株式会社SHOEIの決算報告を見ると、高級二輪乗車用ヘルメットのトップメーカーとして順調に業績を伸ばし続けていることが分かりました。コロナ禍の二輪乗用車ブームの減速や経済の不透明感の中で、新製品の発売や需要の回復により、売上高が前年同期比0.4%増、経常利益が11.6%増と好調な決算となりました。今後も同社の魅力的な製品と収益力を期待したいですね。
企業情報
企業名: 株式会社SHOEI
証券コード: 78390
決算期: 2023年12月期
株式会社SHOEIの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社SHOEIの決算日は9月30日で、第1四半期決算は2023年12月31日に発表されました。決算時期は年4回、第1四半期(10月-12月)、第2四半期(1月-3月)、第3四半期(4月-6月)、第4四半期(7月-9月)に行われています。
主な事業
株式会社SHOEIは、高級二輪乗車用ヘルメットの製造・販売が主力事業です。二輪車用ヘルメットの中でも最高品質を誇る同社の製品は、欧州・北米・中国をはじめとする世界各地で高い評価を得ています。また、官需用のヘルメットも手掛けており、幅広い事業展開を行っています。同社はこれまで培ってきた技術力と品質管理力を活かし、国内外で高い競争力を誇っています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の業績は、売上高が8,145,797千円と前年同期比0.4%増加、経常利益は2,727,344千円と11.6%増加と好調でした。利益率も前年同期と比べて改善しており、経常利益率は33.4%となっています。同社の高い技術力とブランド力を背景に、付加価値の高い製品の販売が好調に推移したことが業績を押し上げています。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高と経常利益の推移を見ると、好調な業績が続いていることが分かります。売上高は2021年9月期:33,616,724千円、2022年9月期:33,616,724千円と高水準を維持しており、経常利益も2021年9月期:9,858,156千円、2022年9月期:9,858,156千円と2年連続で高い水準を記録しています。同社のものづくりの強みと市場での評価の高さが、着実な業績拡大につながっていると言えるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月31日時点の四半期連結貸借対照表を見ると、資産は29,177,875千円、負債は5,117,395千円、純資産は24,060,480千円となっています。前連結会計年度末と比べ、現金及び預金が減少した一方で、売上債権や棚卸資産が増加しています。また、自己資本比率は82.4%と非常に健全な水準を維持しています。同社の財務体質は良好と言えるでしょう。
資産の部
資産の部では現金及び預金が減少した一方で、売上債権や棚卸資産が増加しています。これは、生産活動や販売活動が活発になったことによるものと考えられます。また、有形固定資産の減価償却が進んだことで、固定資産の割合も減少しています。
負債の部
負債の部では、買掛金が増加している一方で、未払法人税等が大幅に減少しています。これは、前期計上した法人税の支払いが進んだことによるものと考えられます。また、リース債務も増加しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が減少し、自己株式が増加しています。これは、前期の剰余金の配当と自己株式の取得によるものです。一方で、為替換算調整勘定が増加し、純資産全体としても前期末から減少しています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期の29.9%から当期28.8%と若干減少しましたが、引き続き高水準を維持しています。一方、ROE(自己資本利益率)は前期の24.2%から当期31.6%と改善しています。これは、自己資本比率の上昇に加え、親会社株主に帰属する当期純利益の増加によるものです。同社の資産効率と資本効率が高水準にあり、株主価値を高めていることが分かります。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが1,279,116千円のプラスとなった一方で、投資活動によるキャッシュ・フローが173,179千円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローが8,200,009千円のマイナスとなりました。特に配当金の支払いによる支出が大きく、手元流動性は減少しています。今後も積極的な投資を通じて、さらなる成長を図っていくことが期待されます。
配当の支払額
株式会社SHOEIは、株主還元の一環として積極的に配当を行っています。2023年12月期第1四半期では、1株当たり66円の配当を実施しました。前期からの増額となっており、業績の好調さを反映した配当水準となっています。今後も安定的な配当を行い、株主への利益還元に努めていくと考えられます。
今後の展望
株式会社SHOEIは、ヘルメットの設計・開発・製造における高い技術力と品質管理力を強みに、国内外で高い競争力を維持しています。今後も欧州や中国での新製品投入や、アジア市場での販売拡大などにより、さらなる成長が期待されます。また、同社は環境対応製品の開発にも注力しており、サステナビリティにも配慮した経営を行っています。引き続き、高品質な製品の提供と収益力の向上に努めていくことが重要でしょう。
編集部のまとめ
株式会社SHOEIは、二輪車用ヘルメットの分野で高い技術力とブランド力を誇る企業です。当第1四半期の業績は、経済の不透明感の中でも売上高、経常利益ともに前年同期を上回る好調な結果となりました。財務体質も健全で、ROAやROEも高水準を維持しています。今後も新製品投入や海外市場の拡大などにより、更なる成長が期待できそうです。同社の技術力とものづくりの強みが、引き続き高い収益力をもたらすことでしょう。
株式会社SHOEIの決算日や配当についてまとめました。
株式会社SHOEIの決算日は9月30日で、四半期決算を年4回行っています。今期の第1四半期決算では、売上高8,145,797千円、経常利益2,727,344千円と好業績を収めました。また、1株当たり配当金は66円と前期から増額しており、株主還元にも積極的に取り組んでいることが分かりました。同社は今後も高い収益力と技術力を発揮し、株主価値の向上に努めていくことが期待されます。