大手スポーツブランドの株式会社アシックスの2024年度第1四半期決算が発表されました。売上高は174,102百万円と前年同期比で14.3%増と好調な滑り出しとなりました。利益面でも営業利益33,812百万円と52.9%の増益を達成しています。
企業情報
企業名: 株式会社アシックス
証券コード: E02378
決算期: 12月期
株式会社アシックスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社アシックスの決算は12月期で、毎年2月に通期の決算を発表しています。今回の第1四半期決算は2024年5月10日に発表されました。
主な事業
株式会社アシックスはスポーツシューズ、アパレル、用品などのブランド製品を主力事業としています。「ランニング」「スポーツスタイル」「オニツカタイガー」などのカテゴリーで世界で幅広く展開しており、特に機能的でデザイン性の高い製品で人気を集めています。グローバルな事業展開が特徴で、海外売上高は全体の約80%を占めています。
今期の業績と利益率は?
第1四半期の売上高は174,102百万円と前年同期比で14.3%増と大幅な増収となりました。利益面では営業利益が33,812百万円と前年同期比で52.9%増と大幅な増益となりました。利益率も売上総利益率が54.5%と前年同期比で4.3ポイント改善しています。
売上・利益の推移
アシックスは2024年度を初年度とする新中期経営計画をスタートさせました。第1四半期の業績は計画を大きく上回る上々のスタートとなっています。過去3年の業績推移を見ると、売上高は570,463百万円(2023年度)、利益も50,670百万円(2023年度)と緩やかな増収増益基調が続いています。アシックスはグローバルでの事業展開や新製品投入などで今後の成長が期待されています。
四半期連結貸借対照表について
アシックスの2024年3月末の四半期連結貸借対照表では、総資産486,453百万円、負債261,858百万円、純資産224,595百万円となっています。前期末と比べ、資産は4.8%増、負債は1.8%増、純資産は8.6%増と着実な拡大が続いています。
資産の部
資産の部では、流動資産が338,897百万円と前期末比4.8%増加しました。うち受取手形及び売掛金が104,014百万円と大きくなっています。また固定資産は147,556百万円と5.0%増加しています。
負債の部
負債の部では、流動負債が150,868百万円と前期末比5.0%増加しました。一方、固定負債は110,989百万円と2.4%減少しています。
純資産の部
純資産の部は224,595百万円となり、前期末比8.6%の増加となりました。自己株式の取得による減少があったものの、利益剰余金が順調に積み上がっています。
ROAとROE
アシックスのROA(総資産利益率)は7.1%(2023年度)、ROE(自己資本利益率)は18.7%(2023年度)となっています。ここ数年着実に改善が続いており、健全な収益性と効率性が維持されています。今後も新製品の投入やブランド力の向上などで、収益性の更なる向上が期待されます。
キャッシュフロー
アシックスは営業キャッシュフローが54,264百万円(2023年度)と堅調に推移しています。一方で設備投資などの投資活動によるキャッシュフローは△19,463百万円となっています。この結果、フリーキャッシュフローは34,801百万円と良好な水準を維持しており、財務体質の強化が図られています。
配当の支払額
アシックスは株主還元に力を入れており、2023年度は年間配当額を実質10円増配し、80円としました。また、自己株式の取得枠として150億円を設定し、この金額を2023年度中に取得しています。今後も株主還元の拡充が期待されます。
今後の展望
アシックスは2024年度を初年度とする新中期経営計画「Global Integrated Enterprise(GIE)への変革」をスタートさせました。国内外の地域事業会社との連携を強化し、グローバル最適なオペレーションを実現することで、成長著しい東南アジアや南米などの新興国市場でのシェア拡大を目指しています。また、デジタル技術の活用やサステナビリティ施策の強化などにも注力する方針です。2024年は東京オリンピック・パラリンピックや FIFA ワールドカップなどの大規模スポーツイベントが開催されることから、アシックスにとってさらなる飛躍の年になると期待されています。
編集部のまとめ
スポーツブランドの大手企業である株式会社アシックスは、第1四半期の業績が好調に推移しており、売上高174,102百万円(+14.3%)、営業利益33,812百万円(+52.9%)と大幅な増収増益を達成しました。国内外での事業展開とブランド力の強化により、収益性の改善にも成功しています。自己株式の取得や配当の増額など、株主還元策の強化にも積極的に取り組んでいます。中期的にも新興国市場での事業拡大や製品開発力の強化など、グローバル企業としての基盤を一層強化していく方針のようです。株式会社アシックスは今後も持続的な成長が期待される企業といえるでしょう。
株式会社アシックスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社アシックスの決算は12月期で、毎年2月に通期の決算を発表しています。今回の第1四半期決算は2024年5月10日に発表されました。配当は2023年度年間80円と前年比10円増の水準となっており、株主還元にも積極的に取り組んでいます。今後も安定的な業績拡大と株主還元の強化が期待されています。