セブン工業株式会社の2024年2月期第3四半期の決算報告書を分析しました。業績は総じて低調だったものの、成長分野への取り組みやコスト削減策が徐々に功を奏しつつあるようです。今後の更なる収益改善に期待が高まります。
企業情報
企業名: セブン工業株式会社
証券コード: E00633
決算期: 2024年3月期
セブン工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
セブン工業株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期は2023年12月31日が締切日となります。
主な事業
セブン工業株式会社は内装建材事業と木構造建材事業を行っています。内装建材事業では階段や造作材などを、木構造建材事業ではプレカットなどの製品を製造・販売しています。住宅市場を中心に事業展開しているのが特徴です。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の売上高は117億82百万円と前年同期比で約13%減少しました。これは住宅着工戸数の減少など市況の低迷を受けた影響です。利益面では営業利益が59百万円と大幅な減益となりました。資材価格の高騰などが響いています。
売上・利益の推移
売上高は2023年3月期に176億55百万円を記録したものの、2024年3月期第3四半期では減少に転じています。利益面でも同様の傾向で、2023年3月期の経常利益328百万円から64百万円にまで減少しています。今後の回復が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
総資産は前事業年度末に比べ約9%減の107億72百万円となっています。この主な要因は受取手形や棚卸資産の減少です。一方で、負債は5%減の44億84百万円となっています。
資産の部
流動資産は前事業年度末比5.6%減の71億20百万円で、固定資産も14.8%減の36億51百万円となっています。これは主に第2四半期に行った固定資産の減損処理の影響です。
負債の部
短期借入金の増加はあったものの、仕入債務の減少により流動負債は3.4%減の35億62百万円に。固定負債は12.0%減の9億22百万円となりました。
純資産の部
純資産は第2四半期の減損損失の計上などから11.3%減の62億88百万円となっています。この結果、自己資本比率は58.4%となっています。
ROAとROE
当第3四半期累計期間のROAは▲6.6%、ROEは▲11.4%と低い水準にあります。これは業績悪化による利益の減少が主な要因です。今後の収益改善と効率的な資産活用に期待がかかっています。
キャッシュフロー
当第3四半期累計期間のキャッシュフロー計算書は作成されていませんが、前年同期の状況から見ると、営業活動によるキャッシュ・フローが増加している一方で、設備投資などによる投資活動によるキャッシュ・フローが減少していると考えられます。
配当の支払額
2023年6月期と2023年9月期にそれぞれ1株当たり10円の中間配当を実施しています。年間では1株当たり20円の配当を見込んでいます。今後の業績回復に合わせて、株主還元の充実に努めていくと考えられます。
今後の展望
当社は内装建材事業の再構築や成長分野である非住宅分野への取り組みを進めています。高原価で苦戦する内装建材事業を立て直し、新商品の販売拡大など、収益改善に努める方針です。今後の事業環境の変化に応じた柔軟な経営が期待されます。
編集部のまとめ
セブン工業株式会社の2024年3月期第3四半期の決算は、総じて厳しい結果となりました。しかし、成長分野への取り組みやコスト削減策が効果を発揮しつつあるようです。今後の更なる収益改善に期待が持てそうです。株主還元も安定的に行われており、投資家の関心も高まるでしょう。
セブン工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
セブン工業株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期は2023年12月31日が締切日となります。2023年度の年間配当は1株当たり20円を予定しており、中間配当10円、期末配当10円を見込んでいます。業績動向を注目しつつ、今後の株主還元の推移にも期待が高まります。