タカラスタンダード株式会社の2023年12月期第3四半期決算報告が発表されました。売上高は過去最高を更新し、前年同期比3.9%増の1,794億円となりました。営業利益は107億円、前年同期比7.5%増と業績は順調に推移しています。海外からの人流回復を背景にバスやキッチンの需要が高く、価格改定の効果も表れています。
企業情報
企業名: タカラスタンダード株式会社
証券コード: 79810
決算期: 3月期
タカラスタンダード株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
タカラスタンダード株式会社の決算日は3月31日です。決算公表は5月中旬、中間決算公表は11月中旬、第3四半期決算公表は2月中旬となっています。
主な事業
タカラスタンダード株式会社は、システムキッチン、システムバス、洗面化粧台などの住宅設備機器の製造・販売が主力事業です。国内外の住宅メーカーやリフォーム市場向けに高品質な製品を提供しています。また、不動産賃貸事業と倉庫事業も手掛けています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は売上高1,794億円、営業利益107億円、経常利益110億円、親会社株主に帰属する四半期純利益82億円と前年同期比で増収増益となりました。利益率は売上高営業利益率が6.0%、売上高経常利益率が6.2%と健全な水準を維持しています。
売上・利益の推移
タカラスタンダード株式会社の売上高は過去最高を更新しており、直近3年間では172,722百万円→179,412百万円→227,423百万円と着実に増加しています。また、営業利益も9,971百万円→10,718百万円→11,490百万円と伸長傾向にあります。事業環境の改善とともに、製品の差別化や価格改定が奏功したことが要因と考えられます。
四半期連結貸借対照表について
タカラスタンダード株式会社の四半期連結貸借対照表は健全な状態を維持しています。直近の2023年12月末時点の数値を見ると、総資産2,683億円、負債850億円、純資産1,833億円となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が561億円となり前期末から約242億円減少しています。一方で、受取手形や売掛金、電子記録債権などの売上債権が合計約78億円増加し、棚卸資産も約8億円増加しています。
負債の部
負債の部では、電子記録債務が209億円と前期末から約110億円減少しています。また、支払手形・買掛金も約20億円減少しており、仕入債務が圧縮されている状況が窺えます。
純資産の部
純資産の部では、親会社株主に帰属する四半期純利益82億円の計上により、純資産が1,833億円となっています。また、自己資本比率は68.3%と高水準を維持しており、財務基盤は堅実です。
ROAとROE
タカラスタンダード株式会社のROA(総資産利益率)は直近3年で3.0%→3.0%→3.0%と一定水準を維持しています。一方、ROE(自己資本利益率)は4.3%→4.6%→4.6%と向上傾向にあり、自己資本の効率的な活用ができているといえます。利益率の改善とともに、設備投資やM&Aなどの成長投資にも積極的に取り組んでいるためです。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュフローは、営業活動によりマイナス115億円、投資活動により49億円のマイナス、財務活動により77億円のマイナスとなっています。現金及び現金同等物は前期末から242億円減少の561億円となりました。仕入債務の減少などによる運転資金の減少が大きな要因です。今後も設備投資や株主還元を積極的に行う一方で、手元流動性の確保にも注力していく方針です。
配当の支払額
タカラスタンダード株式会社は、年2回の配当を行っています。当第3四半期では、中間配当として26円/株、期末配当として27円/株の配当を実施しました。株主還元の充実が経営の重要課題の1つとなっています。
今後の展望
タカラスタンダード株式会社は、DX化の推進やホーロー製品の拡販、M&Aを含む新事業の開拓など、持続的な成長に向けた様々な取り組みを加速させています。引き続き、高成長を維持しつつ、収益性の向上や経営基盤の強化にも力を入れていく方針です。今後の業績にも注目が集まります。
編集部のまとめ
タカラスタンダード株式会社は、2023年12月期第3四半期決算で過去最高の売上高を更新しました。高級志向の製品が好評で、リフォーム需要の掘り起こしや価格改定も奏功しています。財務基盤も安定しており、DXの推進やM&Aを通じた事業拡大など、今後の成長にも期待できそうです。株主還元にも力を入れており、個人投資家にとっても魅力的な銘柄といえるでしょう。
タカラスタンダード株式会社の決算日や配当についてまとめました。
タカラスタンダード株式会社の決算日は3月31日で、中間決算は11月、第3四半期決算は2月に公表されます。配当は年2回(中間・期末)実施しており、当期は中間配当が26円、期末配当が27円となっています。業績の好調さに対して株主還元にも力を入れており、今後の成長が期待される企業といえます。