化や原材料費高騰の影響を受け、売上高、利益ともに減少しましたが、訪日外国人客の増加などプラスの材料もあります。今後も新製品開発やグローバル展開、直営店舗強化などに注力することで、収益性の向上が期待されます。株主還元面でも増配を行う予定で、業績回復に期待が高まります。
株式会社壿屋の決算日や配当についてまとめました。
株式会社壿屋は6月決算で、8月頃に本決算短信を発表しています。第2四半期(12月期)の決算は2月に開示しています。配当金は前事業年度が1株80円、当事業年度は90円(うち10円は記念配当)の増配を予定しています。業績の回復や安定配当への期待が高まっています。