総合商研株式会社の2023年1月期第2四半期決算が発表されました。売上高は113億円で前年同期比微減となりましたが、経常利益は10億円と前年同期比9.6%増と好調な結果となりました。この決算内容を詳しく見ていきましょう。
企業情報
企業名: 総合商研株式会社
証券コード: 78500
決算期: 7月期
総合商研株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
総合商研株式会社の決算日は7月31日で、第2四半期決算は1月期、通期決算は7月期となっています。
主な事業
総合商研株式会社は、印刷・広告・デザインなど、情報コミュニケーションに関連した幅広いサービスを提供する企業です。主力事業の商業印刷では、店頭POP、折り込みチラシ、カタログなどの制作を手掛けています。また、年賀状印刷やダイレクトメール、データエントリー業務などにも強みを発揮しています。企業や行政向けの情報発信をサポートする総合的なサービス企業として事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期の業績は、売上高113億円、営業利益9億6千万円、経常利益10億円と前年同期比で微減ながら堅調に推移しました。売上高は前年同期比0.3%減少しましたが、営業利益は12.8%増加、経常利益は10.6%増加と、利益面では大幅な改善が図られています。これは、コスト削減や価格転嫁に努めたことで利益率が向上したことが寄与しています。
売上・利益の推移
総合商研の売上高は、近年157億円前後で推移してきましたが、直近2期は118億円前後で推移しています。一方、経常利益は10億円前後の水準を維持しており、収益性は良好といえます。特に当期は、コスト削減や価格転嫁に努めたことで利益率が大幅に改善しています。今後も、新たな価値創出でさらなる成長が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
総合商研の財政状態をみると、当第2四半期末の総資産は112億円となり、前期末に比べ29億円増加しました。これは、現金及び預金が18億円増加したことなどが主な要因です。一方、負債合計は79億円と22億円増加しています。短期借入金が13億円増加したことが主な要因です。
資産の部
資産の部では、流動資産が63億円と大幅に増加しています。現金及び預金が18億円増加したほか、売掛金が9億円増加しています。これは、年賀状関連の売上増加によるものです。一方、固定資産は49億円とほぼ横ばいです。
負債の部
負債の部では、流動負債が51億円と大幅に増加しています。これは、短期借入金が13億円増加したことが主な要因です。仕入増加に伴う運転資金需要の高まりによるものです。固定負債は28億円とほぼ横ばいです。
純資産の部
純資産の部は、33億円となり、前期末から7億円増加しました。これは、利益剰余金が増加したことによるものです。自己資本比率は29.5%と、財務の健全性も確保されています。
ROAとROE
総合商研のROA(総資産利益率)は、前期の3.5%から当期2.8%に低下しています。一方、ROE(自己資本利益率)は、前期の7.7%から当期の8.8%と改善しています。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益が増加したことが主な要因です。今後も、収益性の改善とともに自己資本比率の向上により、ROEの更なる上昇が期待できそうです。
キャッシュフロー
総合商研のキャッシュフローをみると、営業活動によるキャッシュ・フローは11億4千万円の収入となりました。これは、税金等調整前四半期純利益の計上や、売上債権の増加などによるものです。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは1億3千万円の支出となりました。有形固定資産の取得などによる支出が主な要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは8億5千万円の収入となりました。新規借入れによる収入が主な要因です。この結果、現金及び現金同等物は18億6千万円増加し、当第2四半期末には32億円となりました。
配当の支払額
総合商研は、期末配当と中間配当の年2回の配当を実施しています。当期の中間配当金は1株当たり10円で、前年同期と同額の水準を維持しています。通期の配当予想は1株当たり20円を見込んでおり、前期(20円)から増配を計画しています。安定配当の維持に加えて、株主還元の強化を目指しています。
今後の展望
総合商研は、デジタルの活用や新たな価値創出により、社会課題解決に貢献するクリエイティブカンパニーを目指しています。景気の先行き不透明感が高まる中、デジタルシフトの加速や原材料費の高騰などへの対応が課題となっています。しかし、販促需要の回復やイベントの再開など、プラスの要因も見られることから、引き続き着実な業績拡大が期待できそうです。
編集部のまとめ
総合商研の2023年1月期第2四半期決算は、売上高は前年同期並みを維持しつつ、利益面では大幅な改善が図られました。コスト削減と価格転嫁の効果により、経常利益が10億円超と好調な結果となりました。財務面では、現金が大幅に増加し、借入も増えているものの、自己資本比率は30%台を維持するなど、健全性も確保されています。今後も、デジタル化への対応と新たな価値創出に期待が高まっています。
総合商研株式会社の決算日や配当についてまとめました。
総合商研の決算日は7月31日で、第2四半期決算は1月期、通期決算は7月期となっています。配当は年2回(中間・期末)行われており、当期の中間配当は1株当たり10円、通期の予想配当は20円と前期から増配を計画しています。安定配当の維持と株主還元の強化に努めています。