前田工繊株式会社の決算報告をご紹介します。前田工繊は大手繊維メーカーで、「前田工繊は混ぜる会社」をスローガンに新たな事業領域にも積極的に取り組んでいます。
企業情報
企業名: 前田工繊株式会社
証券コード: 78210
決算期: 2024年6月期
前田工繊株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
前田工繊株式会社の決算日は6月30日です。決算発表時期は8月中旬頃を予定しています。
主な事業
前田工繊は ソーシャルインフラ事業とインダストリーインフラ事業の2つの事業を展開しています。ソーシャルインフラ事業では、公共工事向けの各種土木製品や、不織布などの産業資材を製造・販売しています。インダストリーインフラ事業では、自動車ホイールの製造や、精密機器製造用のワイピングクロスなどの産業用資材を取り扱っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は41,900百万円と前年同期比で12.0%の増加となりました。営業利益は8,058百万円と前年同期比29.9%の増加、経常利益は8,175百万円と32.5%の増加となりました。利益率も改善し、経常利益率は19.5%となっています。
売上・利益の推移
前田工繊の直近3年間の売上高と利益の推移をみると、2023年6月期の売上高は50,204百万円、営業利益は8,493百万円と好調に推移しています。2024年6月期の業績目標では、売上高54,500百万円、営業利益10,100百万円と予想しており、さらなる成長が期待されています。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は78,141百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,319百万円の増加となりました。流動資産は48,226百万円と増加し、固定資産は29,915百万円と減少しています。
負債の部
負債合計は21,899百万円と前連結会計年度末に比べ9,491百万円減少しました。流動負債は15,894百万円と減少し、固定負債は6,005百万円と減少しています。
純資産の部
純資産合計は56,241百万円と前連結会計年度末に比べ12,811百万円増加しました。資本金は4,652百万円、資本剰余金は5,941百万円となっています。
ROAとROE
前田工繊のROA(総資産利益率)は10.1%と高水準を維持しています。また、ROE(自己資本利益率)も12.3%と、株主のリターンも良好な状況にあります。これらの高い収益性は、同社の高い技術力や、積極的なM&Aによる事業領域拡大が奏効しているためだと考えられます。
キャッシュフロー
前田工繊の当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが5,301百万円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローが△2,306百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローが1,548百万円のプラスとなっています。財務の健全性は維持されつつ、積極的な設備投資や買収などに活用されていると言えます。
配当の支払額
前田工繊は、2023年9月期の中間配当金として1株当たり14円、2024年2月期の期末配当金として1株当たり20円の配当を行っています。株主還元も安定的に行われていることから、投資家の期待にも応えられる企業といえるでしょう。
今後の展望
前田工繊は、新中期経営計画「グローバルビジョン∞」の下、2027年6月期の売上高70,000百万円、営業利益12,000百万円の目標を掲げています。M&Aや海外事業の拡大、生産性向上などを通じて、さらなる成長を目指していきます。また、健康経営にも積極的に取り組み、従業員の健康と働きがいのある職場づくりにも力を入れています。
編集部のまとめ
前田工繊は、ソーシャルインフラ事業とインダストリーインフラ事業の2つの柱を強化し、中期的にも高い成長と収益性を維持できる好業績企業といえます。新しい経営ビジョンの実現に向け、M&Aや海外展開、生産性向上などの施策を着実に実行していくことに期待が高まります。株主還元も安定的に実施されており、投資家にとっても魅力的な企業だと言えでしょう。
前田工繊株式会社の決算日や配当についてまとめました。
前田工繊株式会社の決算日は6月30日で、決算発表は8月中旬頃を予定しています。直近では2023年9月期の中間配当が1株当たり14円、2024年2月期の期末配当が1株当たり20円の配当を行っています。株主還元も安定的に実施されている企業だと言えます。