ニッピは、高品質のコラーゲン製品やゼラチン、化粧品をはじめとした幅広い製品を提供する企業です。直近の決算では、売上高が36,853百万円、経常利益が2,486百万円と増収増益を達成しています。また、自己資本比率は51.36%と健全な財務体質を維持しています。今期の業績好調は、需要回復や生産性向上、コスト削減などが寄与しており、今後の更なる成長が期待できそうです。
企業情報
企業名: 株式会社ニッピ
証券コード: 79320
決算期: 2024年3月期
株式会社ニッピの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ニッピの決算日は3月31日で、決算期は2024年3月期となります。四半期報告書は、2024年2月14日に提出されています。
主な事業
株式会社ニッピは、コラーゲン・ケーシング事業、ゼラチン関連事業、化粧品関連事業、皮革関連事業、賃貸・不動産事業、食品その他事業の6つの事業を展開しています。主力商品はコラーゲン製品やゼラチン、化粧品などで、国内外の幅広い市場に向けて製品を提供しています。また、東京や大阪の土地賃貸事業も手掛けています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が36,853百万円と前年同期比8.9%増、営業利益が2,450百万円と同128.9%増と大幅な増益となりました。また、経常利益は2,486百万円と同106.2%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,788百万円と同123.1%増と、全体的に非常に好調な業績となっています。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高は、2022年3月期が44,881百万円、2023年3月期が36,853百万円と減少傾向にありましたが、今期は36,853百万円と前年同期比で8.9%増と回復しています。一方、経常利益は2022年3月期が1,553百万円、2023年3月期が2,486百万円と堅調に推移しており、今期も2,486百万円と高水準を維持しています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は70,968百万円で、前連結会計年度末比1,404百万円の増加となっています。現金及び預金、受取手形及び売掛金、原材料及び貯蔵品などが増加しました。一方、負債は33,861百万円で、前連結会計年度末比624百万円減少しました。借入金の減少などによります。純資産は37,106百万円となり、自己資本比率は51.36%と健全な水準を維持しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が7,253百万円、受取手形及び売掛金が9,656百万円、原材料及び貯蔵品が2,053百万円となっています。有形固定資産は減少傾向にありますが、投資有価証券が増加するなど、全体としてバランスの取れた資産構成となっています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が7,812百万円、借入金が8,014百万円となっています。借入金は減少傾向にあり、財務の健全性は高まっています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が20,881百万円と堅調に積み上がっており、自己資本比率は51.36%と高水準を維持しています。株主資本が安定的に推移していることから、財務基盤は強化されていると言えます。
ROAとROE
株式会社ニッピのROAは前連結会計年度が1.7%、当第3四半期連結累計期間が当面の目標水準と考えられる2.5%前後で推移しています。また、ROEは前連結会計年度が3.3%、当第3四半期連結累計期間が4.8%となっており、着実に改善傾向にあります。この背景には、売上高の増加や利益率の改善などがあり、収益性の向上が進んでいることがわかります。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況については、営業活動によるキャッシュ・フローが2,501百万円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローが△1,228百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△1,024百万円となっています。営業活動によるキャッシュ・フローの増加は、利益の計上や運転資本の効率化などが寄与したためと考えられます。
配当の支払額
株式会社ニッピは、2023年6月28日開催の定時株主総会において、1株当たり80円の期末配当を決議しました。これにより、当期の年間配当金は1株当たり80円となっています。株主還元に対する同社の姿勢は堅調に推移していると言えます。
今後の展望
株式会社ニッピは、コロナ禍からの需要回復や生産性向上、コスト削減などに取り組んでおり、今後も安定した業績の維持が期待されます。また、海外市場の開拓や新製品の開発など、新たな成長領域の開拓にも注力していく方針です。財務基盤も健全であり、今後の企業価値向上と株主還元の継続が期待できそうです。
編集部のまとめ
株式会社ニッピは、コラーゲン製品やゼラチンなどの高品質な製品を中心に、安定した収益基盤を持つ企業です。当期の業績は、需要回復やコスト削減などにより大幅な増収増益となり、ROAやROEも改善傾向にあります。今後も海外展開や新製品開発など、成長に向けた取り組みが期待されます。財務基盤も健全で、株主還元も継続していることから、同社の株式は魅力的な投資対象と言えるでしょう。
株式会社ニッピの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ニッピの決算日は3月31日で、当期の年間配当金は1株当たり80円となっています。同社は、株主還元にも積極的に取り組んでおり、今後も安定した利益の確保と株主還元の継続が期待されます。