ホクシン株式会社の決算が発表されました!売上高は83億87百万円と前年同期比で16.5%減となる一方で、経常利益は1億14百万円と80.8%減と厳しい業績となりました。しかし、主力の建材用途の販売が回復傾向にあり、コストダウンも進んでいることから、収益は確保できているとのことです。今後は、新設住宅着工戸数の回復が課題となっていますが、引き続き経営努力を重ねられることに期待が高まります。
企業情報
企業名: ホクシン株式会社
証券コード: E00632
決算期: 3月期
ホクシン株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ホクシン株式会社の決算日は3月31日です。毎年4月に期末決算の四半期報告書を提出しており、今回は2024年1月29日に第3四半期の決算報告書が公開されています。
主な事業
ホクシン株式会社は、建築用木質材料の製造・販売を主要事業としています。中でも主力製品である「スターウッド」や「スターウッドTFB」は、住宅用途を中心に幅広く使用されています。木材のMDF(中密度繊維板)、フローリング材、構造用材などの製造・販売を行っており、国内最大手の規模を誇る企業です。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の業績は、売上高83億87百万円と前年同期比16.5%の減収となりました。一方で、経常利益は1億14百万円と80.8%減となる厳しい結果となっています。利益率にも影響が出ており、経常利益率は1.4%と大幅に低下しています。しかし、生産活動によるコストダウンが進み、収益は確保できているとのことです。
売上・利益の推移
過去3年の売上高推移を見ると、2023年3月期が128.9億円、2022年3月期が100.4億円、2021年3月期が90.8億円と、直近2年間は増収基調にありました。一方で、経常利益は2023年3月期が5.9億円、2022年3月期が5.9億円、2021年3月期が4.8億円と推移しています。新型コロナの影響から徐々に回復に向かっていたものの、今期は住宅着工の減少などの影響で減収減益となっています。
四半期連結貸借対照表について
ホクシン株式会社の四半期貸借対照表を見ると、総資産は145億11百万円となっています。前事業年度末と比べて1億33百万円の増加となっています。
資産の部
資産の部では、流動資産が83億78百万円と前事業年度末より1億91百万円増加しています。固定資産は61億33百万円と58百万円減少しています。
負債の部
負債の部では、流動負債が62億56百万円と44百万円減少しました。一方、固定負債は24億52百万円と166百万円増加しています。
純資産の部
純資産の部は、58億2百万円と11百万円増加しています。利益剰余金の減少はありましたが、その他有価証券評価差額金の増加により、純資産は増加しています。
ROAとROE
ホクシン株式会社のROA(総資産利益率)は年率換算で1.1%となっています。前年同期は4.8%でしたので大幅に低下しました。これは、経常利益の減少による影響が大きいです。一方でROE(自己資本利益率)は年率換算で1.8%と前年同期の6.5%から大きく減少しています。自己資本の効率性が低下していることがわかります。
キャッシュフロー
キャッシュ・フロー計算書は四半期報告書に記載されていませんが、減価償却費は2億22百万円と前年同期の2億29百万円から減少しています。業績が減少傾向にあるため、営業キャッシュ・フローも若干の減少が見込まれます。設備投資などの投資キャッシュ・フローは、固定資産の減少から見て、前年同期並みの水準と考えられます。
配当の支払額
ホクシン株式会社は、期末配当として1株当たり4円の配当を行っています。この水準は前期と同額です。直近3期の配当実績は、2023年3月期が4円、2022年3月期が4円、2021年3月期が4円と、安定した配当政策を維持しています。
今後の展望
ホクシン株式会社は、今後も住宅着工戸数の回復が課題となっています。新設住宅着工戸数は24か月連続で前年同月比マイナスが続いているため、主力事業の販売回復には時間がかかると見られます。一方で、生産活動によるコストダウンが進んでいることから、収益性の改善に期待がかかっています。長期的な視点で経営の効率化に取り組み、業績回復を目指していくことが重要になるでしょう。
編集部のまとめ
ホクシン株式会社の2023年12月期第3四半期の決算は、新設住宅着工戸数の減少により減収減益となりました。しかし、生産活動によるコストダウンが進んでおり、収益性は一定程度確保できています。今後は、住宅市場の回復に向けて、長期的な視点から経営改善に取り組むことが重要になるでしょう。安定した配当政策を維持しており、株主還元にも注力しているのが特徴です。
ホクシン株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ホクシン株式会社の決算日は3月31日で、毎年4月に期末決算の四半期報告書を提出しています。また、期末配当として1株当たり4円の配当を実施しており、安定した配当政策が特徴です。今後の業績回復に期待がかかっていますが、現状は厳しい経営環境が続いている企業といえるでしょう。