未来工業株式会社の決算報告をまとめました。家庭用品や工事における電気設備関連の製品を手掛ける同社は、今回の決算では前年同期比で大幅な増収増益を達成しました。電材及び管材事業や配線器具事業が堅調に推移し、全セグメントで売上高を伸ばすことができたことが功を奏したと言えるでしょう。今後も住宅建築需要の維持が期待され、引き続き業績の拡大が見込まれます。
企業情報
企業名: 未来工業株式会社
証券コード: 79310
決算期: 2023年3月期
未来工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
未来工業株式会社の決算日は3月20日です。第3四半期決算(2023年9月21日~2023年12月20日)の報告書を2024年2月1日に提出しました。
主な事業
未来工業株式会社は、電材及び管材、配線器具、その他事業の3つの事業セグメントを有しています。電材及び管材事業では、電線管や地中埋設管などの設備材料を、配線器具事業では、コンセントやスイッチなどの電気設備機器を製造・販売しています。その他事業では、省力化機械や樹脂成形用金型などを扱っています。住宅や建築物の電気設備に関する製品を幅広く手掛けており、国内のリフォームや新築需要に対応しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は34,071百万円と前年同期比13.4%の増収となりました。営業利益は5,709百万円と74.1%の大幅な増益、経常利益は5,829百万円と73.4%の増益となりました。通期の業績予想も上方修正されており、高い売上高及び利益率が続く見通しです。
売上・利益の推移
前年同期と比べて、全セグメントでの増収とともに、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益も大幅に増加しています。特に、電材及び管材事業の増収効果が大きく業績を押し上げました。価格改定の浸透や高付加価値製品の販売増加により、収益性も向上していることがわかります。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は61,658百万円と前連結会計年度末に比べて2,568百万円減少しました。一方で、負債は12,390百万円と1,873百万円減少しており、純資産は49,268百万円となっています。
資産の部
現金及び預金が5,306百万円減少したことで総資産が減少した一方で、売上高の増加により受取手形、売掛金及び契約資産が1,409百万円、電子記録債権が614百万円増加しています。また、有形固定資産が527百万円増加しています。
負債の部
下請代金の支払方法を現金に変更したことにより電子記録債務が2,511百万円減少しているのが主な要因です。
純資産の部
利益剰余金が2,630百万円増加する一方で、自己株式の取得により3,965百万円増加しているため、純資産は695百万円減少しています。
ROAとROE
当第3四半期末の自己資本比率は78.9%と高水準を維持しており、ROAは6.5%、ROEは8.4%となっています。自己資本比率の高さと安定した収益力から、未来工業株式会社は健全な財務体質を持っていると評価できるでしょう。
キャッシュフロー
四半期連結キャッシュ・フロー計算書の作成は省略されていますが、営業キャッシュ・フローが増加傾向にあり、投資活動によるキャッシュ・フローは減少しているとのことから、全体として良好なキャッシュポジションを維持できていると推察されます。
配当の支払額
当第3四半期累計期間では、期中に2回の配当を実施し、1株当たり75円の配当を支払いました。これは前年同期と比べて50円の増配となっており、業績の伸長に合わせて株主還元を拡充していることがわかります。
今後の展望
未来工業株式会社は、今後も住宅着工戸数の堅調な推移に加え、リフォーム需要の増加などを背景に業績拡大が期待されます。電材及び管材事業、配線器具事業ともに、新製品の市場投入や積極的な営業活動により、引き続き増収増益を果たすことができると見られます。全体としての業績拡大と株主還元の継続が期待できる企業といえるでしょう。
編集部のまとめ
今期の決算では、増収増益を達成し、過去最高の業績を更新しました。建築需要の堅調な推移や新製品の販売拡大などが好業績につながっています。今後も成長が期待され、株主への還元も着実に実施する予定であり、未来工業株式会社は魅力的な投資先だと言えるでしょう。引き続き同社の動向に注目していきましょう。
未来工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
未来工業株式会社の決算日は3月20日で、第3四半期決算の報告は2024年2月1日に提出されました。配当については、期中に2回実施し、1株当たり75円の配当を支払っています。業績の拡大に伴い、株主還元も強化されていることがわかります。