株式会社くろがね工作所の4月15日発表の第1四半期決算報告を見てみましょう。売上高は17億43百万円と前年同期から5.3%増加し、経常損失は4百万円と改善されました。事務用家具部門の売上が伸び、家具関連事業の収益も改善傾向にあります。一方で建築付帯設備機器事業では価格転嫁が課題となっています。今後は「Revive2025」の中期経営計画に基づき、収益基盤の整備と固定費の削減に取り組んでいく方針です。
企業情報
企業名: 株式会社くろがね工作所
証券コード: 79970
決算期: 11月30日
株式会社くろがね工作所の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社くろがね工作所の決算日は11月30日で、四半期報告書の提出日は4月15日です。
主な事業
株式会社くろがね工作所は家具関連事業と建築付帯設備機器事業の2つの事業を展開しています。家具関連事業では、事務用家具と家庭用家具を製造・販売しています。建築付帯設備機器事業では、病院や商業施設などの建物に設置される医療ガスアウトレットや空調機器などを製造・販売しています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の売上高は17億43百万円で前年同期比5.3%増加しました。事務用家具の販売が好調だった一方で、建築付帯設備機器事業は厳しい環境が続いています。利益面では経常損失4百万円と前年同期より大幅に改善されました。原材料価格高騰の影響は残るものの、価格転嫁が進んできています。
売上・利益の推移
売上高は2年連続の増加となり、前期は71億80百万円でした。一方で営業利益は6期連続の赤字で前期は1億78百万円の損失でした。しかし、当第1四半期は15百万円の営業損失と損失幅が縮小しており、収益改善への期待が高まっています。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期末の総資産は81億53百万円で、前期末から49百万円減少しています。一方、負債は38億34百万円と前期末から88百万円減少し、自己資本比率は52.1%と健全な水準を維持しています。
資産の部
現金及び預金が13億15百万円から10億2百万円に減少しましたが、受取手形・売掛金等の営業債権が増加しています。また、投資有価証券が13億97百万円と前期末比で増加しています。
負債の部
支払手形・買掛金等の営業債務が増加した一方で、未払法人税等が大幅に減少しています。有利子負債は長短借入金合計で6億77百万円と前期末と同水準となっています。
純資産の部
利益剰余金が9億44百万円、その他有価証券評価差額金が2億93百万円と、純資産は43億19百万円となっています。自己資本比率は52.1%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
当社のROA(総資産利益率)は足元で低下傾向にあり、前期は2.4%と低い水準となりました。また、ROE(自己資本利益率)も前期は29.4%と高いものの、収益性の改善が課題となっています。今後、新中期経営計画「Revive2025」に基づいて収益力の向上に取り組む必要があります。
キャッシュフロー
前期は投資活動によるキャッシュ・フローが31億89百万円のプラスとなりました。これは京都工場の土地・建物売却による収入があったためです。一方で営業活動によるキャッシュ・フローは1億26百万円のマイナスとなっており、収益性の改善が課題となっています。
配当の支払額
当社は前期まで6期連続の無配となっていましたが、財務体質の改善に一定の目途がついたことから、当期の配当予想を1株当たり10円としています。今後の業績回復と早期の復配に期待が高まっています。
今後の展望
当社は2023年11月期から2025年11月期までの新中期経営計画「Revive2025」を策定し、収益基盤の整備と固定費の削減に取り組んでいきます。特に事務用家具の販売強化と工場の生産性向上に注力し、早期の業績回復と復配の実現を目指しています。経営改革の成果が出てくることが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社くろがね工作所は、事務用家具と建築付帯設備機器を手掛ける企業です。足元では事務用家具の販売が好調で、全体としても収益性の改善が進んでいます。今後は新中期経営計画に基づいて経営基盤の強化に取り組み、早期の業績回復と復配の実現を目指していきます。同社の今後の動向に期待が高まっています。
株式会社くろがね工作所の決算日や配当についてまとめました。
株式会社くろがね工作所の決算日は11月30日で、四半期報告書の提出日は4月15日です。また、当期の配当予想は1株当たり10円と6期ぶりの復配が計画されています。同社は収益改善に向け経営改革を進めており、今後の業績回復に期待が高まっています。