世界的な商社大手の伊藤忠商事株式会社の最新決算が発表されました。伊藤忠商事は繊維、機械、金属、化学品、食料、住生活、情報・金融など幅広い事業を展開しており、この度の第3四半期決算では売上高1兆450億円、四半期純利益6,541億円と前年同期を上回る好業績を達成しました。
企業情報
企業名: 伊藤忠商事株式会社
証券コード: 80010
決算期: 3月期
伊藤忠商事株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
伊藤忠商事の決算日は3月31日で、決算期は4月1日から翌年3月31日までの1年間となります。決算短信の公表時期は、4月中旬の本決算と11月中旬の第2四半期決算の年2回行われます。
主な事業
伊藤忠商事は、繊維、機械、金属、エネルギー・化学品、食料、住生活、情報・金融などの広範囲にわたる商品やサービスを手がけています。商品トレーディングをはじめ、ファイナンス、物流、プロジェクト企画など多岐にわたる事業を展開しており、世界各地に多数の拠点を構えています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高1兆450億円、四半期純利益6,541億円と前年同期を上回る好調な結果となりました。売上総利益率は15.8%と高水準で、各事業セグメントで収益力が向上しています。
売上・利益の推移
伊藤忠商事は近年、堅調な業績を続けています。2022年3月期は売上高1兆3,602億円、当期純利益9,219億円と過去最高を更新しました。今期も第3四半期までの累計で売上高1兆450億円、四半期純利益6,541億円と好調な推移となっています。
四半期連結貸借対照表について
伊藤忠商事の四半期連結貸借対照表は、しっかりした財務体質を示しています。
資産の部
当第3四半期末の総資産は14兆3,596億円と前期末比9.5%増加しています。現金及び現金同等物は5,781億円と手許流動性も高い水準にあります。
負債の部
有利子負債は3兆3,199億円と前期末比10.4%増加しましたが、株主資本が5兆1,109億円と高い水準にあるため、財務の健全性は保たれています。
純資産の部
株主資本は前期末比6.0%増加の5兆1,109億円となり、株主資本比率は35.6%となっています。自己資本の厚みが高く、財務体質は良好と言えます。
ROAとROE
伊藤忠商事のROA(総資産利益率)は前年同期の5.1%から4.5%に低下しています。一方、ROE(自己資本利益率)は前年同期の12.8%から12.0%とほぼ横ばいを維持しています。これは利益の積上げが資産の増加よりも速かったことにより、株主資本利益率が高水準を保っていることを示しています。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが6,263億円の資金流入、投資活動によるキャッシュ・フローが1,543億円の資金流出、財務活動によるキャッシュ・フローが5,129億円の資金流出となりました。手元流動性は堅牢で、今後の事業展開に活用できる状況にあります。
配当の支払額
伊藤忠商事は株主還元に積極的で、当期は1株当たり年間配当金155円を予定しています。これは前期の130円から大幅増配となっています。今後も安定的な配当政策を継続していく方針です。
今後の展望
伊藤忠商事は、脱炭素社会の実現に向けた取り組みなど、持続可能性を意識した事業展開を加速させています。再生可能エネルギーや環境関連事業の強化、デジタル化の推進などにより、更なる企業価値の向上を目指しています。
編集部のまとめ
伊藤忠商事は、幅広い事業展開と優れた収益力を背景に、業績が好調に推移しています。手元流動性も厚く、財務体質も強固です。今後も、脱炭素化への取り組みやデジタル化の推進など、持続可能な成長を目指す取り組みを加速させていくことが期待されます。株主還元にも積極的で、安定的な配当も魅力的といえます。
伊藤忠商事株式会社の決算日や配当についてまとめました。
伊藤忠商事の決算日は3月31日で、年2回の決算発表を行っています。また、同社は1株当たり年間配当金155円を予定しており、株主還元に積極的です。今後も安定的な配当政策を続けていくことが期待されます。