この度、福島印刷株式会社の2023年8月期第2四半期の決算報告書が発表されました。印刷業界では依然として需要の減少や原材料価格の高騰など厳しい状況が続いていますが、同社はDPサービスの強化や原価構造の改善に積極的に取り組んでいます。売上高は前年同期比11.0%減の30億円台でしたが、利益面では赤字幅が縮小するなど、経営効率化に着実に成果が出ていることが分かります。
企業情報
企業名: 福島印刷株式会社
証券コード: E00722
決算期: 8月
福島印刷株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
福島印刷株式会社は8月決算の企業です。第2四半期は2023年11月21日から2024年2月20日までとなっています。
主な事業
福島印刷株式会社は印刷事業を主力としています。具体的には、BF(ビジネスフォーム)複合サービス、企画商印サービス、IPDP(インナーパブリケーションデータプリンティング)サービス、DMDP(ダイレクトメールデータプリンティング)サービスなど、印刷に関連するさまざまな製品やサービスを提供しています。長年の実績と技術力を活かし、顧客のニーズに合わせたきめ細かいサービスを展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期累計期間の業績は、売上高30億6,846万円と前年同期比で11.0%減と減少しました。一方で、営業損失は2億5,452万円、経常損失は2億6,047万円、四半期純損失は1億4,761万円と、いずれも前年同期と比べ赤字幅が縮小しました。これは、DPサービスの強化や原価改善の取り組みが奏効したことが要因です。利益率についても徐々に改善傾向にあると言えでしょう。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高は、71億6,287万円(2022年8月期)、71億6,287万円(2023年8月期第2四半期)と、ほぼ横ばいで推移しています。一方で、利益面では2022年8月期は経常利益10億円を確保していましたが、コロナ禍の影響や原材料価格上昇などにより、2023年8月期第2四半期は2億6,047万円の経常損失となりました。しかし、同社の努力によりその後改善傾向にあるようです。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
当第2四半期会計期間末の総資産は68億9,131万円で、前期末比3億5,527万円減となりました。主な要因は、電子記録債権が2億8,519万円減、機械及び装置が1億1,867万円減したことなどによります。
負債の部
負債合計は17億8,873万円で、前期末比1億8,406万円減しています。短期借入金の減少や、リース債務の返済などが主な要因です。
純資産の部
純資産合計は51億2,587万円で、前期末比1億7,179万円減しました。利益剰余金の減少が主な要因です。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期比1.2ポイント減の△3.0%、ROE(自己資本利益率)は前期比1.2ポイント減の△2.9%となりました。これは、経常損失の計上による利益の減少が主な要因です。ただし、原価改善などの取り組みにより、今後はROAやROEの改善が期待されます。
キャッシュフロー
当第2四半期累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが2億4,617万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが1億1,961万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが1億4,879万円の支出となりました。全体としては前年同期比で4億6,285万円減少し、現金及び現金同等物の四半期末残高は7億1,149万円となっています。
配当の支払額
2023年9月29日の取締役会決議では、1株当たり6.00円の中間配当を実施することが決定されました。これは前年同期と同額の水準です。配当政策については今後も安定的な配当を目指す方針のようです。
今後の展望
福島印刷株式会社は、DPサービスの強化や原価構造の改善に取り組んでおり、これらの施策により経営効率の向上を目指しています。急激な経営環境の変化に対応しつつ、中長期的な成長を実現するためにも、引き続き企業体質の強化や新サービスの開発に注力していくことが重要だと考えられます。
編集部のまとめ
福島印刷株式会社の2023年8月期第2四半期の決算は、売上高の減少はあったものの、利益面では赤字幅が縮小するなど、経営効率化に着実に取り組んでいる様子がうかがえます。DPサービスの強化や原価構造改善の施策が奏効しており、今後の更なる業績回復が期待されます。また、配当も安定的に維持しており、企業としての健全性も高いと言えるでしょう。
福島印刷株式会社の決算日や配当についてまとめました。
福島印刷株式会社は8月決算の企業で、第2四半期決算期間は2023年11月21日から2024年2月20日までとなっています。配当については、1株当たり6.00円の中間配当が2023年9月29日の取締役会で決議されました。今後も安定的な配当を目指す方針のようです。