株式会社バルカーの最新の決算報告書が公表されました。同社は主にシール製品や機能樹脂製品などの製造・販売を行う企業で、今回の業績は概して好調だったようです。特に、先端産業市場や自動車関連市場の需要回復を背景に、売上高と利益の両面で前年同期を上回ることができたとのことです。シール製品事業は若干の減収となったものの、機能樹脂製品事業の好調で全体としては増収増益を実現しました。また、キャッシュフローやROA、ROEなど、財務の健全性も維持されているようです。今後も顧客ニーズに合わせた製品開発や生産性の向上に取り組み、持続的な成長を目指していくとのことです。
企業情報
企業名: 株式会社バルカー
証券コード: 79950
決算期: 2024年3月期
株式会社バルカーの決算日・決算時期(スケジュール）は？
株式会社バルカーの決算期は3月期で、今回の四半期決算は2023年3月期第3四半期(2023年4月1日~2023年12月31日)の業績となります。決算発表は、通期決算が5月下旬頃、四半期決算は1月下旬、7月下旬、10月下旬頃に行われています。
主な事業
株式会社バルカーは、シール製品事業と機能樹脂製品事業を中心に事業を展開しています。シール製品事業では、産業機械や自動車、エネルギー関連分野などに向けたさまざまなシール製品を製造・販売しています。また、機能樹脂製品事業では、ふっ素樹脂や特殊タンク製品などの製造・販売を行っています。さらに、シリコンウェハーリサイクル事業など、新しい事業分野にも注力しています。
今期の業績と利益率は？
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が462億43百万円、営業利益が54億47百万円となりました。利益率では、営業利益率が11.8%と前年同期(14.3%)から若干低下したものの、概して良好な水準を維持しています。自動車関連市場やプラント市場の需要回復などを背景に、全体としては堅調な業績となったようです。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高と営業利益の推移を見ると、2022年3月期は売上高が622億78百万円、営業利益が90億29百万円と、好調な業績を記録しました。一方で、2023年3月期第3四半期時点では売上高が462億43百万円、営業利益が54億47百万円と前年同期から減少しています。ただし、第4四半期の業績次第では、通期では前年並みの水準を確保できるのではないかと期待されています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は758億32百万円で、前連結会計年度末比73億24百万円の増加となっています。主な増加要因は、原材料及び貯蔵品の増加41億9百万円、現金及び預金の増加9億34百万円などです。一方、負債合計は282億54百万円で、前連結会計年度末比54億23百万円の増加となりました。これは主に、短期借入金の増加27億14百万円、長期借入金の増加26億69百万円などによるものです。
資産の部
資産の部では、流動資産が468億80百万円と前連結会計年度末比56億49百万円増加しました。これは主に、原材料及び貯蔵品の増加41億9百万円、現金及び預金の増加9億34百万円などが要因です。固定資産は289億51百万円と16億75百万円増加しています。
負債の部
負債の部では、流動負債が187億98百万円と前連結会計年度末比22億6百万円増加しました。これは主に、短期借入金の増加27億14百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加7億74百万円などによるものです。固定負債は94億55百万円と32億17百万円増加しています。
純資産の部
純資産の部は、475億77百万円と前連結会計年度末比19億円増加しました。主な増加要因は、利益剰余金の増加10億88百万円、為替換算調整勘定の増加9億56百万円などです。この結果、自己資本比率は62.1%となっています。
ROAとROE
当第3四半期連結累計期間におけるROA(総資産経常利益率)は7.6%、ROE(自己資本当期純利益率)は8.4%となっています。前年同期と比べるとやや低下しているものの、依然として良好な水準を維持しています。この背景には、生産性の向上や収益性の改善などに取り組んできた成果が反映されているものと考えられます。今後も、さらなる経営の効率化を図り、ＲＯＡ、ＲＯＥの一層の向上を目指していく方針のようです。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは33億38百万円の収入となっています。これは主に税金等調整前四半期純利益の計上によるものです。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは23億59百万円の支出で、有形固定資産の取得などが主な内訳です。財務活動によるキャッシュ・フローは1億9百万円の収入となっており、借入金の増加などが寄与しています。この結果、現金及び現金同等物の当第3四半期連結会計期間末残高は91億26百万円となりました。
配当の支払額
株式会社バルカーは、株主還元の一環として配当を実施しています。当第3四半期連結累計期間では、2023年6月に1株当たり90円、2023年12月に1株当たり75円の配当を支払っています。通期では1株当たり165円の配当を予定しており、配当性向は41.2%となる見込みです。株主の皆様への利益還元を重視した経営を行っているといえるでしょう。
今後の展望
株式会社バルカーは、中期経営計画「New Frontier 2023」の最終年度を迎えており、引き続き「成長を守る」ことを基本方針として、事業基盤の強化と収益力の向上に取り組んでいくとしています。具体的には、半導体関連や先端産業市場向けの製品競争力の強化、デジタル化の推進によるDXの加速などに注力していく方針です。また、サプライチェーンの強化や、新事業分野への投資など、さまざまな課題にも積極的に取り組んでいく考えです。これらの施策を通じて、持続的な成長を実現していきたいと考えているようです。
編集部のまとめ
今回の決算報告により、株式会社バルカーは比較的堅調な業績を維持していることがわかりました。特に、機能樹脂製品事業の好調が全体の業績を支えた形となっています。一方で、シール製品事業では一部の市場での需要減少の影響も見られました。しかし、中期的な視点から見れば、成長市場への対応強化や経営の効率化など、将来に向けた取り組みも着実に進められています。今後の業績推移と、さらなる企業価値の向上に期待が高まるところです。
株式会社バルカーの決算日や配当についてまとめました。
同社の決算期は3月期で、通期決算は5月下旬頃、四半期決算は1月下旬、7月下旬、10月下旬頃に発表されています。また、同社は株主還元に積極的で、当期は1株当たり165円の配当を予定しており、配当性向は41.2%となる見込みです。今後も安定的な業績と株主還元に注目していきたいと思います。
