今回は豊田通商株式会社の決算内容をご紹介していきます。豊田通商は日本を代表する総合商社の一つで、自動車、機械、エネルギー、食料などさまざまな分野で事業展開しています。足元では売上高や利益が増加傾向にあり、企業の業績は順調に推移しているようですね。
企業情報
企業名: 豊田通商株式会社
証券コード: 8015
決算期: 3月期
豊田通商株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
豊田通商株式会社の決算期は3月期で、決算日は3月31日です。四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日に行われ、四半期報告書は2週間後に提出されます。株主総会は6月頃に開催されます。
主な事業
豊田通商は、国内外で自動車、機械、エネルギー、食料などの分野で総合商社としての事業を展開しています。自動車関連では国内外の自動車メーカーとの取引を中心に事業を展開。また、機械・エネルギー分野では発電事業、プラントエンジニアリングなどに強みを発揮しています。食料分野では穀物や飼料の取り扱いなども手がけています。このように幅広い事業領域を持っているのが豊田通商の特徴です。
今期の業績と利益率は?
豊田通商の当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が7兆7,101億円と前年同期比で4.7%増加しました。利益面では、営業利益が3,541億円と12.0%の増加、親会社の所有者に帰属する四半期利益は2,708億円と15.0%の増加となっています。これらの増収増益により、売上高営業利益率は4.6%となりました。業績は堅調に推移しているようですね。
売上・利益の推移
豊田通商の売上高は、足元で7兆7,000億円台と高水準を維持しています。一方、営業利益は3,500億円前後、親会社の所有者に帰属する四半期利益は2,700億円前後と、ここ数期好調な業績が続いています。売上高は緩やかな増加傾向にあり、利益面でも伸長を示しています。
四半期連結貸借対照表について
豊田通商の四半期連結貸借対照表をみると、資産合計は前連結会計年度末比4,761億円増加の6兆8,531億円となりました。これは主に、有形固定資産の増加や投資の増加などによるものです。
資産の部
資産の部では、流動資産が4兆1,653億円、非流動資産が2兆6,877億円となっています。流動資産では現金及び現金同等物が8,476億円、営業債権及びその他の債権が1兆7,361億円等となっています。また、非流動資産では持分法で会計処理されている投資が3,548億円、その他の投資が7,269億円等となっています。
負債の部
負債の部では、流動負債が2兆6,562億円、非流動負債が1兆7,831億円となっています。流動負債では営業債務及びその他の債務が1兆6,343億円、社債及び借入金が8,249億円等となっています。また、非流動負債では社債及び借入金が1兆4,681億円等となっています。
純資産の部
純資産の部では、親会社の所有者に帰属する持分が2兆2,609億円となっています。これは主に、利益剰余金の増加などによるものです。親会社所有者帰属持分比率は32.9%となっています。
ROAとROE
豊田通商のROA(総資産利益率)は前連結会計年度末の4.5%から当第3四半期でやや改善し、年換算で約5.0%程度になっています。一方、ROE(自己資本利益率)は前連結会計年度末の15.1%から当第3四半期で16.2%と、少しずつ上昇傾向にあります。これは主に収益力の向上によるものと考えられます。ROAとROEはともに良好な水準を維持しているといえるでしょう。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローをみると、営業活動によるキャッシュ・フローが3,713億円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローが1,986億円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローが1,225億円の減少となりました。営業活動によるキャッシュ・フローの増加により、現金及び現金同等物の期末残高は8,476億円と、前連結会計年度末に比べ760億円増加しています。
配当の支払額
豊田通商は、年間配当金を231円と、前期に比べて45円増配しました。第2四半期末には1株当たり125円の中間配当を実施しており、期末配当として1株当たり106円を予定しています。配当性向は前期の28.1%から当期は30.2%と高まっていますが、業績も好調なことから、株主還元も強化されていると評価できるでしょう。
今後の展望
豊田通商は、主力事業である自動車関連分野での収益基盤強化に加え、再生可能エネルギー事業などの成長分野への投資を進めていく方針です。電動化、カーボンニュートラルなどの環境対応にも力を入れており、今後の業績拡大が期待されます。さらに、デジタル化の推進や人材育成などにも注力し、持続可能な経営基盤の構築に取り組んでいきます。
編集部のまとめ
豊田通商は、自動車関連を中心とした総合商社事業を展開し、足元では堅調な業績を残しています。今後は環境対応分野への投資も強化し、持続可能な成長を目指していくと見られます。配当面でも株主還元を高めており、業績と株主還元のバランスが取れた企業と評価できるでしょう。引き続き同社の動向に注目していきたいと思います。
豊田通商株式会社の決算日や配当についてまとめました。
豊田通商の決算期は3月期で、決算日は3月31日です。四半期決算は6月、9月、12月に行われ、株主総会は6月頃に開催されます。配当については、年間配当金を1株当たり231円と前期比増配しており、業績と株主還元のバランスが良好だと言えます。引き続き同社の成長に期待が持てそうです。