NISSHA(ニッシャ)株式会社の2024年度第1四半期決算について解説します。業績は好調に推移し、売上高は前年同期比10.1%増加した46,719百万円となりました。利益面でも、営業利益は前年同期比で改善し、1,301百万円の黒字となりました。
企業情報
企業名: NISSHA株式会社
証券コード: 79150
決算期: 12月
NISSHA株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
NISSHA株式会社は12月決算の企業で、第1四半期の決算日は2024年3月31日です。決算発表は2024年5月10日に行われました。
主な事業
NISSHA株式会社は、産業資材、ディバイス、メディカルテクノロジーの3つの事業を展開しています。産業資材事業ではプラスチックへの加飾や機能付与、ディバイス事業ではタッチパネルやセンサーの製造、メディカルテクノロジー事業では医療機器の製造受託(CDMO)などを手がけています。
今期の業績と利益率は？
当第1四半期の業績は売上高が46,719百万円と前年同期比10.1%の増収となりました。利益面では営業利益が1,301百万円と改善しています。各事業の収益性が向上し、連結の営業利益率は2.8%となりました。
売上・利益の推移
NISSHA株式会社の売上高は過去3年間で167,726百万円から46,719百万円へと増加しています。一方で利益面では第105期の大幅な赤字から、当第1四半期では12億40百万円の黒字に転換しており、業績は着実に回復しつつあります。
四半期連結貸借対照表について
NISSHA株式会社の四半期連結貸借対照表では、資産が2,361億68百万円、負債が1,222億55百万円、純資産が1,139億13百万円となっています。前期末比で資産は183億15百万円増加し、負債は152億54百万円増加、純資産は30億60百万円増加しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が1,092億31百万円で前期末比18億29百万円増加しています。また、非流動資産は1,269億37百万円と164億86百万円増加しています。現金・棚卸資産が増加したことや、企業買収により有形固定資産やのれんが増加したことが主な要因です。
負債の部
負債の部では、流動負債が573億6百万円と107億13百万円増加し、非流動負債が649億49百万円と45億41百万円増加しています。営業債務や借入金の増加が主な要因です。
純資産の部
純資産の部は、1,139億13百万円と30億60百万円増加しています。自己株式の取得による減少がある一方で、為替換算による増加などにより、増加となっています。
ROAとROE
NISSHA株式会社の経営効率性を示す指標であるROA(総資産利益率)は前期末の4.3%から当第1四半期は6.1%へと改善しています。また、ROE(自己資本利益率)も前期末の4.3%から当第1四半期は4.5%へと上昇しています。収益性の向上と資産効率の改善が進んでいるといえます。
キャッシュフロー
NISSHA株式会社の当第1四半期のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローが52億7百万円の収入、投資活動によるキャッシュフローが106億1百万円の支出、財務活動によるキャッシュフローが1億19百万円の収入となっています。企業買収などへの投資により、全体としては38億29百万円の減少となりました。
配当の支払額
NISSHA株式会社は2024年3月4日に、1株当たり25円の期末配当を実施しました。前期と同水準の配当を維持しています。安定した収益基盤の確立と共に、株主還元の充実にも取り組んでいます。
今後の展望
NISSHA株式会社は、「人材能力とコア技術の多様性」を成長の原動力とし、メディカル・モビリティ・環境分野で高収益事業を育成していく方針です。今後も業績の安定的な成長と資本効率の向上を目指すとともに、サステナビリティへの取り組みも強化していくとしています。
編集部のまとめ
NISSHA株式会社は、第1四半期の業績が好調に推移しました。売上高は前年同期比で2桁増加し、利益率も改善しています。主力の産業資材やメディカルテクノロジー事業を中心とした成長戦略が奏功しつつあると評価できます。今後も中期的な成長と収益性の向上を期待したいですね。
NISSHA株式会社の決算日や配当についてまとめました。
NISSHA株式会社の決算日は12月で、第1四半期の決算発表は2024年5月10日に行われました。また、同社は2024年3月4日に1株当たり25円の期末配当を実施しました。これからも安定した経営基盤の下、着実な業績向上と株主還元の充実に取り組んでいくことが期待されます。
