コクヨ株式会社の決算報告を分析しました。コクヨは、家具やステーショナリー、文具といったオフィス用品やインテリアを中心とした事業を展開しています。2024年1月1日から3月31日までの第1四半期の業績を見ると、売上高は959億円と前年同期比3.7%の増加となりました。営業利益は116億円と7.8%の増加、経常利益は125億円と12.0%の増加と、順調に推移しています。
企業情報
企業名: コクヨ株式会社
証券コード: 7940
決算期: 12月
コクヨ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
コクヨ株式会社の決算日は12月31日で、第1四半期決算は3月31日、第2四半期決算は6月30日、第3四半期決算は9月30日、本決算は12月31日となっています。毎年、3月下旬に定時株主総会を開催し、直近の決算結果を報告します。
主な事業
コクヨ株式会社は、オフィス家具、ステーショナリー、インテリアなど、「働く」「学ぶ・暮らす」領域を中心とした事業を展開しています。ファニチャー事業では、オフィス移転やリニューアル需要が堅調に推移しており、ステーショナリー事業では、SNSなどを通じた消費者の自己表現ニーズの高まりを捉えたグローバル展開に取り組んでいます。また、インテリアリテール事業のアクタスでは、店舗とECの融合で新しい顧客体験を提供しています。
今期の業績と利益率は?
2024年1月1日から3月31日までの第1四半期の業績は、売上高が959億円、営業利益は116億円と前年同期比で増収増益となりました。売上総利益率は41.0%と前年同期比0.9ポイント上昇しており、収益性の改善が進んでいます。
売上・利益の推移
2023年通期の業績は売上高3,287億円、営業利益238億円と前期から増収増益を達成しました。2024年通期の業績予想は売上高3,550億円、営業利益245億円と、引き続き増収増益を目指しています。中長期的には2030年に向けた「長期ビジョンCCC2030」の実現に向けて、事業領域の拡大による持続的な成長を目指しています。
四半期連結貸借対照表について
2024年3月31日時点の総資産は3,813億円となり、前期末比229億円増加しました。流動資産は2,528億円、固定資産は1,285億円となっています。負債は1,160億円で、純資産は2,652億円となっています。
資産の部
流動資産は受取手形、売掛金及び契約資産が189億円増加したことなどから、前期末比226億円増加しました。固定資産は無形固定資産が2億円増加したものの、全体としては微増に留まっています。
負債の部
負債は支払手形及び買掛金が88億円、賞与引当金が21億円増加したことなどから、前期末比110億円増加しています。
純資産の部
純資産は利益剰余金が98億円、非支配株主持分が16億円増加したものの、自己株式が16億円増加したことから、前期末比118億円増加しました。
ROAとROE
コクヨの2024年通期のROA(総資産利益率)は6.9%、ROE(自己資本利益率)は8.3%の見込みです。ROAは前期から0.3ポイント減少するものの、依然として高い水準を維持しており、ROEは2024年に8%を目標としており、着実に向上しています。これは既存事業の収益力向上に加え、新規事業の育成などによる収益基盤の強化が寄与しています。
キャッシュフロー
2024年1月1日から3月31日までの第1四半期では、営業活動によるキャッシュ・フローは11億円の支出となりました。これは、売上債権の増加などによる資金流出がありましたが、税金等調整前四半期純利益175億円の計上などにより、前年同期比で支出が増加しています。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは46億円の収入となり、固定資産売却などによる収入がありました。このため、全体としての現金及び現金同等物は29億円増加しました。
配当の支払額
コクヨの配当方針は、連結配当性向40%以上の安定的な配当を目指すこととしています。2023年12月期は1株当たり配当金が34円と前期から5円増配となりました。2024年12月期も増配を予定しており、株主還元を重視しながら、成長投資にも注力していく方針です。
今後の展望
コクヨは、「長期ビジョンCCC2030」の実現に向けて、第3次中期経営計画「Field Expansion 2024」に取り組んでいます。既存事業のブラッシュアップに加え、新しい事業領域の拡大を推進することで、2024年度の売上高3,550億円、営業利益245億円を目指しています。中長期的にはサステナブルな経営モデルの確立と、「WORK & LIFE STYLE Company」としての事業領域の拡大を図り、持続的な成長を目指していきます。
編集部のまとめ
コクヨは、オフィスや文具、インテリアといった生活に密着した事業を展開しており、長期的な視点で成長戦略を描いています。第1四半期の決算では増収増益を達成し、2024年通期の業績予想も順調に推移しています。また、ROAやROEの水準も高く、株主還元にも力を入れるなど、企業価値の向上に努めていることがわかります。今後も中長期的な事業領域の拡大に注力し、持続的な成長を目指していくことが期待されます。
コクヨ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
コクヨ株式会社の決算日は12月31日で、第1四半期決算は3月31日、第2四半期決算は6月30日、第3四半期決算は9月30日、本決算は12月31日となっています。配当は連結配当性向40%以上を目標としており、2023年12月期は1株当たり34円と前期から5円の増配となりました。2024年12月期も増配を予定しており、株主還元を重視しながら、成長投資にも取り組む方針です。