リンテック株式会社の2023年度第3四半期決算報告書が公開されました!売上高は2,035億円と前年同期比6.0%減と厳しい結果となりましたが、四半期純利益は39億円と前年同期から63.9%も減少しました。大変厳しい業績でしたが、今後の展開に注目が集まります。
企業情報
企業名: リンテック株式会社
証券コード: 79660
決算期: 3月31日
リンテック株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
リンテック株式会社の事業年度は4月1日から翌年3月31日までで、第3四半期決算は12月31日となっています。決算日は3月31日、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日の年4回行われています。
主な事業
リンテック株式会社は、粘着・機能性材料事業を中心として、電子・光学材料、洋紙・加工材などの製品を提供しています。特に粘着事業は同社の主力分野で、印刷資材やラベル、自動車用途など様々な分野で販売しています。また、電子材料やオプティカル材料、洋紙等の製品も展開し、幅広いラインナップを有しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高2,035億円、営業利益65億円と前年同期比で減収減益となりました。主力の粘着事業の販売減少や原材料価格高騰の影響を受けて、営業利益率は3.2%と低水準に留まっています。苦戦が続いている中、収益性の向上に向けた取り組みが重要です。
売上・利益の推移
近年のリンテック株式会社の売上高は概ね2,000億円台前半で推移しています。営業利益は150億円前後となっていましたが、今期は50億円以上も減少して65億円にとどまっています。売上の減少と原価上昇により、収益性が大きく低下しているのが現状です。今後の業績回復に期待がかかっています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の連結貸借対照表では、総資産は3,261億円となっています。前期末に比べて212億円の増加です。主な増加要因は現金・預金の増加や有形固定資産の増加などです。一方、負債は900億円と123億円増加しました。支払手形および買掛金の増加などが主な要因です。
資産の部
現金・預金が458億円と前期末から78億円増加しています。また、有形固定資産が1,116億円と100億円増加しました。一方で、棚卸資産は619億円と54億円減少しています。資産全体では、前期末から212億円増加しています。
負債の部
支払手形および買掛金が430億円と60億円増加しています。長期借入金が56億円増加しました。負債全体では、前期末から123億円増加しています。
純資産の部
純資産は2,361億円と89億円増加しました。利益剰余金の減少はありましたが、為替換算調整勘定の増加が大きく寄与しています。自己資本比率は72.1%と高い水準を維持しています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前年同期の5.0%から2.5%に、ROE(自己資本利益率)は前年同期の8.1%から3.4%に低下しました。販売減少による収益悪化が主な要因です。収益力の改善と資産の効率的運用が課題となっています。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュ・フローは、営業CF+250億円、投資CF-165億円、財務CF-21億円となりました。現金及び現金同等物の期末残高は430億円と、前期末から91億円増加しています。積極的な設備投資が行われながらも、営業活動によるキャッシュ・インが大きく、財務状況は堅調です。
配当の支払額
当期の中間配当は1株44円、期末配当も同額を見込んでおり、年間の配当金は88円となる見通しです。連続増配を続けており、安定的な株主還元を実施しています。
今後の展望
リンテック株式会社は、海外展開の強化や収益性改善策に取り組むことで、業績の回復を目指しています。グローバル市場での事業拡大と、国内での生産性向上に注力していく方針です。また、新素材の開発や成長分野への積極的な投資も計画しており、更なる企業価値向上を目指します。
編集部のまとめ
リンテック株式会社は粘着材料事業を中心とした製造業で、電子材料や洋紙などの分野も手掛けています。今期は業績が厳しい結果となりましたが、今後の事業拡大や収益性の改善に期待が高まります。特に海外展開の強化やデジタル化への対応など、積極的な経営戦略に注目が集まります。株主還元も安定的に行われており、同社の成長性に期待が高まると言えるでしょう。
リンテック株式会社の決算日や配当についてまとめました。
リンテック株式会社の決算日は3月31日で、年4回の四半期決算を実施しています。配当は年2回の中間配当と期末配当の年間合計88円を見込んでおり、安定的な株主還元を行っています。今後の業績回復に期待がかかるリンテック株式会社の動向に注目が集まるでしょう。