光村印刷株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。売上高は111億59百万円と前年同期並みを維持し、営業損失は13百万円と損失幅が大幅に縮小しました。更なる利益確保に向けて、生産体制の効率化や新事業の立ち上げなど、光村印刷の今後の取り組みに注目が集まっています。
企業情報
企業名: 光村印刷株式会社
証券コード: 79160
決算期: 3月期
光村印刷株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
光村印刷株式会社の決算日は3月31日です。通常3月下旬に決算発表を行い、6月下旬に株主総会を開催しています。
主な事業
光村印刷株式会社は印刷事業、電子部品製造事業、不動産賃貸等事業の3つを主要な事業として展開しています。印刷事業では、医療用パッケージやラベル、各種広告物の製造に強みを発揮しています。また、電子部品製造事業では水晶関連製品の生産に取り組んでいます。さらに、不動産賃貸事業では自社所有の不動産を活用しています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、売上高111億59百万円と前年同期並みとなり、営業損失13百万円と損失幅が大幅に縮小しました。エネルギー価格や原材料価格の高騰に対して、製品価格改定などの取り組みが奏功してきた結果です。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高は147億91百万円(2022年3月期)、148億円台(2023年3月期予想)で推移しています。利益面では、2022年3月期に約28億円の経常損失を計上しましたが、2023年12月期第3四半期は経常利益1億17百万円と黒字に転換しつつあります。引き続き原価低減と販売価格の改定に取り組むことで、収益性の向上が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
光村印刷の2023年12月期第3四半期末の総資産は292億5百万円と前期末から17億円増加しました。主な増加要因は投資有資証券の増加です。一方、負債合計は107億55百万円と前期末から7億90百万円増加し、主な増加要因は繰延税金負債の増加です。純資産合計は184億50百万円と、前期末から9億09百万円増加しました。
資産の部
資産の主な内訳は、現金及び預金28億16百万円、受取手形及び売掛金24億21百万円、投資有価証券65億56百万円などとなっています。設備投資抑制により有形固定資産は前期末から減少傾向にあります。
負債の部
負債の主な内訳は、支払手形及び買掛金18億76百万円、長期借入金(1年内返済分を含む)26億10百万円などとなっています。借入金残高は前期末から横ばい圏内で推移しています。
純資産の部
純資産の主な内訳は、資本金1億円、資本剰余金99億57百万円、利益剰余金58億43百万円、その他有価証券評価差額金24億16百万円などとなっています。自己資本比率は63.0%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
光村印刷のROA(総資産経常利益率)は0.4%、ROE(自己資本当期純利益率)は-0.2%と低水準にあります。ただし、第3四半期では収益性が改善傾向にあるため、通期での指標改善が期待されます。製品価格改定と生産性向上によりコストダウンを図り、収益性の向上に取り組んでいきます。
キャッシュフロー
第3四半期連結累計期間のキャッシュフローの状況は開示されていませんが、前期は営業CF4億96百万円の黒字、投資CF▲1億50百万円、財務CF▲2億65百万円となりました。健全な財務体質を維持しながら、新規投資や株主還元にも取り組んでいきます。
配当の支払額
光村印刷の配当金は、直近の2023年3月期で1株当たり50円の年間配当を実施しました。過去5年間ほぼ横ばいで推移しており、安定した株主還元を行っています。収益力の向上と財務基盤の強化に努めながら、株主還元の拡充も視野に入れていきます。
今後の展望
光村印刷は新事業の立ち上げに積極的に取り組んでいます。2024年2月には産業資材事業本部を新設し、スクリーン印刷機を活用した半導体関連資材の製造を開始する予定です。また、生産体制の効率化にも着手しており、川越工場の狭山工場への集約など、収益性の向上に向けた取り組みを続けています。今後の光村印刷グループの業績推移に注目が集まります。
編集部のまとめ
光村印刷の2023年12月期第3四半期決算は、売上が前年同期並みを維持し、営業損失も大幅に縮小するなど、収益性の改善に向けた取り組みが着実に成果を上げつつあります。新事業の立ち上げや生産体制の効率化など、今後の成長戦略にも期待が高まっています。引き続き光村印刷の動向を注視していきましょう。
光村印刷株式会社の決算日や配当についてまとめました。
光村印刷株式会社の決算日は3月31日で、通常3月下旬に決算発表を行い、6月下旬に株主総会を開催しています。配当金は直近の2023年3月期で1株50円を実施しており、安定的な株主還元を続けています。今後も収益力の向上と財務基盤の強化を図り、株主還元の拡充も検討していく方針のようです。